原泰久「キングダム」の展覧会「キングダム展 -信-」が、明日6月12日より東京・上野の森美術館で開催される。開幕に先立ち、本日6月11日にプレス内覧会が行われた。
「キングダム展 -信-」では第1話「無名の少年」から第438話「雄飛の刻」までのストーリーを対象に、400点以上の原画や描き下ろしイラスト約20点を展示。「信」のサブタイトルの通り、展示は主人公・信のこれまでの歩みにスポットを当てており、第0章から第13章までの章仕立てのコーナーとエンディングの計15個のゾーンから構成されている。
第0章「無名の少年」では「キングダム」の物語の始まりである、信と漂が夢を語り合う様子や別れのシーンなどの原画を展示。以降、信にとって初めての戦場を巨大な描き下ろしパノラマで再現する第1章「蛇甘平原の戦い」、信が背中を追いかけることになる王騎将軍をフィーチャーした第2章「秦の怪鳥」、飛信隊の誕生などにスポットが当たる第3章「馬陽防衛戦」、王騎とホウ煖が激しい鍔迫り合いを見せるシーンを中心とした第4章「王騎とホウ煖」とコーナーは続いていく。
第5章「受け継ぐ者」のコーナーでは、王騎の最期のシーンをパネルなどを使用せず連続する原画だけで紹介。王騎の思いを受け継ぐ信の描き下ろし原画も展開される。その後、信・王賁・蒙恬という大将軍を目指す新しい力の躍動を切り取った第6章「大将軍を目指す者たち」、山陽を賭けた秦と魏の戦いにフォーカスした第7章「山陽攻略戦」、合従軍と秦の戦いに焦点を当てた第8章「函谷関の戦い」のコーナーが来場者を出迎える。「函谷関の戦い」では汗明の太鼓のリズム音が流れる仕掛けも用意された。
第9章「大炎」では、李牧の計略に陥ってしまったヒョウ公の燃える戦いの炎が信に受け継がれていく様子を、赤い壁面やグラフィックで再現。第10章「サイの攻防」は李牧率いる趙軍と信たちの壮絶な戦いを切り取ったコーナーとなっており、第11章「呂不韋の問い」では、信や政の前に立ちはだかる呂不韋という存在を描き下ろし原画も交えて表現している。第12章は呂不韋の「人の“本質”とは一体何です」という問いに対して政がぶつけた「人の本質は光」という考えをコーナー名に冠しており、政が人の本質が光であるという考えに至るまでの経緯などを展示で振り返っている。
第13章「雄飛の刻」では中華統一への一歩を踏み出した政や、天下の大将軍という夢へ向かって走り出した信の様子がまとめられている。エンディングのコーナーには展覧会のキービジュアルをはじめとしたカラー原画や、「キングダム」のプロトタイプとも言える読み切りのネーム、第438話までに登場した主な登場人物の名鑑、各章に入り切らなかったおまけ原画セレクションなどが並んだ。
「キングダム展 -信-」は全日日時指定制で明日6月12日から7月25日まで実施。チケットは通常の指定券に加え、オリジナルステーショナリー付きのグッズセット日時指定券や、ステッカーが付属する日時指定券5枚綴りの「伍チケット」も展開されている。なお上野の森美術館での実施後、福岡県・福岡市美術館でも8月3日から9月26日まで開催され、全国での巡回も行われる予定だ。
「キングダム展 -信-」
会期:2021年6月12日(土)~7月25日(日)※会期中無休、全日日時指定制
時間:10:00~20:00(最終入場は閉館の1時間前まで)
会場:東京都 上野の森美術館
料金:(日時指定券)一般2500円、大学生・専門学生2000円、小中高生800円/(グッズセット日時指定券)4300円/(伍チケット)1万2500円
会期:2021年8月3日(火)~9月26日(日)
会場:福岡県 福岡市美術館
料金:(土日・祝祭日チケット)一般・大学生2000円、中高生1200円、4歳~小学生800円/(平日チケット)一般・大学生1800円、中高生1000円、4歳~小学生600円
※以降、全国巡回予定。
※ホウ煖のホウはまだれに龍、ヒョウ公のヒョウ公は鹿に連火、サイはくさかんむりに最が正式表記。
(c)原泰久/集英社