劇場アニメ「ニンジャバットマン」の公開記念舞台挨拶が、本日6月16日に東京・新宿ピカデリーで行われた。ステージにはバットマン役の山寺宏一、ジョーカー役の高木渉、キャットウーマン役の加隈亜衣、ハーレイ・クイン役の釘宮理恵、ロビン役の梶裕貴が登壇。水崎淳平監督、脚本を担当した中島かずき、キャラクターデザインを手がけた岡崎能士も出席した。
「ニンジャバットマン」は戦国時代の日本にタイムスリップしてしまったバットマンが、悪党による歴史改変を阻止するため戦う物語。鑑賞を終えたばかりの観客から大きな拍手が贈られると、登壇者たちから「あー、よかった!」と安堵の声が上がる。水崎は「拍手をもらえて本当によかった。朝からこんなもの見せて本当にすみません」とまず謝罪。中島が「大丈夫ですか? 胸焼けしてませんか?」と観客を心配すれば、岡崎も「やっと日本の皆さんに届けられました。楽しんでいただけたんだなと思います」と控えめに感謝を述べる。これを見かねた高木が「みんな自信ないんですか!?」と声をかけると、山寺も「この3人が中心になってすごいものを作ったんですよ!」とスタッフ陣をねぎらった。
「LEGO(R)ムービー」シリーズや「レゴバットマン ザ・ムービー」などでもバットマンの吹替を担当してきた山寺は「今回はカッコいいバットマンができました」と満足そうに笑い、「日本で作られたすごいクオリティの作品に参加できるのがうれしかった」と喜びを口にする。加隈は「(キャットウーマンは)どっちの味方につくのか読めない子。コロコロ変わるところがあるけど、それが魅力」と自身が演じたキャラクターを分析。また「女の気の迷いを許せる男は素敵よ」という自身のセリフに触れ、「皆さん、許せる方が素敵だそうですよ!」と会場に呼びかけた。ロビンを演じた梶は「まさか時代に合わせて髪形があんなに変わるとは思わなかった」と驚きを明かしつつ、「戦国であり、バットマンであり、そしてまさかのロボットで。日本とバットマンの融合が素晴らしい」と作品に賛辞を贈る。
ジョーカー役にプレッシャーを感じていたという高木は、「(アフレコでは)なんとしても山寺さんを困らせたい、いじめ倒したい、(山寺が)いらつくほど楽しくやるっていうのを念頭に置いて収録しました」告白。山寺は「本当にいろんな意味でいらつきました(笑)。それくらい、いい戦いをさせていただきました」と高木との収録を回想した。釘宮は「この世界観に自分が参加できてることがうれしすぎて。本当に楽しくて、テンション全開でジョーカーにくっついていました!」と共演者たちとの収録を声を振り返る。一方、梶は「僕は1人での収録でした」とぽつり。「楽しくやらせていただいたけど、みんなの声が早く聞きたいなという、寂しい気持ちでした」と漏らした。
ここで、水崎監督から会場に「今回、初めて『バットマン』シリーズを観たという方はいますか?」と質問が。すると客席からは、意外にも多くの手が挙がる。その様子を観た中島は「(「ニンジャバットマン」は)すごく間違ってますので」と申し訳なさそうに述べるが、水崎監督は逆に「僕は今回“バットマン入門編”という気持ちで作っていたんです。こんなに楽しい作品なんだよと」と反応。中島は驚いた様子を見せながらも、観客に「『ニンジャバットマン』を楽しめた人は、どんな『バットマン』も楽しめると思います!」と呼びかけた。
舞台挨拶の終盤には、明日6月17日に57歳の誕生日を迎える山寺を祝うため、バースデーケーキが登場。するとなぜか梶にスプーンが渡され、結婚式のように梶から山寺へファーストバイトが行われることに。梶が「山寺さん、おめでとうございます!」とケーキを山寺の口へ運ぶと、山寺は「バットマン味!」と感想を述べ、「誕生日の前日に最高の作品の舞台挨拶ができてうれしいです」と感謝。そして「スタッフも我々も情熱を注ぎ込んで作った作品です。ここから世界に向けて発信して、『ニンジャバットマン』ブームが来ることを祈ってます」と熱く語り、観客と一緒に三本締めで舞台挨拶の幕を引いた。
ニンジャバットマン(原題:BATMAN NINJA)
2018年6月15日公開
スタッフ
監督:水崎淳平
脚本:中島かずき
キャラクターデザイン:岡崎能士
音楽:菅野祐悟
アニメーション制作:神風動画
キャスト
バットマン:山寺宏一
ジョーカー:高木渉
キャットウーマン:加隈亜衣
ハーレイ・クイン:釘宮理恵
ゴリラグロッド:子安武人
トゥーフェイス:森川智之
デスストローク:諏訪部順一
レッドフード:石田彰
ロビン:梶裕貴
ナイトウィング:小野大輔
ポイズン・アイビー:田中敦子
ペンギン:チョー
ベイン:三宅健太
レッドロビン:河西健吾
アルフレッド:大塚芳忠
※水崎淳平の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
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