「プロメア」佐倉綾音が絶叫演技!クレイになり切り「そーこーまーでーだー」
「プロメア LIVE INFERNO」の様子。後列左からnaNami、Laco、Benjamin、mpi、稲田徹、檜山修之、小西克幸。前列左から、澤野弘之、新谷真弓、小清水亜美、佐倉綾音、中島かずき、今石洋之。
アニメ映画「プロメア」初の単独イベント「プロメア LIVE INFERNO」が、去る1月18日に東京・中野サンプラザにて開催された。コミックナタリーでは夜公演の様子をレポートする。
2019年5月24日に公開され、年をまたいだ現在もロングラン上映が続く「プロメア」。応援上映、キャスト・スタッフによるトークショー、劇中歌のライブと盛り沢山の内容となった今回のイベントには、監督の今石洋之、脚本を手がけた中島かずき、キャストからバリス・トラス役の稲田徹、ルチア・フェックス役の新谷真弓、メイス役の小西克幸、アイナ・アルデビット役の佐倉綾音、エリス・アルデビット役の小清水亜美、ゲーラ役の檜山修之が登壇した。
アイナとエリス姉妹の軽妙な掛け合いの場内アナウンスから始まった映画上映パートでは、全国から集まった“応援上映の精鋭”たちが息ぴったりの応援を見せる。凍った湖でのキスコールやクレイの放つ滅殺開墾ビーム、クレイに啖呵を切るガロなど印象的なシーンやセリフに観客から大きな声が飛び、今回のイベントならではの光の演出や、火山の噴火などのシーンに合わせたスモークなどが、さらに会場のボルテージを上げていた。
スタッフロールにまで声援を送ったファンの前には、続いてキャスト陣と今石監督、中島が登場。「プロメア」のイベントに初参加の小清水は、海外から足を運んだファンがいることを聞き、その熱量に驚きを見せていた。キャスト登壇のトークパートでは、ファンが選んだ、キャスト自身の演じるキャラクター以外のセリフを披露する「プロメアシャッフルトーク」を実施。まず披露するセリフの候補4つがスクリーンに表示されると、佐倉には観客からの要望でクレイの「悪あがきはそーこーまーでーだー」が選ばれる。ドスの効いた声の演技と渾身の“悪人顔”をカメラに向け、1番手から会場を盛り上げた。続く小清水は佐倉の願いもあり「アイナだって頑張ってるよ…アイナはアイナだ」とロマンチックなシーンで放つガロのセリフをまず披露。さらに、会場の声を受け、怒りに震えるリオの「許さん…許さんぞ、クレイフォーサイトー」を絶叫すると、小清水の演じたアニメ「キルラキル」の主人公・纏流子を彷彿とさせる演技に、「キルラキル」で共演した稲田、小西、檜山、新谷が「なんだか懐かしくなった」「戦ったことがある気がする」と、立ち上がってリアクションを取り笑いを誘った。
新谷は、趣向を変えクレイの「妙な名前をつけるんじゃなーい!」をルチア風にアレンジして披露。ガロが発明品に変な名前をつけたという設定で演技し、大きな歓声が起きた。稲田の番になると、これまでガロやリオ、クレイのものが多かったセリフの選択肢に、ケンドーコバヤシが演じたネズミのビニーのセリフが。キャスト陣が「強そう(笑)」と感想を漏らす稲田の「ビニー、ビニビニ」のセリフに会場からは「かわいいー!」と声がかけられた。
続く檜山は小清水の無茶振りを受け、4つのセリフを連続で披露することに。「俺の火消魂のほうが、百万、10倍熱いんだよ」「旦那と呼ぶなぁ!!」「あーりーがーとーうー」「目障りだ、消えろ」と、熱くそしてクールに演じ切り、キャストからも「これは優勝!」と絶賛される。最後となった小西は即決で岩田光央の演じたバーニッシュの老人が発する「オロロロロロロロロロロロロロロロロロ」をチョイスし、見事な巻き舌の演技でこのコーナーにオチをつけた。そして最後には観客からの拍手による投票が行われ、小清水の「みんな分かってるわよね?」という振りもあり、圧倒的な票を獲得した檜山に火消しの登場する本作に絡め業務用消化器がプレゼントされた。
その後のコーナーでは、観客から寄せられた「『プロメア』あるある」をもとにトークを展開。「燃やさなければ生きていけない、と言って料理する」「満員電車にのると冒頭のサラリーマンを思い出す」など厳選されたあるあるにキャスト陣からも同意の声があがる。中でも会場の共感を多く得た「会社を見ると滅殺開墾ビームを撃ちたくなる」という投稿には、のけぞるほどに頷くファンを見てキャスト陣も笑い声を上げていた。告知コーナーでもキャスト陣の熱は収まらず、小西がバーニッシュの老人のグッズ化の妄想を熱く話す。小西発案の「ジジイのハンドスピナー」を皮切りに、佐倉は「ジジイのハンディ扇風機」を提案。さらに、キャラソン、オンリーイベントと妄想は膨らみ、「プロメア」のさらなる盛り上がりにファンの期待が高まった。
この日は澤野弘之らの生演奏によるプロメアの劇中音楽ライブも行われた。Benjamin&mpiがステージに登場し、本作のメインテーマである「Inferno」が歌い上げられると会場の熱も一気にヒートアップ。Lacoの歌う「NEXUS」で観客が総立ちで体を揺らし、naNamiによる「eramorp」では、しっとりとした雰囲気に会場が包まれた。Benjamin&mpiが再登場し「Gallant Ones」でラストを飾ったが、約2000人のファンのアンコールを受けて再び「Inferno」が披露される。映画の名場面を集めた映像をバックに最後はサイリウムや消化器を手にしたキャストと今石監督、中島も登場し、この日一番の熱気が会場を包んだ。
最後の挨拶では、キャスト陣が異例ともいえるロングランの続く本作への愛やスタッフ、そして作品を支え続けるファンへの感謝を口々に話す。そして1周年という新たな目標も語られると、今石監督も「ずっと上映していてほしいですね。いつまででもやってほしい」と笑顔を見せる。スタッフ、キャストの思いに応えるように、ファンからも興奮冷めやらぬ熱い歓声が浴びせられイベントは幕を閉じた。
「プロメア LIVE INFERNO」セットリスト
「Inferno」 / 澤野弘之、Benjamin&mpi
「NEXUS」 / 澤野弘之、Laco
「eramorp」 / 澤野弘之、naNami
「Gallant Ones」 / 澤野弘之、Benjamin&mpi
<アンコール>
「Inferno」 / 澤野弘之、Benjamin&mpi
(c)TRIGGER・中島かずき/XFLAG