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90年代のカルチャーと青春を描く渋谷直角最新作に江口寿史、コナリミサトらコメント

渋谷直角の新作「世界の夜は僕のもの」が9月29日に発売される。これを記念し、渋谷、江口寿史、コナリミサト、ヒコロヒーからのコメントが到着した。

「世界の夜は僕のもの」は、90年代のカルチャーと、当時の若者たちの夢や恋愛、友情を綴った連作短編集。渋谷は同作について「現象だけ切り取ってこうだった、というより、連綿と続くカルチャーなり文化の歴史の中の、90年代部門にヌルッと入っているような、今にも繋がっているカケラがたくさんあるような漫画を、今回は描けたらいいかなあと思いました」と語っている。

渋谷直角コメント

自分が、モロに青春時代を過ごした90年代のことを描くっていうのは、少し後ろ向きな気がしてしまって、ちょっとどうかなとこれまでは思っていました。
でも、近年、20代のバンドやミュージシャンの人と話をしていると、あんまり自分たちの若いころと変わんないかな、と思ったり、同じようなことは90年代にもあったよな、と思うことも多いので、単純におじさんのノスタルジーという着地にならずに物語を描けるかもしれないという気分になって、いっちょやってみようかと思いました。
同時に、90年代の、あんまり今では振り返られないようなところとか、どうでもいいような部分をミッチリ描いておきたい、という気持ちもありました。大枠のことは今でも情報として残されているけど、当時の自分たちの気分とか価値観と、その時々の流行は密接なので、情報として抜け落ちてしまっている細かい機微とか雰囲気も同時に残しておけると、ひとつの価値が出るかな、と思いました。
現象だけ切り取ってこうだった、というより、連綿と続くカルチャーなり文化の歴史の中の、90年代部門にヌルッと入っているような、今にも繋がっているカケラがたくさんあるような漫画を、今回は描けたらいいかなあと思いました。90年代をテーマにした作品も最近は割と増えているので、一部のニッチなところ(自分なら描けるかも、というところ)を執拗に描いた作品として楽しんでもらえたらと思います!

江口寿史コメント

溢れ出そうな記号の中のたったひとつのリアル
若者が求めるのはいつだって恋と革命だってこと
まだ誰も描いていなかった90年代ジャパニーズ・グラフィティ

コナリミサトコメント

登場人物全員がいとしいです。
世界の夜は僕のものだ。ずっと。

ヒコロヒーコメント

いつの時代も切実な
若者の『よすが』を
描いた普遍の物語