実写映画「地獄少女」の完成披露試写会が、本日10月8日に東京・新宿バルト9で行われた。
「地獄少女」は、午前0時にだけアクセスできるサイト「地獄通信」に恨みを書き込むと現れる地獄少女・閻魔あいを通して、人間の弱さや悲しみを描くミステリーホラー。舞台挨拶には、閻魔あい役の玉城ティナ、市川美保役の森七菜、南條遥役の仁村紗和、御厨早苗役の大場美奈(SKE48)、魔鬼役の藤田富、白石晃士監督が登壇した。
2005年にTVアニメ「地獄少女」が放送されたのち、マンガ、実写ドラマ、舞台などさまざまなメディアミックスが展開されてきた本シリーズ。小学生の頃にマンガの連載を読んでいたという玉城は「まさか自分が演じることになるとは思ってもみなかったので、小学生の私に教えてあげたいですね」と笑顔を浮かべる。また作品の魅力について「閻魔あいの圧倒的なカリスマ感というか、キャラクターとしての存在感」と語り、「原作のファンの方に100%満足してもらうことはできないかもしれないですけど、新しい『地獄少女』を届けられたら」と意気込みを述べた。
続く森や仁村、大場がマンガやアニメで原作を楽しんでいた思い出を振り返る中、藤田は「僕も皆さんと同じく……パチンコで知ったんですけど」と明かし笑いを誘う。さらに「原作のマンガやアニメは観たことがなかったんですが、友達がパチンコをやっていたイメージが強くて。だから小学生にはもちろん大人にも人気っていう、幅広い世代に愛される作品なんだと思ってました」と語った。
閻魔あいの役作りについて、「少ないセリフの中でどう感情を乗せるかが課題でした」と話す玉城。その結果、自然と目線の使い方は気を使ったといい「人と会話をするときも目線は合わせず、違う次元にいるように意識しました」と述べる。またアニメのセリフを何回も聴き、アニメへのリスペクトを込めて閻魔あいを作ってきたと明かし、特に決めゼリフでもある「いっぺん死んでみる?」は、毎回少しずつニュアンスを変え、閻魔あいならではの絶妙な感情の移ろいを表現するのが難しかったと振り返った。
また白石監督は本作を実写化するにあたり、「地獄少女」の中心にある人間の黒い感情や、そうせざるを得ない人たちの行く末を描くことにこだわったとコメント。「復讐を果たしたとして、それでスッキリするのかしないのかという問いかけや、恨みを晴らさずにいられなくなってしまう人たちの葛藤、生き方を見届けるつもりでした」と熱い気持ちを披露した。
さらにイベントの終盤では、本日10月8日に22歳の誕生日を迎えた玉城を祝うサプライズも。登壇者たちの「おめでとう」の声や、舞台に黒と赤で彩られたバースデーケーキが登場すると玉城は「めっちゃうれしい!」と喜びの声を上げる。さらにアニメ「地獄少女」のキャラクターデザインを担当した岡真里子から描き下ろしのイラスト色紙が届けられると「えー! かわいい! 見せたくない(笑)」と笑顔を浮かべながらも、「やっぱり閻魔あいは圧倒的ですね。こんなキャラクターを演じられてうれしく思います」と感無量の様子だった。
最後、玉城は「個人的なお祝いまでしてもらってありがとうございます。映画を観てもらったらわかると思いますが、圧倒的な閻魔あいというキャラクターに魅了されながらも、人間の本質や誰しもが感じたことがある気持ちを描いている作品。観終わった後に何が残ったのか、自分の心に問いかけていただきたいです」と語り舞台挨拶を締めくくった。実写映画「地獄少女」は11月15日より、新宿バルト9ほか全国ロードショー。
(c)地獄少女プロジェクト/2019映画『地獄少女』製作委員会 製作:映画『地獄少女』製作委員会