魚豊「チ。―地球の運動について―(2)」 が本日1月12日に刊行された。発売に際し、「最終兵器彼女」の高橋しんから推薦コメントが寄せられている。
週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)で連載されている「チ。―地球の運動について―」は、“地動説”をテーマに、信念に命を懸ける人々を描く壮大な物語。単行本の第1巻は12月に発売され、2カ月連続での刊行となる。
2巻では地動説を生き延びさせるため、神童ラファウが自ら命を絶ってから10年が経過。“代闘士”として生計を立てているネガティブ思考の青年・オクジーが、ある“希望”を見つけるまでが描かれる。高橋は「現代に生きるわたし達が、正義も希望もなく悲しくうす汚れているとしても。正しく尊く美しいのは―――君がいま目を開き見上げた空に広がる、宇宙と星の秩序だけだとしても。この物語を読み、私は、この星の一部であることが今とても嬉しい」とコメントを寄せている。
高橋しんコメント
星の美しさに気付く唯一で簡単な方法は、ただ素直に目を開いて空を見上げる事でしょう。読むべき斬新な物語や才能がある作家に気付くことも、それに似ています。
美しいものは、必ず光り、そこにあり続ける。
目を瞑ったままでは、星は見えない。
目を開けた者だけが、苦難と、苦痛と、誤解と、嘲笑と、憐れみと、命をも引き替えに、希望と官能を手にする。その人生の美しさもやはり星と同様、そこに輝き続けている。
現代に生きるわたし達が、正義も希望もなく悲しくうす汚れているとしても。
正しく尊く美しいのは―――君がいま目を開き見上げた空に広がる、宇宙と星の秩序だけだとしても。
この物語を読み、私は、この星の一部であることが今とても嬉しい。