なかよし(講談社)の創刊65年を記念した原画展が、明日10月4日から12月25日まで東京・弥生美術館にて開催。本日10月3日に同会場にて、特別内覧会が行われた。
現存するマンガ雑誌の中で最も古い歴史を持つなかよし。65年に及ぶ同誌の歴史を振り返る本展の展示は、まず1954年12月に発売された創刊号からスタートする。少女スターが飾った当時の表紙や、創刊当初に活躍した手塚治虫の「リボンの騎士」の原画といった貴重な作品が登場。続く、女性マンガ家が増え始めた60年代のコーナーには大和和紀「青空にとびだせ!」の原画が並び、70年代に人気を集めた恐怖マンガの中から、高階良子の「地獄でメスがひかる」などがお目見えした。さらにアニメ化もされた雪室俊一原作によるたかなし▽しずえ(▽はハートマーク)「おはようスパンク」のコーナーでは、カラー原画やモノクロ原稿のほか、数々の付録も展示される。
そして等身大のラブストーリーが主要となった80年代の展示では、2018年に死去したあさぎり夕の追悼コーナーを展開。「こっちむいてラブ!」「なな色マジック」「アイ・Boy」「ミンミン!」といった作品の貴重な原稿やカラーイラストが多数展示された。また同時期に人気を博した美内すずえ「妖鬼妃伝」の原画も披露。さらに現在も連載中である、あべゆりこ「わんころべえ」の作品はクリアケースに展開され、創刊当初の絵柄と2000年代の絵柄が比較できる原稿も楽しめる。
ファンタジー作品が主流となっていく90年代のコーナーには、秋元奈美「ミラクル☆ガールズ」、武内直子「美少女戦士セーラームーン」、CLAMP「魔法騎士レイアース」、秋元康原作による木村千歌「あずきちゃん」など盛りだくさん。そのほかひうらさとる、猫部ねこ、高瀬綾、あゆみゆい、早稲田ちえ、安野モヨコ、海野つなみ、川村美香、立川恵、安藤なつみ、花森ぴんく、PEACH-PITら、様々な作家の貴重な原画・複製原画が展開された。なお会場では本展で展示される原画を収録した図録や、なかよし作品のグッズも発売中だ。
本日の内覧では、なかよしの須田淑子編集長からの挨拶も行われ「仕事を忘れて夢中で楽しんでしまいました。65年の歴史がありますが、これだけ豪華な先生方の作品を飾る機会はあまりなく、貴重な機会を与えていただきありがとうございます」と感謝の言葉を述べる。そして「長い歴史の中で、たくさんの作品を生み出してこれたことを誇りに思っております。その歴史に恥じないように、これからも素晴らしい作品をたくさん作り出せるように、世界に向けてたくさんの子供達に楽しんでもらえる作品を作っていけるように頑張っていきたいです」と意気込みを語った。なお展示内容は10月4日から27日の前期、10月29日から11月24日までに中期、11月26日から12月25日までの後期で原画が入れ替わる。
「なかよし創刊65周年記念原画展」
会期:2019年10月4日(金)~12月25日(水)※月曜休館、10月14日(月・祝)、11月4日(月・祝)は開館、10月15日(火)、11月5日(火)は休館。
会場:弥生美術館
時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
料金:一般900円、大・高生800円、中・小生400円
(c)秋元奈美(c)あさぎり夕(c)あべゆりこ(c)安野モヨコ/コルク(c)征海未亜・吉田玲子(c)CLAMP・ShigatsuTsuitachi CO.,LTD.(c)たかなししずえ・雪室俊一(c)Naoko Takeuchi(c)立川恵(c)手塚プロダクション(c)猫部ねこ(c)PEACH-PIT