岡田麿里が、堤大介監督アニメ「ONI」の脚本を担当すると明らかになり、併せて同作の新たなビジュアルが公開された。
「ONI」はアメリカのカリフォルニア州および石川県金沢市に拠点を置くアニメーションスタジオ・トンコハウスとNetflixが協力して手がける、日本の民話の世界観をモチーフにしたオリジナルアニメ。ストップモーションとCGアニメーションの両方の手法を用いて制作されている。作品の舞台は日本神話に登場する変わり者の神さまや妖怪たちの世界。伝説の英雄に憧れるおてんば娘・おなりが、神々に恐れられる“ONI”の脅威から山を守ろうとする物語だ。
岡田と堤監督からはコメントが到着。岡田は「トンコハウスと仕事をするのは、期待とともに不安もありました。言葉の壁、アメリカと日本のアニメ制作の違いなど、自分に乗り越えられるだろうかと。でも、そんな不安も『ONI』の企画書を見せてもらって吹っ飛びました。堤大介監督の個人的な過去にてらいなく迫った物語は、私にも重なる部分が多く、なおかつ多くの人に『これは自分の物語だ』と感じてもらえるはずだと。どんなに難しい問題が起きたとしても、絶対にやりたいと覚悟が決まりました」と語る。また堤監督は岡田について「岡田麿里さんは言語に関わらず以前から大好きな脚本家でした。すでに沢山素晴らしい作品を書いてきた人ですが、何より、キャラクターの闇と光を隠さず書ける人であるところが、僕にとって大切なクオリティでした。実際一緒にやってみて旧友のように意気投合し色んな意見をぶつけ合いながら素敵な脚本を書いていただきました」と話した。
さらに10月23日13時より、岡田と堤監督のオンライントークイベントが開催される。イベントはトンコハウスが主催するオンラインコミュニティ・Dirty Palsの会員のみ参加が可能。脚本制作の舞台裏、日本各地でのリサーチについて、言語の壁、「ONI」への思いなどが語られる。
岡田麿里(脚本)コメント
トンコハウスと仕事をするのは、期待とともに不安もありました。言葉の壁、アメリカと日本のアニメ制作の違いなど、自分に乗り越えられるだろうかと。でも、そんな不安も『ONI』の企画書を見せてもらって吹っ飛びました。堤大介監督の個人的な過去にてらいなく迫った物語は、私にも重なる部分が多く、なおかつ多くの人に「これは自分の物語だ」と感じてもらえるはずだと。どんなに難しい問題が起きたとしても、絶対にやりたいと覚悟が決まりました。
現場がはじまって。立場は関係なく活発な議論が交わされ、それがあらかじめ製作工程の中に組みこまれていることに驚きました。日本では、各々が専門をつきつめていくことが重んじられていて、他分野の人からの意見を聞ける機会があまりないのです。脚本にいろんな人からアドバイスをもらえ、逆に演出面や絵などで意見を求められることで、離れた場所で仕事をしていてもチームを身近に感じました。言葉についても、監督とトンコハウスが万全の体制をとってくれて、脚本作業に没入できました。そしてなにより、物語の根っこにある大切にすべき部分は、どこの国でも変わらないのだと信じられました。チームONIの一員になれたことが、本当に幸せです。
堤大介(監督)コメント
ルックについて
このユニークなストーリーに相応しいビジュアルを探るため、手書きやコマ撮り、CGなど色々な手法を試し追求した結果このルックに辿り着きました。日本の伝統的な民芸にあるような作り手の温もりが伝わる手作り感にこだわり、トンコハウスにとって重要な色と光の演出にこだわっています。
岡田麿里との取り組みについて
まずは英語の作品を日本語の脚本でスタートするという前例のない座組みをサポートしてくれたネットフリックスに感謝します。
岡田麿里さんは言語に関わらず以前から大好きな脚本家でした。すでに沢山素晴らしい作品を書いてきた人ですが、何より、キャラクターの闇と光を隠さず書ける人であるところが、僕にとって大切なクオリティでした。実際一緒にやってみて旧友のように意気投合し色んな意見をぶつけ合いながら素敵な脚本を書いていただきました。