「剥き出しの白鳥」の鳩胸つるんによる新作「ミタマセキュ霊(レ)ティ」の1巻が、明日2月4日に発売される。
「ミタマセキュ霊ティ」は人々を悪霊から守るために戦うボディーガード「セキュ霊(レ)ティ」を名乗る男性・御霊浄(ミタマジョー)と、超霊媒体質の女子高校生・羽瀬玲奈(ハゼレナ)が織りなす“除霊アクションギャグ”。幼少期から霊を引き寄せ、現在では100体弱の背後霊に取り憑かれている玲奈だったが、いつの間にか霊のことを「いて当然の存在」として捉え、それほど困ることなく暮らしていた。そんなある日、玲奈の前に御霊が現れ彼女を悪霊から救おうとするが……。本作は週刊少年ジャンプ(集英社)にて連載されており、2巻は3月4日の発売を予定している。
単行本発売に際し鳩胸は「私は最初この漫画のタイトルを『あっちに行ってく霊』にしようとしていました。このタイトルを思いついたときはこれしかない!と思って鼻息が止まらなかったのですが、担当編集玉田さんに止められまくってしまいました」「『あっちに行ってく霊』では確実に全2巻で終わってましたからね。どうかしてましたわ」とタイトルのネーミングに難航したことを回想。担当編集者は「当初から、打ち合わせで会話にあがる目標はお笑い芸人『笑い飯』さんのダブルボケ漫才。ボケに対してボケで返し、どんどんエスカレートして熱を帯びていく展開に惚れ込んでいました。『笑い飯』さんを最大にリスペクトする鳩胸つるん先生が描いた今作が、果たしてダブルボケギャグになっているか否か、是非その目で確かめてみてもらえたらと思います」とアピールした。
鳩胸つるんコメント
皆さまはじめまして鳩胸つるんです。この度私の漫画「ミタマセキュ霊ティ」の単行本を出していただくことになり、感謝の気持ちで鳩胸がいっぱいでございます。今でこそミタマミタマ言って馴染んでいますが、私は最初この漫画のタイトルを「あっちに行ってく霊」にしようとしていました。このタイトルを思いついたときはこれしかない!と思って鼻息が止まらなかったのですが、担当編集玉田さんに止められまくってしまいました。こちらとしては一回提案した意地もあって、なんで止めるんだって思いましたが、今では止めまくってくれたことを心の底から感謝しています。「あっちに行ってく霊」では確実に全2巻で終わってましたからね。どうかしてましたわ。バグった漫画家を止めてくれる存在、それが編集者なんですね。
ちなみに「ミタマセキュ霊ティ」というタイトルも一回止められた記憶がぼんやりありますがたぶん気のせいだと思います。単行本、何卒よろしくお願いいたします。
編集担当コメント
鳩胸つるん先生の担当編集になって、早いもので約8年の月日が流れました。彼は生まれて初めて描いたギャグ漫画で第74回赤塚賞を受賞して、いきなりこの世界に飛び込んできました。受賞作もとても面白く、爆笑した記憶が残っています。それから「ジャンプスクエア」と「少年ジャンプ+」でのたくさんの読切や連載を経て、「週刊少年ジャンプ」で『ミタマセキュ霊ティ』を描くことになり、この度、めでたくコミックスが出ることになりました。
当初から、打ち合わせで会話にあがる目標はお笑い芸人「笑い飯」さんのダブルボケ漫才。ボケに対してボケで返し、どんどんエスカレートして熱を帯びていく展開に惚れ込んでいました。「笑い飯」さんを最大にリスペクトする鳩胸つるん先生が描いた今作が、果たしてダブルボケギャグになっているか否か、是非その目で確かめてみてもらえたらと思います。実はペンネームを途中で付けているので、鳩胸つるんとして発表した以上に彼は作品を描いてきています。(このペンネームをつける際に、漫画の内容以上に先生と担当で白熱した議論になったのも、今では良い思い出になっています。あの時は、変なペンネームだと反対してごめんなさい…。)
世に出ていないものも含めて、その全ての作品…はさすがに言い過ぎですが、たいたいの作品で担当である僕は笑わせてもらってきました。そして、この8年間、毎月一回以上は担当と会っているらしいので、彼はきっと、僕を世界一笑わせた男なのだと思います。そういう意味で、一読者としても多大な感謝をしています。鳩の名を冠する彼の漫画が、僕だけでなく、多くの人を世界一笑わせ、羽ばたいてくれることを願って止みません。
たくさんの娯楽が溢れる時代ですが、鳩胸先生が描く除霊ギャグマンガも損はさせないと思うので、是非読んでみてください! よろしく御願いします!