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「大家さんと僕」の矢部太郎、絵本作家の父との思い出を描く最新作

矢部太郎「ぼくのお父さん」が、本日6月17日に新潮社から発売された。

「ぼくのお父さん」は絵本作家や紙芝居作家として活動する矢部の父・やべみつのりと、矢部自身の幼少期のエピソードを描いたオールカラーのエッセイマンガ。“ぼく”のお父さんはいつも家にいて、ずっと絵を描いていた。夕飯に旬のものが出た際には冷めるのもお構いなしで絵に描いたり、“ぼく”が喘息で苦しそうなときは「ノドが笛みたい」と空き缶で太鼓を叩いたり、おやつにしようと言って森につくし採取に行ったり、少し変わり者のお父さんと“ぼく”のほのぼのとした思い出が綴られる。「大家さんと僕」で第22回手塚治虫文化賞の短編賞を受賞した矢部の最新作に注目だ。

やべみつのりコメント

親バカですが、よく描けているなと思います。自分で言うのもなんですが、つくづくへんな「お父さん」ですね。高度成長期に「全力でのらないぞ!」という気合いを感じます(笑)。自分の好きなことを、子どもと一緒にやっていたなあと改めて感じました。僕自身が子どもと楽しみながら、生き直していたように思います。子育てをされている皆さん、子育てを楽しんで、子どもから学んでください。子どもはみんなおもしろい!
マンガとしても、シンプルななかにポエジーがあって、読者に想像する余地を残していていいなと思いました。幼い息子視点で父親のことを描いたのもユニークなんじゃないかな。お父さんの帽子は、電気スタンドのカサみたいで、ちょっと変だけど(笑)。締め切りを守らず編集者を困らせているところなどは今も変わっていないので、太郎は成長して活躍しているようだけど、僕自身は成長していないなあ。