五十嵐大介原作による劇場アニメ「海獣の子供」の追加キャストが発表された。
ジュゴンに育てられた兄弟・海と空のうち、兄の空役は浦上晟周が演じることに。当初、空役には窪塚愛流がキャスティングされていたが、変声期で安定した声を出すことが困難だったため本作への出演を辞退したという。また海と空の謎を追う天才海洋学者・アングラード役には森崎ウィン(PRIZMAX)、アングラードのかつての相棒で兄弟を保護している海洋生物学者・ジム役には田中泯が決定。キャスト3名からのコメントも到着した。
五十嵐が月刊IKKI(小学館)で連載した「海獣の子供」。映画では渡辺歩がメガホンをとり、キャラクターデザイン・総作画監督・演出を小西賢一、アニメーション制作をSTUDIO4℃が担当する。
窪塚愛流コメント
変声期のために安定した声を出すことが困難だったため、スタッフの皆さまにご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。
大変残念ですが出演を辞退させて頂くことを決めました。
この悔しさをバネにしながら、作品の完成を楽しみにしています。
浦上晟周(空役)コメント
原作の漫画を読み終えたとき、自分の周りの世界が、少し違って見えました。僕にとってアニメの声を演じさせて頂くのは初めての経験でした。最初は不安が大きかったですが、声を吹き込ませて頂く過程はすごく楽しかったです。
「空」が醸し出す雰囲気は異質で、台詞のテンポやリズムも独特です。渡辺監督と色々お話をさせて頂きながら、大人びている喋り方と、時折見せる少年らしさのバランスを意識しました。映画館を出たときに、周りの世界が少し違って見えるような作品になったら嬉しいです。
森崎ウィン(アングラード役)コメント
アニメーションの声優は初挑戦ということで、収録用の映像を何度も見返して本番に臨みました。「レディ・プレイヤー1」では、自分で演じたキャラクターの吹替え版だったので、感情を掴みやすかったのですが、アニメーションの場合は、「絵の中にいるキャラクターと一緒に呼吸をしなくてはいけない」と感じました。
今回でいうとアングラードと僕、二人で一人という感覚で、その息がピタっ!とはまった瞬間はすごく気持ちがよかったです。それから、「一枚一枚絵を作って下さった方との呼吸でもある」ということも感じました。僕とアングラードとアニメーターさんとのフィルムの中での共演を是非見届けて下さい。
田中泯(ジム役)コメント
オファーを頂き、海獣の子供の原作本が届き、一息で読みました。「参加せよ!」と何処からか聞こえる気がしたのです。好奇心の脈動に震える僕に安堵したのでした。
収録については、大きなヘッドホンからの自分の声に包まれて言葉を出す、まさしく声もカラダなのだ、と思い、演じることの面白さと際どさを同時に感じるお仕事でした。水の星・地球、緑のふるさと・地球、ヒトのふるさとは何処!
映画「海獣の子供」
2019年6月7日(金)全国ロードショー
スタッフ
原作:五十嵐大介「海獣の子供」(小学館 IKKICOMIX刊)
監督:渡辺歩
音楽:久石譲
キャラクターデザイン・総作画監督・演出:小西賢一
美術監督:木村真二
CGI監督:秋本賢一郎
色彩設計:伊東美由樹
音響監督:笠松広司
プロデューサー:田中栄子
アニメーション制作:STUDIO4℃
製作:「海獣の子供」製作委員会
配給:東宝映像事業部
キャスト
安海琉花:芦田愛菜
海:石橋陽彩
空:浦上晟周
アングラード:森崎ウィン
安海正明:稲垣吾郎
安海加奈子:蒼井優
先生:渡辺徹
ジム:田中泯
デデ:富司純子
(c)2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会