ワーナー・ブラザース ジャパンによる生配信番組「Stay Connected with Anime」が7月4日12時よりYouTubeのAnime Expoチャンネルほかにて行われ、アニメ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII」「食戟のソーマ 豪ノ皿」「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」のコーナーが展開された。
7月にアメリカで開催予定だった「Anime Expo 2020」の中止に伴い、世界のアニメファンに向けて企画された「Stay Connected with Anime」。「ダンまち」コーナーにはベル・クラネル役の松岡禎丞とヘスティア役の水瀬いのりが登壇し、J.C.STAFFの松倉友二プロデューサー、EGG FIRMの大澤信博プロデューサーが中継で出演した。トークは事前にファンから寄せられた質問に答える形で進行。原作者の大森藤ノからの回答も紹介された。「松岡さん・水瀬さんの演技に影響を受けたり、逆輸入した要素はありますか?」という質問に大森は「たくさんあります」と答え、1期に登場するモンスター・シルバーバックとの戦いにおける松岡の演技を聞いて、原作のベルの泥臭さが増したと例を挙げる。松岡もシルバーバック戦は印象に残っていると話し、「ヘスティアが背中を押してくれて、ベルがどれだけ心強かったか。今思い出しても鳥肌が立ちますね」と振り返った。
一方、「好きなヘスティアのセリフ」を尋ねられた水瀬は、「誰よりも何よりも、ボクは君の力になりたいんだよ。だってボクは、君のことが好きだから」というセリフを生披露。また続編を作るうえで大変だったことを聞かれた大澤プロデューサーは、原作第1巻と第14巻の厚さを比べて見せ、「切りどころがないのが一番の悩み」と語った。またアニメの設定について聞かれた松倉プロデューサーは、「『ソード・オラトリア』を観ていただくとよりわかると思いますが、広大なダンジョンの描き方、階層ごとに見える風景が違うところを気を付けています」とアピールした。
終盤では10月に放送開始を控える3期のキービジュアルをパネルでお披露目。「ファイアボルト!」と叫びながらベールを外す松岡だったが、うっかりベールが引っかかってしまいパネルが倒れかけるという、生配信ならではのアクシデントも。最後に3期の見どころとして、大澤プロデューサーは新キャラクター・ウィーネの魅力と、禁忌的な存在である彼女とベルがどう接していくか、松倉プロデューサーはますますパワーアップするアクション、水瀬は人間と怪物(モンスター)という種族の違いを挙げる。松岡はキービジュアルを示しながら「なぜアイズは背を向けているのか」とヒントを投げかけるとともに、「この子(ウィーネ)が本当にかわいい!」と熱弁した。
続く「食戟のソーマ 豪ノ皿」コーナーにも、幸平創真役として松岡が登壇。米たにヨシトモ監督とともに、ファンからの質問に回答した。同作の肝である料理について、米たには「料理をアニメでどう美味しそうに見せるか、写真ではないよさを重視して作っている」とシリーズを通してのこだわりを話し、松岡も「料理にまつわる専門用語をちゃんと理解していないと、自然に演技することができない」と苦労を明かした。中盤では事前収録映像「リアル食戟!創真 VS 朝陽」がオンエアされ、松岡と才波朝陽役の福山潤がオリジナルのとんかつソース作りに挑み、田所恵役の高橋未奈美が判定するという賑やかな内容でファンを楽しませた。
「豪ノ皿」が最終章になるアニメ「食戟のソーマ」シリーズ。松岡は「ここまで長く1人のキャラクターをやらせていただくことはなかなかない」と思い入れを滲ませ、「笑って終われる、そして少し切なさが残るという感じになります。最後まで楽しんでいただけたら」と涙ぐみながらメッセージを贈った。
「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」のコーナーでは、ジョルノ・ジョバァーナ役の小野賢章、デイヴィッドプロダクションの笠間寿高プロデューサー、ワーナー・ブラザース ジャパンの大森啓幸プロデューサーによる事前収録映像「JoJo’s Bizarre Adventure Golden Wind:EXPOSED!!!!」が公開された。今だからこそ明かせる裏話というテーマで、小野からは31話での「無駄無駄無駄無駄……」というラッシュの苦労が語られる。「速くやりすぎると口が回らなくなるし、力を入れすぎると最後まで持たない。スポーツに近い」と話す小野に対し、笠間プロデューサーは「オーディションでの“無駄無駄”がすごくカッコよかったのも、小野さんに決めた理由の1つ」と賛辞を贈った。
笠間プロデューサーからは、1話冒頭でジョルノがアイスクリームを買うシーンについての裏話が披露された。アニメのオリジナルである同シーンは、「ジョルノを好きになってもらおう」というコンセプトで挿入されたものだという。またロケハンのために実際にイタリアに訪れた際に食べたピスタチオのジェラートがおいしかったことから、「この感動をフィルムに残そう」と津田尚克総監督と話し合ったというエピソードも語られた。
大森プロデューサーはオープニング曲「裏切り者のレクイエム」の制作での苦労に触れ、音楽を担当する菅野祐悟が提出した曲を3度戻したと明かす。そんな菅野と大森プロデューサーは、事前収録映像終了後にスタジオへも生出演。菅野は「世界中にファンがいる作品なので、大袈裟ではなく、日本を代表して挑まなきゃいけないと思っている。オリンピックに出て金メダルを取りたい、みたいな気持ちです」と話し、大森プロデューサーは「非常に難易度の高いお願いをしたんですが、お客さんがすごく喜んでくれたので、報われました」と感慨深げに語った。最後は菅野が作品のメインテーマである「il vento d’oro」の生演奏を披露。アレンジを加えながらのクールなパフォーマンスに、YouTubeのチャット欄には世界中のファンから「amazing」「神すぎる!!」といった絶賛の声が絶え間なく寄せられていた。