「クローズ」イベントは本日から!やべきょうすけが高橋ヒロシや映画の思い出語る

鈴蘭高校の屋上を再現したフォトスポットに座るやべきょうすけ。

高橋ヒロシ「クローズ」シリーズ生誕30周年および月刊少年チャンピオン(秋田書店)創刊50周年を記念したイベント「Reクローズ、 Re男気。 ~もう一度、『男』が惚れる『カラス』に会いに~」が、本日12月11日から13日まで、東京・Mixalive TOKYOで開催される。コミックナタリーでは本日実施されたメディア向け内覧会の模様をレポートする。

第4倉庫をイメージした会場の入口には、高橋からの「入学案内」を展示。名場面を迫力あるビジュアルで再現した「クローズ&WORSTギャラリー」や、世代別に出来事をまとめた「事件史」のコーナーを抜けると、キャラクターたちの心に響くセリフを飾った「“男気”名言集」を見ることができる。続く会場の中央には「原画ゾーン」があり、ここでしか見ることができない、貴重なカラー原画や生原稿が数多く展示されている。

「CROWS×ANIMAREAL」のコーナーでは、月刊少年チャンピオンのグラビアや、写真集「クローズ生誕30周年記念写真集 武装戦線 THE REAL」の撮影に使われた衣装、未使用カットが飾られる。そして会場奥には「鈴蘭屋上フォトスポット」が。これはクラウドファンディングで資金を集めることで実現したコーナーで、数々の名場面を生み出してきた鈴蘭高校の屋上を、ソファーに座ってスカジャンをまとった「等身大春道」とともに再現している。

戸亜留市の勢力図や、数々の派生作品、そして単行本の表紙折り返しに書かれた高橋の名言を紹介するコーナーを経ると、出口付近には「クローズ」30周年をお祝いする著名人からのメッセージが並ぶ。会場出口にあるグッズ販売コーナーでは、「クローズ」の複製原画や、イベント最終日にオンラインライブを行うCreepy NutsとのコラボTシャツといったオリジナルグッズを購入することができる。

また本日の内覧会では、「WORST」6話から最終話まで12年間、高橋の担当を務めたという月刊少年チャンピオンの信田敬介編集長、映画「クローズZERO」で片桐拳役を演じた俳優のやべきょうすけによるトークショーも実施された。「クローズ」で印象に残ってる場面を問われたやべは、ゼットンのセリフ「たかが最強程度で最高に勝てるわけねーだろうが!」を挙げる。「若い頃は『最強』なんていう言葉に憧れて格闘技を始めたりもしましたけど、『そうか、人の強さはいろいろあるんだ』と。『クローズ』や『WORST』を読んで一番感じたのは、『腕っぷしの強さじゃないんだな』ということ。笑顔でいることが人の強さだったりするのかと。そう思って『クローズ』や『WORST』を読み返すと、僕の中で『この男が最高』と思ったのは春道ではなく安田泰男です。武装戦線にさらわれて、倉庫でチェーンにグルグル巻きにされても、春道がかけつけたのを見て、笑顔で後ろ手でピースするんですよ。それを見て『あ、これだな』って。どちらかというといじられキャラなんですけど、精神的に強い」と熱く語る。これには信田編集長も「ヤスはみんな慕ってましたもんね。『クローズ』はケンカマンガと思われてますけど、ケンカが強いから一番カッコいいわけじゃない。今回の30周年をきっかけに稲垣啓太さんとか朝倉未来さんにもインタビューさせていただいて、もちろん皆さん(アスリートとして)強い方なんですけど、そうじゃない部分こそが男の強さっていうのは皆さん感じてました」と賛同した。

続いて話題は高橋の人物像に。信田編集長は「高橋先生の悩みとして、ああいうマンガを描いてるのですごく怖い先生だと思われている(笑)。でも僕は、マンガ家だけでなく、出会った人間の中でも尊敬できる人だなと感じています。人として非常にできている。マンガに描いてることと通じる部分がありますよね」とその印象を述べる。これにはやべも「春道っぽい部分がありますよね。ダラダラしてたり、子供みたいに遊んでたりしてても、決めるとこはバシっと決める。決めたあと、『……ってね、ハハハ』みたいに若干照れるっていう(笑)。そういった瞬間に『やっぱりこの人が描いてるんだな』と感じます」とコメントした。

やべは自身が出演した映画「クローズZERO」についての思い出も語った。「撮影現場に師匠(高橋)も来てくださったんですけど、一番印象的だったのは、リアルに再現された鈴蘭高校を見て『こんな学校、入学したくねえわ!』って(笑)。そのときの映画スタッフの爆笑はすごかったですね。僕が『高橋さんが描かれてるものだと思うんですけど……』と言っても『いやいや、俺は無理だわー!』って(笑)」。これを受け、信田編集長が「映画以降は明らかに、(マンガでも)壁の落書きが多いですよね」とコメントすると、やべは「師匠は撮影現場で、『これは資料になる』と言って、写真をいろんな角度で撮ってたんですよ。(それをマンガに反映させたことで)今までの鈴蘭の校舎と変わるわけじゃないですか。だから師匠に『映画やる前と校舎が全然違いますよね』って言っても『え? そこを気にされたらさ、マンガとしての力が足りないってことだよ』って言われましたね」と豪快なエピソードを明かす。これを聞いた信田編集長は「スピンオフを描くと学年が変わってたりしますよね」と、高橋の細かい部分を気にしない性格について笑顔で語った。

「Reクローズ、 Re男気。 ~もう一度、『男』が惚れる『カラス』に会いに~」のチケットは、イープラスにて販売中。入場時間が30分ごとに指定された予約制なので注意しよう。また最終日となる13日20時から実施される、Creepy Nutsのオンラインライブのチケットも同じくイープラスで取り扱い中。ライブでは「クローズ」30周年を記念した新曲が初披露される。オンラインライブのチケット購入期限は20日の21時まで。チケットを購入すると20日の23時59分まで視聴することが可能だ。

Reクローズ、 Re男気。 ~もう一度、 『男』が惚れる『カラス』に会いに~

会期:2020年12月11日(金)~13日(日)
会場:東京都 Mixalive TOKYO
開場時間:10:00~20:00 ※最終入場時間は閉館30分前。最終日は19:00で終了。

Creepy NutsスペシャルオンラインLIVE

配信日時:2020年12月13日(日)20:00~

(c)高橋ヒロシ