TSUTAYAが主催するマンガ賞「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2020」の授賞式が、本日6月17日に東京都内で開催。イベントには川島明(麒麟)とおかずクラブが、TSUTAYAカラーの青と黄色を取り入れた衣装で出席した。
「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2020」の対象となるのは、2020年3月1日時点で単行本が5巻以内の未完結のマンガ。マンガレビューサービス・comicspaceの特設ページと、Twitterからハッシュタグを用いたツイートで読者投票を受け付けていた。なお今年度の投票数は前回の10倍にもおよんだそう。受賞作品は明日6月18日より、全国のTSUTAYAで大々的に展開されていく。
大賞に輝いたのは、遠藤達哉「SPY×FAMILY」。2位は桜井海「おじさまと猫」、3位はいちかわ暖「新しい上司はど天然」、4位は桜井のりお「僕の心のヤバイやつ」、5位はおおのこうすけ「極主夫道」、6位は福田晋一「その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする」、7位は泉朝樹「見える子ちゃん」、8位は加藤雄一「やんちゃギャルの安城さん」、9位は真木蛍五「可愛いだけじゃない式守さん」、10位はコトヤマ「よふかしのうた」が受賞した。
壇上では川島とおかずクラブが、受賞作品について熱いトークを繰り広げる。3位の「新しい上司はど天然」は全員読んだことがあるそうで、川島は「読んでいくほうも、だんだん天然の上司の虜になっていくんです。絵もきれいですし、心の距離の描き方もいい」とコメント。さらに「実は僕、この上司から板尾(創路)さんを想像したんです。めっちゃカッコいいし面白いんだけどたまに自動ドアにぶつかったり、通ずるものを感じました(笑)」と話す。オカリナは「天然だけど、部下のことを認めてくれて、困ったときには心配してくれる上司ってとても素敵。お仕事あるあるを描いてくれるのもいいですよね」と続けた。
2位の「おじさまと猫」について、ゆいPは「Twtterで1話が流れてたんですけど、それだけでポロッと泣けちゃう。猫とおじさん、どっちもの気持ちが描かれて心温まるんです」と笑顔に。川島は「この作品で好きなのが、おじさんがくれたごはんをふくまるが食べて、ペットショップのごはんとまったく同じなのに『こんなに美味しいごはんがあるのか!』と思うエピソード。人間も何を食べるかより誰と食べるかっていう部分があると思うんですけど、その切り取り方が素晴らしいなと思いました」と述べる。
大賞の「SPY×FAMILY」の話題ではひときわ盛り上がった一同。オカリナは「全員がそれぞれの能力を発揮するところが、読んでて爽快感があります。偽りの家族がどういうふうに家族になっていくのか、それともならないのか。今後がすごく楽しみです」と、ゆいPは「それぞれ秀でてるところがいっぱいあるんですけど、欠落してるところもあって、それを1つの家族になることによって補い合える関係って面白いなと思います」と話す。川島は「受賞のことは何も知らなかったんですけど、この前『王様のブランチ』で『SPY×FAMILY』を推させてもらったんですよ。もはや僕が受賞したと言っても過言ではない」とジョークを飛ばしながら、「恋愛もある、家族の愛もある、アクションもある。ストーリーの面白さもあるって、マンガの集大成みたいな作品なんです。完璧なマンガ!」と大絶賛した。
また「SPY×FAMILY」の作者・遠藤からは、大賞受賞を受けての描き下ろしイラストが到着。さらに「この度はTSUTAYAコミック大賞に拙作SPY×FAMILYを選んで頂き、誠にありがとうございます。読者投票による選出とのことで、たくさんの方々に作品を読んで頂けていることが何より嬉しいです。10年以上前の話ですが、僕の初連載の単行本を渋谷のTSUTAYAさんがプッシュしてくれていたのを見かけたことがありまして、それがすごく嬉しかったことを覚えています。その時の連載はすぐに終わってしまいましたが、今回こうしてまたTSUTAYAさんに作品を取り上げて頂ける日が来るなんて、何だかとても感慨深いです。本作はこれからもまだまだ続けていきたいと思いますので、より一層みなさまに楽しんで頂けるよう頑張ります」とメッセージも寄せられた。
イベントでは3人が、TSUTAYA三軒茶屋店の話題でテンションを上げる一幕も。おかずクラブの2人は三軒茶屋に住んでいた時代によく訪れていたそうで、実際にマンガをレンタルしている場面をファンから目撃されたこともあったという。オカリナは「あそこ素晴らしくないですか!? ほかの本屋では棚置きの本が平置きになってて、1冊まるまる読めたりするんです」と声を大にし、ゆいPも「あとPOPもいいんです。ほんとにマンガが好きで働いてるんだろうなって方たちが、こと細やかに作品の魅力を書いてくださって。それがきっかけで買うことも多かったです」と続ける。その後も「セルフレジが置いてあるのがいい!」など賞賛の言葉は止まらず、3人はTSUTAYA三軒茶屋店を“マンガの聖地”として意見を一致させた。