「鋼の錬金術師」ディーン・フジオカが山田涼介の体作り賞賛「肩回りがパワーアップ」
荒川弘原作による実写映画「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成」の製作報告イベントが、本日4月21日に東京のザ・プリンスパークタワー東京で行われた。
イベントにはエドワード・エルリック(エド)役の山田涼介、ウィンリィ・ロックベル役の本田翼、ロイ・マスタング大佐役のディーン・フジオカ、リザ・ホークアイ中尉役の蓮佛美沙子、エンヴィー役の本郷奏多、リン・ヤオ役の渡邊圭祐、アルフォンス・エルリック役の水石亜飛夢、キング・ブラッドレイ役の舘ひろし、アレックス・ルイ・アームストロング少佐役の山本耕史、オリヴィエ・ミラ・アームストロング少将役の栗山千明、マース・ヒューズ役の佐藤隆太、ヴァン・ホーエンハイムと“お父様”を1人2役で演じた内野聖陽と、曽利文彦監督が登壇した。
2017年12月公開の実写版第1作「鋼の錬金術師」以来、約4年ぶりにエドを演じた山田。続編が作られると聞いたときの心境を問われると、「前作を撮影しているときから、『この作品は最後まで描かないと、何も終わった感は出ないですよね」と監督とお話していたんです。前作で序章に過ぎなくて、これから公開される2作品でようやく『鋼の錬金術師』が完結するというイメージでした。この作品を撮影するためにはいろんな準備が必要なんですが、続編を撮影できると聞いたときはようやくできるんだな、と。この4年間、『鋼の錬金術師』への思いが途切れることはなかったので、いつでも行けます!という感覚でした」と述懐する。
久しぶりに山田をはじめとする共演者と再会した印象を問われた本田は、山田を見ながら「なんにもお変わりなく……ブランクを感じさせないエドワード・エルリック」と述べ、山田も「ディーンさんもそうなんですけど、現場でお会いしても久しぶりな感じがしなかったのが不思議でしたね」とうなずく。「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー」ではウィンリィの両親についてのエピソードが描かれることから、劇中で描かれる感情を爆発させるシーンの感想について、本田は「そのシーンはクランクインして初日か2日目ぐらいだったので、『この現場は心を準備させてくれる時間なんてないんだ』と思いながら、フルスロットルで演じました」と答え、曽利監督を笑わせる。原作ファンでもある本田は「この作品が大好きですし、いつでもどんとこいでした!」と明るく答えた。
イベント中には、スケジュールの都合により会場に来られなかったスカー役・新田真剣佑が「この作品に携われたことを大変光栄に思います。スカーをいかにして魅力的に見せられるか考えながら演じさせていただきました」と語るコメント映像を上映。新田について山田は「どういうテンションでスカーを演じればいいんだろうと、まっけんも初日は戸惑っていたようなんですが、すぐに掴んでいましたね。彼は体がすごく大きいので、スカーとしての佇まいはまっけんにしか出せないよなと思いました」と賞賛する。しかし山田は「彼、わりとチャーミングな方なので、スカーの衣装で電動キックボードに乗ったりしていました。切り替えがすごいんだなと思います」と新田のお茶目な素顔を明かしていた。
「前作と比べてスケールアップした部分は?」と質問されたフジオカは、隣の山田を眺めつつ「まず山ちゃんの肩回りがパワーアップしましたね。三頭筋とか……」と話し、「(前作と比較して)“ニュー山田くん”のバイブスが違うなと思ったんですよ。前作のときは中性的な印象だったんですが、今回はすごく男になったなという。そういうパワーアップを感じています」とコメント。山田は「(筋肉に関しては)それこそまっけんもそうですし、山本さんもそうですよね。この現場、筋肉バカしかいない。ディーンさんが筋トレの“ディーン塾”開かれてました」と現場の様子を紹介した。フジオカは「懸垂マシーンとかダンベルとかありましたよね。本当の先生は山本さんなんですけど」と山本に水を向ける。山本は「皆さん本当にすごくて、僕もびっくりするぐらい体を作ってきていましたね。初日は僕(の筋肉)足りるかなと思ったんですけど、映像を観たら足りてました」と笑う。蓮佛も、現場での筋トレが印象に残っていると言い、「お茶を飲むところに平然とプロテインが何種類も置かれていたり、待機中にスタジオの外に出ると、誰かが筋トレしてる声が聞こえたり。山田くんが特に頑張ってましたけど、体作りの面でスケールアップしていると思います」とキャスト陣の努力の様子を語った。
前作で命を落とし、今作では回想シーンで登場するヒューズを演じた佐藤は「回想シーンのみでの出演なので、キャストですが客観的に観ることができました。出てるキャストの皆さんが、まあ豪華で! 『こんな方が出ていて、こんなことをして、ここで舘さんが!』みたいワクワクが止まらなかったです」と興奮したように話す。本郷も佐藤に同意しつつ「次々とすごい芸能人が出てくるので、すごいことだなと。今日だってこれだけの方々が一堂に会している様子がすごい。『鋼の錬金術師』というすごいタイトルがあり、そこに参加させていただけることがうれしい」と思いを語る。本田と同じく原作ファンの本郷は「僕はヒューズさん推しなんです。回想シーンだけじゃなく、新規でヒューズさんを撮ってくれたことや、殲滅戦時代のヒューズさんたちの撮り下ろしがあってうれしかった」とファン目線で語る。しかし自身演じるエンヴィーがヒューズの仇であることから、本郷は「殺してしまってすみませんでした。そういえば!」と謝罪。佐藤は「あんたが殺したんだよ!(笑)」と声を張り上げた。
水石は「この4年間、僕もハガレンのことが心にありまして。前作のアルフォンスは体を取り戻せてないから、素直にうれしいなという気持ちでした。完結編の最後のほうのセリフは、エルリック兄弟や仲間たち、ここまでつないでくださった皆さんへの感謝をこめて、言わせてもらいました」と撮影を振り返る。新キャラクターとなるリンを演じた渡邊は、「アクションシーンは大変でしたね。世界観に困ることはなかったんですけど、中国の刀ということで日本刀とは違ってこだわることが多くてそこが大変でした」と苦労をにじませた。
栗山は「原作が大好きなので素直に、『こうやって撮ってるんだ!』と。1作目も拝見させていただいていたので、その中に入れてうれしかったですね。仕事ではあるのですが、毎日浮かれていました」と笑う。山本はアームストロング少佐を演じるうえでの特殊メイクに言及し、「撮影とは別に約4時間半かかるので、一度撮影が夜遅くなったときに『このままでもいいですか』とお願いして特殊メイクのまま帰宅したんですが、子供が凍り付いてしまって(笑)。これは絶対に家に持ち帰ってはいけないなと思いましたし、現代社会にいると大変な見た目だなと」と明かした。
内野はホーエンハイムとお父様を2役演じたことについて「2人はほぼ対極なキャラクターなので、逆に演じやすかったといえば演じやすかったです。2人が同じ画面上で対峙する場面は面白い体験でした。ブルーバックでの撮影だったので、普段何気なくロケの風景などに依存してお芝居している場面もあったんだろうなと思いましたし、こんなにも現場と結果が違うものが初めてだったので、いち観客としてワクワクしてました」と述べる。舘は「ストーリーがなかなか理解できないまま撮影しておりましたので、皆さんにご迷惑をおかけしていなかったか……。本当によく最後までできたなと思います」と申し訳なさそうに振り返る。しかし舘の存在感はスタッフやキャストに影響を与えていたそうで、監督は「めちゃめちゃカッコよかったです。舘さんが去る後ろ姿をみんなで見守る、ということもありました」と紹介し、山田も「キング・ブラッドレイが現れると、みんな敬礼するんですけど、お芝居じゃなくてもできるなと思いました」と圧倒されたことを話した。
イベントの最後には、登壇者を代表して山田が挨拶。「実写版『鋼の錬金術師』がパワーアップして劇場に帰ってきます。僕は『鋼の錬金術師』は希望の物語だと思っていて。1人ひとりのキャラクターが自分の信じた道を恐れることなく突き進む、というそのカッコいい姿が魅力だなと思っております。生身の人間が演じる、生っぽさを劇場で堪能していただけたらと思います」とアピールし、イベントを締めくくった。「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー」は5月20日、「鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成」は6月24日公開。
「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成」
「復讐者スカー」
2022年5月20日(金)公開
「最後の錬成」
2022年6月24日(金)公開
スタッフ
原作:「鋼の錬金術師」荒川弘(「ガンガンコミックス」スクウェア・エニックス刊)
監督:曽利文彦
脚本:曽利文彦、宮本武史
製作:映画「鋼の錬金術師2&3」製作委員会
企画・制作プロダクション:OXYBOT
配給:ワーナー・ブラザース映画
キャスト
山田涼介、本田翼、ディーン・フジオカ、蓮佛美沙子、本郷奏多、黒島結菜、渡邊圭祐、寺田心、内山信二、大貫勇輔、ロン・モンロウ、水石亜飛夢、奥貫薫、高橋努、堀内敬子、丸山智己、遼河はるひ、平岡祐太、山田裕貴、麿赤兒、大和田伸也、舘ひろし(特別出演)、藤木直人、山本耕史、筧利夫、杉本哲太、栗山千明、風吹ジュン、佐藤隆太、仲間由紀恵、新田真剣佑、内野聖陽
※朴ろ美のろは王へんに路が正式表記。
(c)2022 荒川弘/SQUARE ENIX (c)2022 映画「鋼の錬金術師2&3」製作委員会