豊永利明・小松未可子・三上枝織がアニメ原作を考案、ウインナー擬人化案にざわめき
豊永利明、小松未可子、三上枝織によるラジオ番組「エブリスタ・マンガボックス presents 豊永・小松・三上の真夜中のラジオ文芸部」の公開収録イベントが、本日6月3日に東京・文化放送メディアプラスホールにて開催された。
本イベントは文化放送、DeNA、創通、MBSの4社共同によりテレビアニメシリーズを創出する原作公募プロジェクト・Project ANIMAにおける、第2弾「異世界・ファンタジー部門」の応募期間に合わせて行われたもの。“文芸部の課外活動”と称し、部長の豊永、部員の小松と三上は同部門に応募する原作のアイデアをその場で練り上げていく。また本日はゲストとして、作家の芝村裕吏、イラストレーターのしまどりるも参加。2人はそれぞれ声優陣が考案した原作のストーリーにアドバイスをしたり、原案をもとにキャラクターのラフを描いたりと役割を担う。また壇上には、顧問を務めるDeNAの上町裕介プロデューサーも登壇した。
まず芝村は“ファンタジー”の定義について「どこからどこまでファンタジーで、どこからどこまでがSFかって聞かれるけど、定義を設けた瞬間にそれを破ろうとする人が出てくるんです。それはクリエイターの本能なので、ここで私が定義を言ったところで絶対にぶっ壊されてしまう。だから“なんとなく”ファンタジーでいいと思います」と主張。三上は「枠にとらわれないでいいんですね!」と元気よく相槌を打った。
ここからは豊永、小松、三上が事前に考えてきた「異世界・ファンタジー部門」の原案を見ていくことに。スクリーンには、声優陣が作品タイトルやあらすじなどを直筆で記入したシートが映し出される。最初はペンネーム“とっしー”こと豊永の作品「じいさん、勇者になる(仮)」について。豊永は本作のストーリーを「封印されていた魔王が復活の兆しを見せ、老人が勇者となって孫と共に立ち向かう」というハートフルコメディだと解説する。しかし芝村は「設定が複雑かもしれない」と言い、「物語のテーマを序盤だけではなく、何度も見せること」「孫が主人公でない理由を作ること」が重要だと助言。豊永は「ちょっとメモる!」と真剣に耳を傾ける。最後にはトーク中にしまどりるが描いたイラストも披露され、豊永は「イマジネーションが湧いたので、これで詰めていこうと思います!」と意気込んだ。
次の題材は、ペンネーム“MATSU”こと小松による作品「ログインボーナスのある世界」。本作は主人公・トシユキが自身の化身となるモンスターをアプリ内で育成することで、日常でも成長していくストーリーだと言う。小松はアプリ内でゲットしたコインが自宅の部屋に届くなどの展開を考えていると語るも、芝村は「コインが送られてきても微妙」とバッサリ。「ゲームから影響を受ける部分が身近であればあるほど残念感が出て笑える。例えば毎日えのきが一箱送られてくるとか」と提案。そのアイデアからどんどん話題は広がり、小松はアニメ化に期待を膨らませる。一方、豊永は主人公・トシユキ役のオファーが自身にくると予想するも、小松に「主人公は私! 最後に登場するラスボスをお願いします」と言われてしまい残念がった。
最後に、ペンネーム“JOE”こと三上による作品「ウインナーズ。(仮)」が会場にざわめきを起こす。三上は本作について「普段何気なく食べていたウインナーが擬人化された世界」の物語だと述べ、メインキャラクターは50代のヒゲが生えたダンディーな男性で、脛部分がウインナーになったビジュアルだと説明。三上は客席の反応もお構いなしで、「CVは銀河万丈です」とドヤ顔。しかし芝村からは冷静につっこまれ、食品をテーマにすることは難しいとアドバイスを受ける。それを聞いた三上は試行錯誤しながらも、最終的には物語の終着点を見つけた様子。見た目などを考慮し、脛ではなく眉毛をウインナーにしたキャラクターがしまどりるによって描き上げられ、三上は納得の表情を見せた。
それぞれの企画を見終わり、声優陣3人は「有意義な時間になった!」と満足げな様子。豊永は「これを機に最終選考まで残ろうね! そうじゃないと『ラジオ文芸部』で話すことなくなっちゃうから」と述べ、イベントを締めくくった。