青山剛昌原作による劇場版「名探偵コナン 緋色の弾丸」の完成披露舞台挨拶が、本日4月6日に東京・東京国際フォーラムで開催。江戸川コナン役の高山みなみ、毛利蘭役の山崎和佳奈、毛利小五郎役の小山力也、赤井秀一役の池田秀一、世良真純役の日高のり子、羽田秀吉役の森川智之、石岡エリー役の浜辺美波が登壇した。
劇場版シリーズの第24弾となる「名探偵コナン 緋色の弾丸」。同作は昨年公開を予定していたものの、新型コロナウイルスの影響による1年の延期を経て、いよいよ4月16日に封切られる。イベントは高山のナレーションによる“開幕宣言”から始まり、「私たちは劇場版『名探偵コナン』シリーズが始まってから初めて、1年間の公開延期という判断をすることになりました。原作者の青山剛昌先生をはじめ、キャスト・スタッフ一同とてつもなく苦しい判断でした。なぜならそれは、毎年本当に映画を楽しみにしてくださっている『コナン』ファンの皆さまの思いを知っているからです」と声を詰まらせながらファンへ語りかけた。そして「『コナン』ファンの皆様が長い間待っていてくださったからこそ、こうして今日この日を迎えることができています」と明るい声で続け、声優陣は各キャラクターの声で感謝を伝える。コナンの「みんないよいよだぜ!」「1年の“再装填(リロード)”を経て、ここに開幕を宣言します!」のセリフでキャスト陣が登場し、会場からは大きな拍手が贈られた。
高山は改めて観客に挨拶をすると、「『開幕宣言です』と原稿をいただいたときから、『いやこれ読めないでしょ? 無理でしょ? 絶対泣くでしょ?』って思ってたんですね。すごい我慢してたんですけど、やっぱり1年の思いが溢れてしまって……」と再び声を震わせつつも、「江戸川コナンは泣かないんですけど、高山みなみは意外と泣くのでそのへんはご了承いただけると(笑)」と笑顔を見せた。山崎も「本当に待っていてくださっててありがたいの一言」と感謝を述べながら、「この1年は『コナン』の映画だけでなくいろんなものに“待った”がかかって、思うようにやりたいことができなかったと思うんですね。でも蘭ちゃんに置き換えて言えば、蘭ちゃんってずっと新一を待っているんですけど、悲惨な思いで待っているわけではなくて。待っていながらも順応して、生活を送っている。“待ってることも楽しい”って思えるような日々にしていけたらなと思います」と蘭に例えながら思いを語った。
ゲスト声優として映画に出演する浜辺は、赤井秀一の愛車である真っ赤なマスタングから登場。「まさか乗せていただけるとは思わず。そして(キャストの)皆さんとお会いできるとは思わず、打ち合わせの段階で足が震えていて。マスクの下で涙が出てくるわ、マスタングの中でも涙が出てくるわで、1人だけ地に足が着いていないような、夢の中のような感覚です」と恐縮しながら喜びを口にする。映画については「心構えをしていても、言葉にし難い魅力に撃ち抜かれる作品だなと思いました。迫力やキャラクターの魅力がとにかく素晴らしい映画だなとしみじみ感じました」と述懐した。
今回の映画でキーパーソンとなる赤井。彼を演じる池田は「最近、安室という男が人気だという話を聞きまして。実は先日(安室透役の古谷徹に)会ったんですが『がんばってくれよ』と心にもないことを言われました」と明かし、「安室に負けてなるものかと、精一杯がんばったつもりです」と意気込みを述べた。キャスト陣がそれぞれ「名探偵コナン」の魅力を語っていくと、高山は「皆さんが仰っていたように(『コナン』は)キャラクターが本当に個性的で、そのキャラクターが見えないところまで何をしているか想像できる。『このお話には出てきていないけど、実は裏でこんなことをしている』とか想像ができるくらい肉付けされているところが大きいと思います」と同意する。「なので劇場版を観るにしても『この人の視点で観てみよう』『次に観るときはこの人の視点で観てみよう』としていると、何回も観ちゃうんですよねえ。そういうふうに引っ張られる魅力があると思います」と説明した。最後に高山は恒例となった「真実はいつもひとつ!」のポーズを観客全員で決め、イベントの幕を閉じた。
劇場版「名探偵コナン 緋色の弾丸」は、4年に一度開催される世界最大のスポーツの祭典「WSG-ワールド・スポーツ・ゲームス-」の開催を控える東京で、名だたる大会スポンサーたちが誘拐される大事件が発生するところから動き出す物語。名古屋から東京へ向かう、最高時速1000kmを誇る世界初の真空超電導リニアをも巻き込み、過去最大クラスの規模の事件が描かれていく。
(c)2020 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会