石田スイ原作による実写映画「東京喰種 トーキョーグール」のキックオフイベントが、本日6月2日に東京・YouTube Space Tokyoにて開催された。
壇上には本作の主人公・金木研を演じる窪田正孝、萩原健太郎監督、松竹の大角正常務取締役映像本部長と永江智大プロデューサーが登壇。原作の石田は中継先の福岡から、テキストでの会話で参加した。まずマイクを握った窪田は「ちょうど1年前ぐらいから始まった作品ですが、今日はいよいよキックオフです。CGも入り、完成度の高いものになりました」と挨拶。萩原監督は「もともと世界中に原作ファンがいるので、映画も世界中の人が観て楽しめるものを作りたいという強い思いがありました」と語り、世界5都市に配信されている今回のキックオフイベントについて「この作品を知っていただける機会をもらえてうれしい」と笑みを浮かべる。
また永江プロデューサーは映画化の経緯について、「原作を読んだとき、主人公である金木くんの等身大の物語に心を打たれました。それから大ファンになり、これを映画化したいという思いが日々高まって石田先生や出版社にプレゼンしました」とコメント。また石田は映画化のオファーを受けたときのことを「映画にする場合、もし主演の金木を窪田さんがやってくれるなら観てみたいと思いました。初めて窪田さんを拝見したとき、もし『東京喰種』を実写化するならこの人がいいなと感じていたんです。自分の中で、映画化の意味は窪田さんが演じてくれるというところにあったのかなと思います」とキャスティングへの強い思いを明かした。
窪田は「やっぱり生みの親である先生から直々にオファーをいただけることは光栄です」「最初は本当にビビっていて……でも(映画化とキャスティングが発表されたときに)先生から出してもらったコメントで救われました」とにこやかに答える。また原作について「金木にとっては悲劇だけれども、引いて見てみれば人の悲劇って喜劇になるということを感じられました」と述べた。
萩原監督は原作ものの実写化について「原作のキャラクターのイメージを保ちつつ、実際に現実にいそうなリアリティを持たせるのって難しいと思うんです。でもキャストの皆さんが素晴らしい演技をしてくださったんです」とコメント。また「窪田さんはギリギリのリアリティを保つバランスがうまいなあって思いました」と賛辞を述べると、窪田は恥ずかしそうに照れた表情をみせた。
ここで窪田は、一般から寄せられた「金木を演じるにあたり苦労したことや意識したことはあるか?」という質問に回答。「初期の金木くんはすごく今時と言うか、大人しい青年で、ほかのキャラクターのほうが個性が強いんです。あ、すみません。「彼は人間側と喰種側の両方に触れ合って形成されていくので、ニュートラルに受け止めるほうに徹していました」と自身の演技を振り返る。
さらにイベントの様子が配信されているアメリカの“トーキョーグールサポーターズ”からも、石田へ「どうして『東京喰種』は、これほどの人気があると思いますか?」質問が飛ぶ。石田は「アニメのおかげです。映画でもよろしくお願いします」と答えると、登壇者をはじめ会場は笑いに包まれた。
またイベントでは、同作の主題歌がのRADWIMPSの野田洋次郎によるソロプロジェクト・illionの書き下ろし楽曲「BANKA」に決定したことが明らかに。そのほかの音楽情報や、ワールドプレミアの日程なども発表された。
最後に窪田は「原作のコミックから始まり、アニメ化、舞台化を経て、今回映画化になりました。たくさんの方に愛されている作品だと承知しております。『東京喰種』という作品が1人でも多くの方に、世界の方に広まってほしいなと心から願っています」とコメント。「大役なのでプレッシャーもありましたが、スタッフ皆さんで作った2時間の集大成をお届けできるようにこれからがんばっていきたいなと思います」とメッセージを送り、イベントは幕を閉じた。
映画「東京喰種 トーキョーグール」は7月29日に全国ロードショー。
映画「東京喰種 トーキョーグール」
2017年7月29日(土)全国ロードショー
スタッフ
原作:石田スイ「東京喰種トーキョーグール」
監督:萩原健太郎
脚本:楠野一郎
配給:松竹
キャスト
金木研:窪田正孝
霧嶋董香:清水富美加
亜門鋼太朗:鈴木伸之
神代利世:蒼井優
真戸呉緒:大泉洋
芳村功善:村井國夫
古間円児:浜野謙太
入見カヤ:佐々木希
四方蓮示:柳俊太郎
笛口雛実:桜田ひより
笛口リョーコ:相田翔子
永近英良:小笠原海(超特急)
ウタ:坂東巳之助
西尾錦:白石隼也
小坂依子:古畑星夏
草場一平:前野朋哉
小倉久志:ダンカン
嘉納明博:岩松了
(c)2017「東京喰種」製作委員会 (c)石田スイ/集英社