スイート&スマイルプリキュア上映会、小清水亜美が震災との関係明かす
テレビアニメ「プリキュア」シリーズの15周年を記念したイベント「『プリキュア』感謝祭上映会 vol.3」が、本日8月26日に東京・丸の内TOEIで実施。「映画 スイートプリキュア♪ とりもどせ!心がつなぐ奇跡のメロディ♪」の上映後には北条響 / キュアメロディ役の小清水亜美、プロデューサーの梅澤淳稔と、神木優が参加し、登壇者たちがテレビシリーズ「スイートプリキュア♪」から選んだ名場面を上映してからトークが展開された。
冒頭映像がうまく流れないハプニングに対して、小清水が「これはネガトーンの仕業なんで」と、「スイートプリキュア♪」の敵キャラクターの名前を出してフォローを入れ、観客を盛り上げる。小清水は本作を「体育会系」だと評し、「女の子同士の話だけど、男の子と変わらないくらい喧嘩をして仲直りをする。本音でぶつかっていくのが大きな要素」だと語る。
本作が放送されていた年に、東日本大震災があったことに触れ小清水は「アニメにいろんな変更があったけど、当時はまだ語れないと思っていた」と話す。物語の結末について小清水が「東日本大震災がなかったらああいうエンディングじゃなかったと思う」と自身の考えを披露すると、神木も「プリキュアはその年の出来事や風潮を反映させることがある」とうなずいた。
子供の頃に震災にあったという神木は「プリキュアが子供達にとってどういう存在か、昔を思い出してすごく理解ができた。今も『プリキュア』を担当しているけど、この作品が原点だと強く感じている」と熱い想いを語る。梅澤は「初めて話すんですけど」と前置きし、「『スイートプリキュア♪』はもしも自分が最初から『プリキュア』をやるなら、こういうものを作りたいという企画をぶつけた作品。だから最初の『ふたりはプリキュア』と似ているところもある」と作品へ込めた思いを吐露した。最後は、小清水がキュアメロディの変身口上を披露し、会場のボルテージが最高潮になったところで、本作のトークパートは締められた。
「映画 スマイルプリキュア! 絵本の中はみんなチグハグ!」の上映後には星空みゆき / キュアハッピー役の福圓美里、大塚隆史監督、梅澤プロデューサーが登場。この回でも3人が選んだシーンが流される。大塚監督と福圓が選んだ「スマイルプリキュア!」の19話「パパ、ありがとう!やよいのたからもの」は福圓が「今も泣きそう」と話す感動のエピソード。大塚監督は音楽にもこだわりがあったといい、「普通アフレコでは音楽は付いてないけど、あのシーンだけわざと聴かせた」と明かし、福圓も「アフレコでも、どうすんだろってくらいみんな泣いていた」と当時の様子を伝えた。
続いて上映中にも会場が笑いに包まれた、同11話「プリキュアがチイサクナ~ル!?」をはじめとしたタイトルに「~ル!?」がついたエピソードを集めたスペシャルダイジェストの話題に。福圓が「プリキュアとは思えない映像」とコメントする第35話「やよい、地球を守れ!プリキュアがロボニナ~ル!?」については、大塚監督からアニメ「大空魔竜ガイキング」に参加していたスタッフがロボアニメーターを集めて張り切って制作されたと秘話が語られた。
梅澤は本作が、東日本大震災を経ての作品だということに触れ「誰が主役ということではなくて、みんなが一緒に進んでいく、その顔には笑顔があったらいいな」という思いを込めたそう。福圓は「苦しいことも受け入れて、笑顔でがんばることが大切というのにカルチャーショックを受けた」「『スマイル』はみんな未完成だし、あがいていく姿が多かった印象。私はそこがすごく好きでした」と本作への愛情を述べた。
イベントの最後の挨拶には福圓から「楽屋で、『みんな名乗ってるから名乗れ』と言われました(笑)」と、キュアハッピーの変身セリフ「キラキラ輝く未来の光! キュアハッピー!」が叫ばれ、大盛況の中イベントは幕を閉じた。なおイベントにて、本イベントの第4弾が10月7日に開催されることが発表に。イベント詳細は「プリキュア」15周年公式サイトやSNSのアナウンスをチェックしよう。