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「キングダム」山崎賢人らが「身を削る思いだった」と口揃える過酷な撮影を回想

原泰久原作による実写映画「キングダム」の製作発表会見が、本日10月9日に東京・帝国ホテルにて開催された。

会見では信役を山崎賢人、政役と漂役を吉沢亮、楊端和役を長澤まさみ、河了貂役を橋本環奈、成キョウ役を本郷奏多、壁役を満島真之介、昌文君役を高嶋政宏、騰役を要潤、王騎役を大沢たかおが演じることが発表に。会場にはキャスト9名とともに佐藤信介監督、ソニー・コロンビア・ピクチャーズ代表のサンフォード・パニッチ氏が登壇した。

2016年に原作「キングダム」の連載10周年を記念して制作された実写動画でも信役を演じた山崎は「運命的なものを感じている大好きな作品です。自分の身を削る思いで撮影に挑ませていただきました。全員で最高の作品になるようにがんばりましたので、早く皆さんに届けたいなと思っています」と挨拶。もともと作品のファンであったという吉沢も「身を削る思いで全身全霊で撮影に挑めて幸せな現場でした」と続けた。

日本、中国での撮影を終え現在CG作業などが行われているという本作。佐藤監督は「この作品の映像化が決まって脚本の頃からすでに何年か経っていますが、僕が考える最高のキャスト、スタッフの方々と『キングダム』を映像化するのに一番ふさわしい場所だと言える中国で撮影を行えました。非常に多くの手応えを感じながら、この作品を世に送り出せることを今から心待ちにしています」と自信をのぞかせる。パニッチ氏は本作の脚本に原も携わっていることに触れ「これまでも原作のある作品は作ってきましたが、原作者が脚本に参加するのが作品にとって必要不可欠だと思っています。原先生が初めから脚本に携わってくれたことは本当にうれしいです」と語った。

キャスト陣が本作の撮影について「身を削ってやった」「死ぬ気でやった」と口を揃えることに対し、佐藤監督は「『死ぬ気でやった』と言うのは簡単なんですが、『本当に死ぬ気でやっているな』というくらい過酷な日々でした。撮影では(役者が)情熱をぶつけてパッションが爆発する瞬間、あのときにしかできない表情が撮れたと思っています」と振り返る。山崎は「僕は中国よりも日本での撮影のほうが過酷でしたね」としながら、原とも何度か話をしたことを明かし「『映画化するうえで大事にすべきどころはどこなんでしょう』とお話させていただいて、そこを撮れたときに良かったなと思いました」とネタバレに気をつけながら当時を回想。また本作が4回目の共演であるという吉沢については「友達としても役者としてもとても信頼しています。その亮くんが政と漂を演じてくれて、助けられた部分がたくさんあります」とコメントする。

吉沢は若き王である政について「とんでもない輝きを持っているキャラクターなので、どうしたらその輝きが出るのか試行錯誤しながらやっていました」と自身の役柄について分析。長澤は山崎と吉沢について「最初の撮影で2人に会ってから2カ月後に、別のシーンの撮影で再会したんですが以前とは違う風格をまとっていたんです。2人の空気感や思いがこの映画を作っているんだなと感銘を受けました」と褒め称えた。

アクションがあまりないキャラクターである河了貂を演じた橋本は「ほかの皆さんは壮大なアクションシーンがありますが、私はちょっと吹き矢の練習をしたくらいなんです(笑)。見た目的にも特徴的な蓑を被っていて、原作でもマスコット的なコロンとしたかわいらしいキャラクターでもあるのでそういう部分を楽しんでいただけたらなと思います」とアピール。信や政と対立することになる成キョウを演じる本郷は「成キョウは自分の家臣を人間と思っていないエゴイスティックなキャラクターなので、そのへんの考え方は僕自身と似ているなと思って役作りはせずに挑ませていただきました」と淡々と発言し、キャスト陣を笑わせる。満島は昌文君の副官であり信の兄貴のような存在でもある壁について、「劇中に登場するのは人間離れしているキャラが多いですが、壁はお客さんと近いキャラになっている。壁を追いかけていただければストーリーが見えてくるので、そういう意味では(自分の中では)勝手に主役気分でいます」と呼びかけた。

本作の現場を「素晴らしい現場」と称賛する高嶋は、その理由を「過酷な現場でしたが雰囲気が異常に和やかで声を荒げる人が一切いない。本当に大変でしたが最終日に昌文君の鎧を脱いだとき『終わらないでほしい』って思うぐらいでした」と語った。要は屈強なキャラクターを演じる上での体作りについて、「重い鎧を着るので鍛えなきゃいけないのかなと思っていたんですが、現場にプロティンの差し入れもありました。ぱっと見るとみんな腕立てをしたり腹筋をしたりしていて。慌てて僕もそのプロティンを飲んで体を大きくしようとがんばりました(笑)」と回想。大沢が原作でも人気の高い王騎について「見た目的にはほとんど人間じゃない」と評しながら「でも僕は(体を鍛えたりせずに)普通に撮影に挑みました」とこぼすと周囲からは「死ぬほどやってたじゃないですか!」「(撮影時の)体の大きさは尋常じゃなかったです」とのツッコミが。これを受け大沢は「でも僕が現場に行ったときにはプロティンの差し入れがなくなっているくらいで。(『ないのか』と)いじけていましたよ」と振り返った。

「キングダム」は中国・春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍を目指す少年・信と、中華統一を目標とする若き秦王・政を描く大河ロマン。映画は2019年4月19日に公開される。

※山崎賢人の崎はたつさき、高嶋政宏の高ははしごだか、成キョウのキョウはむしへんに喬が正式表記。

映画「キングダム」

2019年4月19日(金)ロードショー

スタッフ

監督:佐藤信介
脚本:黒岩勉、佐藤信介、原泰久
原作:「キングダム」原泰久(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
製作:映画「キングダム」製作委員会

キャスト

山崎賢人、吉沢亮、長澤まさみ、橋本環奈、本郷奏多、満島真之介、阿部進之介、深水元基、高嶋政宏、要潤、橋本じゅん、坂口拓、宇梶剛士、加藤雅也、石橋蓮司、大沢たかお

(c)原泰久/集英社 (c)2019 映画「キングダム」製作委員会