細田守が監督・原作・脚本を務める劇場アニメ「未来のミライ」の展覧会「未来のミライ展~時を越える細田守の世界『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』」が、明日7月25日から9月17日まで東京・東京ドームシティGalleryAaMoにて開催される。それに先がけ本日7月24日、開会式と内覧会が行われた。
開会式には細田監督と、本作のオフィシャルサポーターを務める超特急、主人公・くんちゃんの着ぐるみが出席。一足先に本展を楽しんだ細田は「スタッフを代表して感動したところです。『未来のミライ』の展示が中心なんですけど、その中に過去作に関する展示も急にポッと入ってくるんです。そうすると表現が重層的な感じになって、作品を作っている僕らとしても面白く、ワクワクしました」と述べる。また細田は、自身の背後にある“黒い新幹線”の展示について、「劇中に登場する、非常に怖い仕掛けの座席が再現されてることがうれしくて。最初から展覧会のスタッフの方に、『この座席にぜひ座ってみたい!』とお願いしてたんです」とにこやかに語る。
本展のおすすめポイントについて、超特急のカイは「すごいなと思ったのは、くんちゃん家の中庭をプロジェクションマッピングで表現しているエリア。自分の足に反応して魚とか蝶々が逃げていったり、止まってると寄ってきたり。『未来のミライ』の世界に入った気がしてめちゃめちゃ楽しかったです」とコメント。リョウガは「ミライちゃんの3Dの模型と、歴代ヒロインのパネルが並んでるところ。30分ぐらいは滞在できます」と言って会場の笑いを誘う。またユーキも黒い新幹線に触れ、「川崎重工業の亀田(芳高)さんという、本当に電車を作ってる方がデザインされたらしいんです。すっごい細かいところまで設計されてるので『こんなにリアルなのか!』と驚くと思います」と興奮気味に話す。細田から「亀田さんも喜んでると思います」と言葉をもらうと、ユーキは「亀田さん、やったね!」と笑顔を見せた。
またイベントでは超特急のメンバーが、細田作品の歴代ヒロインの中で好きなキャラクターを挙げる一幕も。カイは「(「時をかける少女」の)真琴です! プリンのためにタイムリープしちゃうところとか、人間らしいところが好き」と、リョウガは「迷うところではあるけれど(「サマーウォーズ」の)夏希ちゃん。ちょっと強気な性格なんかも好きですね」と回答する。ユーキは「僕はミライちゃん。理由はシンプルで、まだ汚れてないからです! ミライちゃんは本当に素直!」と答え、メンバーからどよめき混じりの総ツッコミをくらう。ユースケは「『バケモノの子』の楓ちゃん。勉強を教えてくれるので! 僕バカなんで学びたいです」と、タカシは「『おおかみこどもの雨と雪』の花さん。おてんばでがんばり屋なところに心打たれます」と話した。
改めてリョウガは「未来のミライ」について、「見る人によって感じ方が違う作品だなと思ったので、全人類が観るべき映画だなと思いました」とコメント。アニメ好きならではの観点から、細田作品の魅力を「背景美術がおそろしいほどきれい。写真だと思うほどなんですが、筆で丁寧に描かれているんですよね。それと、どの作品も非現実的な世界観が描かれていると思うんですが、その中で現実的なことが知れるところも好き。それにプラスして……“ケモノ属性”が僕は好きです」と述べる。細田は「映画を先に観ても、展示を先に観ても面白さがある。いろんな楽しみ方ができると思うので、この夏のイベントとして選んでもらえたらうれしいなと思います」と呼びかけた。
会場ではくんちゃんとミライちゃんの出会いから、少女時代の母との出会いなど映画に沿った5つのエリアを展開。劇中に登場する絵本「オニババ対ヒゲ」を巨大化した展示や、ミライちゃんの等身大フィギュア、過去作を含め映画製作時に描かれた数百点に及ぶ絵コンテや、本展で初出しとなる手描きのオリジナル原画や背景美術などを見ることができる。
未来のミライ展~時を越える細田守の世界「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」
会期:2018年7月25日(水)~9月17日(月・祝)
時間:10:00~18:00予定(17:30最終入場)
会場:東京ドームシティGalleryAaMo
主催:日本テレビ放送網、ムービック・プロモートサービス、東京ドーム、KADOKAWA
特別協力:スタジオ地図
協力:面白法人カヤック
映画「未来のミライ」
2018年7月20日(金)全国東宝系にて公開
スタッフ
監督・脚本・原作:細田守
オープニングテーマ・主題歌:山下達郎
音楽:高木正勝
企画・制作:スタジオ地図
キャスト
上白石萌歌、黒木華、星野源、麻生久美子、吉原光夫、宮崎美子、役所広司
(c)2018スタジオ地図