古谷実「わにとかげぎす」くりぃむしちゅー・有田哲平主演で7月にドラマ化
古谷実「わにとかげぎす」が、くりぃむしちゅーの有田哲平主演でテレビドラマ化される。
「わにとかげぎす」は、人生を無駄に過ごしてきたことに気付いた警備員の富岡ゆうじが、自分を変えようと友達作りに奮起するも、さまざまなトラブルに巻き込まれていく様子を描いた作品。ヤングマガジン(講談社)にて2006年から2007年まで連載され、単行本は全4巻、文庫版は全3巻が発売されている。古谷作品が連続ドラマ化されるのは今回が初めてのこと。
富岡ゆうじを演じるのは、くりぃむしちゅーの有田哲平。有田はドラマのオファーに対し「考えるよりも前に“やります!!”と返事をしてました」とコメント。また「古谷さんの作品の重みはハンパなくて“この作品をやるんだ”という責任を感じます」とドラマへの熱意を語っている。なお有田の個別コメントがコミックナタリーに到着。撮影の感想や観てほしいポイントなどが明かされた。
さらに富岡に一目惚れする小説家志望の美女・羽田梓役を本田翼、富岡の人生を狂わせてしまうホームレス役を光石研、富岡を事件に巻き込む新人警備員・花林雄大役と雨川勇役を賀来賢人と吉村界人が演じる。そのほか淵上泰史、村上淳の出演も決まっている。テレビドラマは7月より、TBS「テッペン!水ドラ!!」枠で毎週水曜23時56分から24時26分にオンエア。
有田哲平(富岡ゆうじ役)コメント
ドラマ主演のオファーを頂いた際、考えるよりも前に“やります!!”と返事をしてました。どういうことなんだろう? なぜ僕が主演なんだろう? とは思ったのですが、悩んでる間に相手の気が変わるかもしれないんで、やりますよ!って言ってしまったのかな(笑)。
原作は人間の深い部分をついていて、恋愛も含めシリアスな人間ドラマ。笑える部分もたくさんありますけど、古谷さんの作品の重みはハンパなくて“この作品をやるんだ”という責任を感じますね。そのせいなのか、撮影翌日は身体のあちこちが痛いんですよね。朝起きていろんなとこが痛い。身体は痛いですけど、撮影は楽しいですよ。やりがいのある、いい現場にめぐり合わせて頂きました。
ドラマのいろんな部分で自分自身と照らし合わせてしまうシーンがあると思うんで、割と等身大で見て頂けるのではないかと思っています。初々しい僕を見て下さい!
個別コメント
ドラマの主役のオファーを受けたときはどんな気持ちでしたか?
ドラマとか映画は好きなので、観てて「いいなー」って思うんですけど、撮影スケジュールが半端ないというか、1分のシーンを1日かけて撮るみたいな恐怖の事実を聞いてたんでね。今までは「数シーンだけでお願いします」「(拘束が)3日くらいだったら」みたいにスルスルっと誤魔化してたんですけど、まさか主役のオファーがくるなんて思わないじゃないですか。「どういうことなんだろう?」「なぜ主演をさせてくれるんだろう?」って思ったんですけど、ここでグダグダしてたら相手の気が変わっちゃうかもしれないじゃないですか。だから今回ばかりは考えるより前に「やります」って言っちゃった感じですね。
原作にはどんなイメージを持ちましたか?
重みがあって、人間の深いところをつく作品っていうイメージですね。僕にくるんだからザ・コメディみたいなドタバタしたお笑いのやつかなと思ったんですけど、シリアスな作品でしたね。もちろん面白いシーンもたくさんありますけど。
実際に撮影が始まった感想はいかがですか?
始まったときは何もわからないって感じでした。バラエティだったら1分で終わる衣装合わせが2時間くらいあって、たくさんの大人たちがいろんな服を見ながら「これかな、あれかな」って言ってて。慣れないというか「こんな世界なんだ!?」ってビックリしてました。
でも実際始まってみたら、スタッフが僕のことを50年くらいやってるベテラン俳優みたいな扱いをしてくれるんですよ(笑)。「前からずっと演技見てましたよ」みたいな雰囲気を出してきたり、「いいですね今の!」みたいに乗せてくれたり。共演の本田翼さんや光石研さんも「初めてなんすかー?」って感じじゃなくて「前からやってらっしゃいますよね」みたいな感じで接してくれるから、違和感なく現場に入り込んでいけました。自分でも「何作品もやってますよ」って言いたくなりましたね(笑)。
視聴者に観てほしいポイントは?
初々しい僕を見てください!っていうのももちろんありますけど、何よりも古谷さんの原作がすごく深くて、自分を照らし合わせてしまうシーンとかもたくさんあります。
イケメンや美女が出てきて恋をして「いいなーこういうの」ってドキドキできるドラマはたくさんありますよね。だけど今回は僕が主役ですから。生々しいいろんなシーンがありますんで、ぜひ入り込んで観てください。
本田翼(羽田梓役)コメント
まず最初に有田さんが主演のドラマと聞いてびっくりしたのと同時に”面白そう”と思いました。この作品でご一緒できるのがとてもたのしみです。
原作をとても大切にしている台本なので原作ファンの方はもちろん楽しんでいただけると思いますし、原作を知らない方でもドラマを見た方みんなが、孤独に怯え自分の人生を変えたいと葛藤しながら生きる有田さん(演じる富岡というキャラ)にどこか共感してしまい、応援したくなる、そんな作品だと思います。
私が演じる羽田という役は独特で、感覚が掴みづらい性格。役作りがむずかしいですがちょっと変な違和感と孤独の中にいる富岡さんを背後から引っ張り出す力強さを出せたらいいなと思います。
普通じゃない人たちが沢山出ていて、でもなんだかとても生々しい、そんな作品です。放送を楽しみにしていてください。
テッペン!水ドラ!!「わにとかげぎす」
2017年7月よりTBS系列にて毎週水曜23時56分~24時26分放送
スタッフ
原作:「わにとかげぎす」古谷実(講談社「ヤングマガジン」刊)
脚本:高橋泉
プロデュース:峠田浩、藤田大輔(スロータイド)
演出:坪井敏雄
キャスト
富岡ゆうじ:有田哲平(くりぃむしちゅー)
羽田梓:本田翼
花林雄大:賀来賢人
雨川勇:吉村界人
上原洋介:淵上泰史
東金直弥:村上淳
ホームレスのオヤジ:光石研