大橋裕之原作のアニメ映画「音楽」19年完成に向けクラウドファンディング始動
大橋裕之「音楽」を原作とした長編アニメーション映画の完成を目指すプロジェクトが、クラウドファンディングサイト・Makuakeにてスタートした。
「音楽」は、楽器を触ったこともなかった不良たちが思いつきでバンドを組むところから始まるロック奇譚。岩井澤健治監督によるアニメ映画化企画は2012年に始動し、2015年には劇中のライブシーンのためにロックフェスを開催するなど、6年以上にわたり制作が続けられてきた。本プロジェクトのページで大橋は「『音楽』はどうなってるのか?と聞かれる度に、もうちょっとで完成が見える…と説明してきましたが、本当にもうちょっとになりました」と現状を伝えている。
プロジェクトの目標金額は350万円。支援金は作品を完成させるための仕上げや編集作業に使用され、到達しなかった場合は全額返金となる。リターン内容には大橋の描き下ろしによる「音楽」外伝マンガなどを収めた32Pの小冊子や、「山」「太郎は水になりたかった」のアニメーション作品を収録したDVD、劇中のキャラクターとして出演できる権利などが用意された。また目標金額到達後のストレッチゴールとして500万円を設定。劇場公開に向けた音響、宣伝等の費用に充てられるほか、一部のリターン内容が変更される。
岩井澤は「ここまで意地になって頑張ってきましたが、最後は皆様のお力を借りて完成まで確実なルートを辿って行こうと決めました」とコメント。プロデューサーを務めるドキュメンタリー監督の松江哲明は「僕が知る、まだ世に出ていない最後の天才が岩井澤健治監督です。『音楽』が彼の才能の全てが注ぎ込まれた作品であることは間違いないです」とメッセージを送り、共同プロデューサーの九龍ジョーは「このままいけば看板に偽りなく、新しい音楽映画の傑作が誕生するはずです」と呼びかけている。
なお7月31日には東京・サラヴァ東京にて、「『音楽』制作7年目突入! 作り続ける舞台裏とアニメーション表現の可能性を語る!」と題されたトークイベントも開催。岩井澤、大橋のほか、久野遥子、姫乃たま、アニメ「ポプテピピック」のシリーズディレクターである青木純が出演する。
(c)大橋裕之・太田出版/「音楽」プロジェクト