TARAKOが63歳で死去、「ちびまる子ちゃん」ファミリーが別れ惜しむ まる子役を初回放送から担当
声優のTARAKOが3月4日に死去したことがわかった。63歳だった。
TVアニメ「ちびまる子ちゃん」の主人公・まる子役などで知られるTARAKO。所属事務所のトルバドール音楽事務所は本日3月9日、公式サイトにて「今年に入り病と闘いながら仕事をしておりましたが、容体が急変して亡くなりました」と述べている。葬儀は近親者のみでの家族葬が執り行われ、後日お別れの会の開催が検討されているという。
アニメ「ちびまる子ちゃん」を放送しているフジテレビも「これまでの多大なるご功績に感謝するとともに、謹んで哀悼の意を表します」とコメント。TARAKOが出演した最後のエピソード「『まる子、水の味がわかる?』の巻」は3月24日にオンエアされる1時間放送の中で公開される。なお3月10日以降当面の間は、過去に公開されたエピソードを放送する予定だ。後任の声優や、後任による放送開始時期については対応を検討している。なおTARAKOの訃報に際し、「ちびまる子ちゃん」の出演者やスタッフもコメントを発表。お父さん役の屋良有作、お母さん役の一龍斎貞友、おじいちゃん役の島田敏、おばあちゃん役の佐々木優子、お姉ちゃん役の豊嶋真千子、たまちゃん役の渡辺菜生子がTARAKOへの思いをつづった。
TARAKOは1960年12月17日生まれ、群馬県出身。1981年年にアニメ「うる星やつら」の幼稚園児役で声優デビューした。声優、ナレーター、シンガーソングライターとして活躍したほか、演劇集団・WAKUプロデュースも主宰。アニメ「ちびまる子ちゃん」では1990年の初回放送から34年にわたって主人公・まる子役を担当した。このほか主な出演作にはアニメ「まじかる☆タルるートくん」のタルるート役、「HUNTER×HUNTER」のセンリツ役など。なお3月22日に前編、4月19日に後編が公開される劇場アニメ「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」にはデベ子役で参加している。
屋良有作(お父さん役)コメント
タラちゃん、突然のお別れに言葉が見つからず、ただ茫然とするばかりです。
つい最近まで、毎週収録の度、スタジオでお会いしていたのに。
長い間、どんな状況の時にも番組の座長として、気丈で優しく、そしてしなやかに、私達を牽引して下さいましたね。もう、あなたの明るくお茶目なあの笑顔に出会うことは出来なくなりましたが、いつまでも私達の心の内に、いくつもの思い出と共に残り続けます。
タラちゃん、今まで本当にたくさんありがとう!どうか安らかにおやすみ下さい。
一龍斎貞友(お母さん役)コメント
唯一無二の存在が旅立ってしまいました。いつも誰にも気を配る心遣いの達人だったタラちゃん。
この喪失感を埋めるすべを見つけられません。
島田敏(おじいちゃん役)コメント
胸つまる 「何だい?まる子」 言えなくて
友蔵 タラちゃんに捧ぐ心の俳句
佐々木優子(おばあちゃん役)コメント
明るくて、楽しくて、人にも動物にも、命あるすべてに愛をふりそそぐ人でした。
でも、こんなに急に、突然、婆さんより先に逝ってしまうなんて…
そこだけは親不孝者だよ、まる子や…。
豊嶋真千子さん(お姉ちゃん役)コメント
大好きなTARAKOさん、突然のお別れとなりまだ信じられない気持ちでいっぱいです。
アフレコの時、あったかい笑顔で「楽しいね~」と言っていたあの優しい声に励まされてやってきました。話したいことや、一緒にやりたいことが沢山ありました。「お姉ちゃん」として「まる子」と過ごした時間はまだ思い出には出来そうにありません。「さよなら」の代わりにTARAKOさんの好きだった言葉を。「ありがとう、またね~!」
渡辺菜生子さん(たまちゃん役)コメント
TARAKOさんとは、番組のまるちゃんとたまえのように、より近く心を通わせて、公私共に過ごさせて頂きました。共有した大切な時間は、私の中で、今でもきらきら輝いています。心より感謝しています。ご冥福をお祈りいたします。
「ちびまる子ちゃん」スタッフ一同コメント
放送開始から34年間、まる子を演じていただいたTARAKOさんは、「ちびまる子ちゃん」そのものでした。TARAKOさんは、収録現場でも常に周りを思いやり、温かく、明るく元気に場を和ませてくださる方で、“ちびまる子ちゃん”の天真爛漫で、家族や友達から愛される姿、そのものでした。
最後まで病棟でも収録をしたいと意欲的で、大きな愛情をもって「ちびまる子ちゃん」に向き合ってくださいました。
急な訃報に驚きを隠せませんが、TARAKOさんが演じてくださった“ちびまる子ちゃん”をこれからも温かく、大切に描き続けていきたいと思います。
TARAKOさん、長い間、本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします。