ベルアラートニュース

ABEMAがWabokuらとオリジナルアニメの短編パイロット版を制作、公募から3作品選出

ABEMAが次世代アニメクリエイターとともにオリジナルアニメ作品の創出を目指すプロジェクト「Project PRISMation(プロジェクト プリズメーション)」。その第1回公募の採択3作品が発表された。選出された3作の短編パイロット版を、2027年以降順次公開する。

2025年12月に発足した「Project PRISMation」は、個人や少人数のチームでアニメーション作品を発信しているクリエイターと、オリジナルアニメのパイロットフィルムの共作に取り組むプロジェクト。作品を見る人の心に残るような物語作りや、クリエイターの刺激になるようなクリエイティブ作りのサポートをしていくことを目的としている。

今回の公募は5月から8月にかけて行われ、パイロット版の企画と、その先の展開案を募集。審査を経て3作品が選出された。1作目はMV作品を多く手がけてきたWabokuによる、スチームパンクの世界を舞台にしたファンタジー群像劇「OXY-HEAVEN」。戦後復興に沸く巨大船国家の片隅に佇むカフェを舞台に、元医師のマスターが1杯のコーヒーとおせっかいで、傷ついた人々の心を処方し直していく。同作は世界観のディテール、キャラクターや設定のスタイリッシュさや、オリジナリティが評価された。

2作目はorangeのファンタジーコメディ「Amneka」。6人の生徒と1人の先生が共同生活を送る人里離れた小さな学校を舞台に、平穏な毎日を望む少女・アムネカが持つ彼女自身も知らない秘密が、日常を揺らしていくさまが描かれる。同作の審査の場では、「尖っていて、他にない」という声が上がった。

3作目はアメリカ出身のイラストレーター兼アニメーター・koilccc(Dominique Garrow)の、サイコポップなダークコメディ「Kandy-Killers for Hire」。殺人が商業化された世界で、暗殺スタートアップを営む殺し屋・Kandieが倒産の危機を迎え、親友のPoppyとGumiを巻き込み、血まみれのマーケティングキャンペーンに打って出る。同作のキャラクターの魅力と個性、デザインの強さに支持が集まった。

ABEMAは今後クリエイターとともに、それぞれのパイロット版の制作を開始。ABEMAがパイロット版の制作費負担に加え、企画開発、日本語・英語の声優キャスティング、音響・音楽の手配、翻訳、プロモーション、商業展開といった、作品を世界へ届けるための包括的なサポートを提供する。また3組のクリエイターからのコメントも公開された。

Wabokuコメント

まず新しい作品にチャレンジする機会を頂き、大変ありがたく感じています。
作家として、2015年頃から毎年作品を制作してきましたが、自主企画でアニメーションを作るのは実に十数年ぶりになります。
「OXY-HEAVEN」はその間少しずつ設定を重ね、温め続けてきた企画です。オリジナル企画ですが、どこかで見たキャラクターも登場するかもしれません。
お披露目はまだまだ先ですが、どうぞご期待ください。

orangeコメント

このたびは企画を採択していただき、大変嬉しく思っております!
作家としてはまだまだ勉強中の身ですが、精一杯制作に取り組んでまいります。
可愛らしくも儚い、もうひとつの世界を形にして、皆さまにお届けしたいと思っています。
作品を通して、その世界を楽しんでいただけたら嬉しいです!
よろしくお願いいたします!

koilccc(Dominique Garrow)コメント

ありがとうございます!! Project PRISMationとABEMAの素晴らしい皆さまに、ありったけの感謝を込めて。オリジナルアニメのパイロット版を形にするという、夢に見ることしかできないと思っていた機会をいただけて、本当に幸運だと感じています! 甘くて、歪んでいて、血まみれな「Kandy-Killers for Hire」の世界を、私が楽しんでいるのと少しでも同じくらい、皆さんにも楽しんでいただけたら嬉しいです! 完成に向けて全力を尽くします。ow<

「OXY-HEAVEN」に関する審査チームのコメント

世界観のディテールと、キャラクターや設定のスタイリッシュさが随所に感じられ、そのオリジナリティは審査の場でも高い評価が一致しました。スチームパンクの世界で等身大の日常を描くという切り口で、魅力あるキャラクターたちがこの世界の中でどう動き、短編としてどう描かれるのか、大きな期待を寄せています。

「Amneka」に関する審査チームのコメント

「尖っていて、他にない」。審査の場でそんな声が揃った企画です。人里離れた学校という舞台設定と、可愛らしいビジュアルの奥に潜む”とあるギャップ”が、作品ならではの空気感を生み出していて、世界観の独自性はひときわ印象に残りました。設定からキャラクター、イメージボード、プロット、そしてその先の展開まで描き込まれた企画書の完成度も高く、国内外を問わず届く作品になる予感があります。未来を感じさせるクリエイターです。

「Kandy-Killers for Hire」に関する審査チームのコメント

とりわけ強い支持が集まったのは、キャラクターの魅力と個性、そしてデザインの強さでした。コンセプトにも独自性があり、キャラクター同士の関係性がしっかり設計されている点も評価されました。「甘くて、歪んでいて、血まみれ」という作家自身の言葉どおりの世界観を、サイコポップなダークコメディとしてどう動かしてくれるのか。今回最年少での採択となる才能の挑戦を、私たちも楽しみにしています。