魔夜峰央原画展in池袋は明日から!「忠誠の木」など新規展示やパタリロの等身大像
「パタリロ!」100巻刊行を記念した魔夜峰央の原画展が、明日11月3日から11日まで東京・池袋の西武池袋本店別館2階で開催される。これに先がけ、本日11月2日に関係者向けの内覧会が行われた。
同展は、2018年から2019年にかけて東京・明治大学の米沢嘉博記念図書館にて開催された企画展を再構成し、新たな資料を追加してパワーアップさせたもの。福岡の北九州市漫画ミュージアム、新潟の新潟市マンガ・アニメ情報館での巡回展を経て、再び東京での開催となった。原画や資料など約300点、単行本などの刊行物も約300点が展示されているほか、展示物の詳細な解説と魔夜自身のコメントもキャプションとして会場中にちりばめられ、1973年のデビューから現在までの魔夜の画業をつぶさに振り返ることができる。池袋会場では「パタリロ!」より「忠誠の木」と「FLY ME TO THE MOON」、「翔んで埼玉」より「PartIII」のそれぞれの原稿が新たにお目見えした。
原画展は全7章で構成。入場してすぐのスペースでは、魔夜の肉声で「こんにちは。永遠の28歳、ミーちゃんこと魔夜峰央です」と挨拶が流れるので聞き逃さないようにしよう。第1章「初期怪奇短編」では怪奇・妖怪ものを中心に描いていた最初期にスポットを当て、魔夜作品に通底する怪奇のルーツを探る。第2章は1979年に1巻が刊行された「ラシャーヌ!」をフィーチャー。怪奇ものを多く描いてきた魔夜がギャグに目覚めた同作の原画が並べられた。イギリスの画家・ビアズリーに影響を受けたといわれる、魔夜の美しい漆黒のベタが堪能できる。
第3章は「パタリロ!」。1978年より連載され、2018年に単行本100巻に到達、現在は102巻まで刊行されている少女マンガ界屈指のご長寿作品「パタリロ!」のモノクロ原稿に加え、カラーイラスト、複製原画、ネームなど数多くの資料が展示されている。
第4章は魔夜のライフワークともいえる「アスタロト・シリーズ」、第5章はバンコラン、マライヒなど「美少年美青年」、第6章は映画化も果たした「翔んで埼玉」に関する原画がお目見え。第7章「ミーちゃんの冒険」では、魔夜が自らをキャラクター化したミーちゃんに注目し、魔夜作品の重要なバイプレイヤーであるミーちゃんの変遷が特集された。このほか魔夜と芳実夫人の結婚式写真、披露宴写真、長女の山田マリエ、長男の眞央(マオ)を加えた七五三写真など、「親バカ日誌」で描かれた魔夜ファミリーの記念写真コーナーも。山田マリエが14歳の頃のイラストや、魔夜家の結婚式の引き出物だったパタリロのぬいぐるみといったユニークな展示物も目を引く。
そしてこの会場にてパタリロの等身大像が、初めて一般に公開。「魔夜峰央原画展にパタリロ像を建てたい!~マリネラ国民のパワーを日本に轟かせよう~」のタイトルで、2月から3月にかけて実施されたクラウドファンディングによって製作されたパタリロの等身大像は、魔夜の描き下ろしイラストをもとに、身長140cmのパタリロを正確に再現したもの。クラウドファンディングの支援者たちの名前も会場に貼り出された。
「パタリロ!」100巻達成記念 魔夜峰央原画展
東京会場
会期:2020年11月3日(火・祝)~11月11日(水)
会場:東京都 西武池袋本店別館2階 西武ギャラリー
入場料:一般900円、大学生・高校生700円、中学生500円