「宇宙戦艦ヤマト2205」は青春物語に、土門と畠中祐のマッチ度に山寺宏一が太鼓判

「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章 -TAKE OFF-」上映記念舞台挨拶より。左から中村繪里子、畠中祐、井上喜久子、山寺宏一、安田賢司監督、福井晴敏、西崎彰司。

アニメ「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 前章 -TAKE OFF-」の上映記念舞台挨拶が、本日10月9日に東京・新宿ピカデリーで開催された。

イベントにはアベルト・デスラー役の山寺宏一、スターシャ役の井上喜久子、土門竜介役の畠中祐、シリーズ構成・ 脚本の福井晴敏、監督の安田賢司、製作総指揮・著作総監修の西崎彰司、司会として桐生美影役の中村繪里子が登壇。冒頭の挨拶で、山寺は「『ヤマト』は第1作目放送当時の中学生のときから観ています。これまで応援している同世代の皆さんと一緒に、僕も観客席で観たいくらいです」と述べる。井上は「心を込めて演じました。たくさんの人に楽しんでいただきたいです」と、畠中は「本作への出演をきっかけに『ヤマト』を知りましたが、ヤマトの熱量が好きです。ヤマトと旅をできるのがうれしいです」と語った。

福井は同作について「コロナ禍の前から脚本は完成していましたが、不気味なほどに今とリンクしていると思います。今の時代の不安が、土門を通じて体現できたと思います」とコメント。安田監督は「新しい要素を加えながらも、原作の演出を意識して制作しました。原作からのファンは思い出とともに楽しんでほしいです。特にヤマトの音楽は存在感があり、主役の1つと捉え大事にしました」と同作に込めた思いを明かす。

続いては、キャスト陣が自身の演じたキャラクターについて話していくことに。山寺は「デスラーは感情を表に出さないキャラクター。本作ではガミラスが大変なことになりますが、彼が胸の内に押さえ込んでいる思いを意識して演じました」と説明する。井上は「苦しみを背負いながら孤独に戦うスターシャの姿に、自分も『がんばれ』と思いながら演じました」とコメント。新クルー・土門を演じた畠中が「まっすぐで不器用な性格の演じ方が難しかったです。本作で描かれる、土門の抱えている思いを知っていただき、彼の素直な魅力が受け入れてもらえたら」と言うと、山寺は「祐とぴったりだった」とキャストとキャラクターがリンクしていることに触れた。

また新人クルーの加わったヤマトについて、福井は「心の支えである雪と真田が同じ艦に乗っていない中で、古代は土門と対峙しなければなりません」と言及。「苛酷な出来事がいろいろと起こりますが、『新たなる旅立ち』というタイトルにふさわしい爽やかな作品になりました。」と続けると、中村も同作で描かれる数々の葛藤や成長が青春物語のようだったと話す。

西崎は「シリーズの中でも特に好きな作品の1つになった。安田監督による本作の映像表現はヤマトにおいて初めての経験で新鮮でした」と称賛。最後に安田監督は「大きなタイトルを預かるにあたり、大事にされている世界観を受け継ぎ、楽しんでもらうことを意識して作りました。大きなスクリーンと音響で楽しんでください」と呼びかけ、舞台挨拶を締めくくった。

※西崎彰司の崎は立つ崎が正式表記。