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映画「二ノ国」会見、主演抜擢の山崎賢人「一ノ国から二ノ国に行くような出来事」

劇場アニメ「二ノ国」の製作発表会見が、本日2月9日に東京・LINEにて行われた。

製作総指揮と原案・脚本をレベルファイブの日野晃博が務める「二ノ国」は、高校生のユウと親友のハルが、現実と隣り合わせでありながらまったく違うもう1つの世界・二ノ国と行き来することになる物語。監督はゲーム「二ノ国」シリーズでアニメーションパートの演出や監督を務めた百瀬義行が担当し、音楽は久石譲、アニメーション制作はオー・エル・エムが手がける。会見にはユウ役を演じる山崎賢人、日野、百瀬監督、小岩井宏悦プロデューサーが登壇した。

映画「二ノ国」の製作を発表した日野は、10年前にゲームとして発表された「二ノ国」の映画化について常に意識してきたと語り「この10年、さまざまな映画を製作していていつも考えるのが、映画をする意義と言うか、ゲーム原作のアニメ映画を作ることにどんな意義があるのか、どんな効果があるかを考えてきました。でも『二ノ国』はそういう商業的な意味合い抜きにして、いい作品を作りたいと考えていた」と本プロジェクトへの思いを述べる。

また小岩井プロデューサーは10年前、日野に会いに行ったことを振り返り「10年前にジブリの制作協力を得て、久石さんの音楽でゲームを作るっていったいどれだけの豪腕プロデューサーなのかと」と日野に興味があったことを明かす。そしてそれから10年経った今、「二ノ国」の映画化を発表できることについて「いいタイミングでこの日を迎えられて、すごく幸せです」と感無量の様子。さらにゲームから「二ノ国」に携わってきた百瀬は「『二ノ国』にはハイファンタジーとかローファンタジーというような、枠に囚われない面白さがある。ゲームに続いて関われるということで、僕としては馴染みのある作品なのでうれしい」と語った。

また映画「二ノ国」の内容について問われた日野は、「例えば『大好きな人がいるとして、その人には恋人がいて。その人への愛が叶わないとき、異世界に飛ばされて、性格も見かけもそっくりな思い人に出会ったらどうしますか?』というような、きっかけは恋愛ものなんですけど、中身はすごいエンターテイメントスペクタクル」と解説。また映画「二ノ国」では、現代の日本が舞台になっていることを明かし「日本の文化を伝えるという意味でも、世界でヒットさせることができれば日本のイメージも変わるのでは」と続けた。さらに音楽を手がける久石に何を期待するかという質問には「僕が期待するしないは関係ないです(笑)。毎回、素晴らしい音楽を作っていただいて」と厚い信頼を寄せる。さらに映画を作るにあたり久石と打ち合わせをした際には「完成した脚本を持って行ったら久石さんに『これって“二ノ国”だよね? “一ノ国”(現実世界)と“二ノ国”を行ったり来たりする楽しさががないと“二ノ国”と言えないんじゃないの」と言われて」と言われ、シナリオを書き直すことになったという裏話も披露した。

ここでユウ役を演じる山崎が登場。アニメ声優初挑戦となる山崎の起用について、小岩井プロデューサーは「“若手ナンバーワン”にこだわりたかった」と吐露。「ユウは現世ではナイーブな青年。二ノ国に行って環境が変わって、プレッシャーにさらされる中、いろんなことに直面して乗り越えないといけない。それには演技の幅が広くないと駄目だなというのもあって、彼なら演じきってくれるだろうと」と期待を寄せる。

そんな小岩井プロデューサーの言葉に、山崎は「まさか声のお仕事が僕に来るとは思ってなかった」と驚いたと話し、「本当に面白い作品で、脚本を読んだときは鳥肌が立ちました。これから録らせていただくんですけど、初めてなので、どういうふうに作っていくのかも含めて楽しみながら『二ノ国』を作り上げていきたい」と意気込む。また主演を務めることについては「恐れ多いと言うか……光栄です。初めての声のお仕事で、こんなに素晴らしい、すごい方々と出来るなんて自分は恵まれているなと。本当に一ノ国から二ノ国に行くようなファンタジーな出来事で(笑)。自分も全力でやるしかない」と笑顔を見せた。

映画ではゲームとはまったく違う物語が展開されることについて、日野は「世界観やコンセプトはつながっているんですけど、映画として完全に新しいものになっている。クロスメディアの新しい形のアプローチになるのでは」と自信をのぞかせた。また本日2月9日に「二ノ国」の会見が行われたことについて問われると、「実はこだわったわけじゃなくて、奇跡が起こったというか。日程を調整をしていたら、2月9日が『二ノ国』の発表だったというミラクルが起きたので、この映画、当たるんじゃないかな(笑)」と笑いを呼んだ。なお本日の会見ではLINE LIVEとコラボして「二ノ国」の声優オーディションが開催されることも伝えられた。映画の公開は今夏を予定している。

劇場アニメ「二ノ国」

2019年夏全国ロードショー

原作:レベルファイブ
製作総指揮 / 原案・脚本:日野晃博
監督:百瀬義行
音楽:久石譲
アニメーション制作:オー・エル・エム
主演:山崎賢人

※山崎賢人の崎は立つ崎が正式表記。

(c)2019 映画「二ノ国」製作委員会