アニメ好きとして知られる著名人に、自分にとって「大切なアニメ」「特別に思い入れのあるアニメ」について語ってもらう連載「私の人生を変えたアニメ」の第10回には、NCT WISHのジェヒが登場した。流暢な日本語でインタビューにも答えてくれたジェヒが“人生を変えたアニメ”として選んだのは、子供の頃から大好きだという「デジモンアドベンチャー」シリーズ。子供の頃はもちろん、大人になった今でも観ている「デジモン」の魅力、「Butter-Fly」カバーの裏話、さらにはアニメから学んだことまで、たっぷり語ってもらった。
取材・文 / 増田桃子 撮影 / 曽我美芽
小学生の頃から大好きだった「デジモンアドベンチャー」
僕が最初にアニメ「デジモンアドベンチャー」を観たのは小学生の頃でした。もともと韓国では「デジモン」がとても人気があるのですが、放送がスタートしたのは2000年頃だったので、世代的には僕よりも少し上の人たちに特に人気があったと思います。僕はリアルタイムではなく再放送を観たのですが、すごく楽しかったのを覚えていますね。子供の頃に観ていたことを思い出して、最近またアニメを観直しているんです。今はちょうど「パワーデジモン」(「デジモンアドベンチャー02」の韓国語版タイトル)シリーズを観ているところです。
今でも強く印象に残っているのは、劇場版「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」です。その中でも、ウォーグレイモンとメタルガルルモンが合体(ジョグレス)して、オメガモンになるシーンは本当にカッコよすぎて、ずっと心に残っていますね。子供の頃はアグモンがとても好きだったので、アグモンの進化シーンの「アグモン進化——!」っていうセリフがすごく記憶に残っています。
たくさん練習して挑んだ「Butter-Fly」のカバー
「デジモン」は音楽も本当にいいんですよ。アニメの細かい内容までは忘れてしまっても、歌だけは絶対に忘れないです。先日、YouTube番組の企画で、オーイシマサヨシさんと一緒に「デジモンアドベンチャー」のオープニングテーマ「Butter-Fly」をカバーさせてもらいました。オーイシさんとのコラボ歌唱のオファーをいただいたときはビックリしましたが、本当にうれしかったです。めちゃくちゃ緊張していたんですけど(笑)、絶対にうまくやりたくてがんばってたくさん練習して収録に挑みました。放送後、ファンの方も「めっちゃうまかったよ」とか「久しぶりに(「Butter-Fly」を)聴いたけどよかったよ」って言ってくださって、本当に幸せでしたね。
一番好きなデジモンを選ぶのは難しいですよね。子供の頃は絶対アグモンだったんですけど、今ではいろんなデジモンが好きになってしまいました。最近だとブイモンやテントモン、ゴマモンが大好きです。テントモンは関西弁をしゃべるのがめっちゃかわいくて、特にお気に入りです。パートナーにするならパタモンがいいですかね。パタモンはずっとタケルのそばにいるのがかわいいんですよ。アグモンは何をしてもすぐ「お腹空いた」って言うところがかわいいですし、それぞれ性格が違うからみんな大好きです。
アニメを観ながら、自然と正しいことを学んで大きくなった
アニメは小さいときからずっと好きなのですが、やっぱり子供の頃から観ている「クレヨンしんちゃん」「名探偵コナン」「ONE PIECE」「ドラゴンボール」といったアニメの影響は大きいと思います。バトルとかアクションが好きで、子供の頃は絶対に主人公を好きになりました(笑)。でも大人になってからアニメを観ていると、主人公だけがいい子とは限らないんだなと感じるようになりましたね。大人になって、いろんな角度から作品を観られるようになったんだと思います。
でも最近はやっぱり「デジモン」ばっかり観てます(笑)。この間、映画「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」を観たのですが、人間とデジモンが一緒に成長する姿がとても美しいなと思って。デジモンだけが進化するわけじゃなく、人間も一緒に成長していくんだと感じました。昔はアニメを観ていても、ただただ「楽しい!」とか「面白い!」っていう気持ちだけだったのですが、アニメには教訓が多いですよね。自分だけのことを考えず、他人に迷惑をかけてはいけない、というような学びがたくさん入っていることに改めて気づきました。僕もアニメを観ながら、自然と正しいことを学んで大きくなったんだなと感じています。
アニメは「小さいけれど確実な幸せ(소확행)」をくれる大切な存在
アニメは仕事の空き時間に観ることが多いです。すごく癒されるんですよ。楽屋でもよく1人で「デジモン」を観ているのですが、その様子が映っていたビハインド動画についてデジモンの公式Xが引用リポストしてくださって。ファンの方から教えてもらって、とてもビックリしました。本当に感謝していますし、うれしかったです。アイドルになってよかったです(笑)。
僕はアニメからたくさんのパワーや笑いをもらっているなと思います。僕にとってアニメは、観るだけで笑顔になれて「小さいけれど確実な幸せ(소확행)」をくれる大切な存在です。それに日本のアニメは日本語の勉強にもなりますよね。韓国語と日本語ではちょっと表現が違うところもあるんですけど、韓国語バージョンを観てから日本語バージョンを観るとすごく勉強になるんですよ。だから楽しいだけじゃなく、日本語を学ぶ助けにもなってくれています。まだ字幕なしでアニメを観るのは難しいですが、たまに字幕がなくても理解できる瞬間があって、そういうときはとてもうれしいです。
実は今日は1人でインタビューを受けるので少し緊張しています(笑)。日本でも活動をさせてもらっているので、いつもだったら日本語ももっと上手にしゃべれるんですけど、今日は緊張してちょっと下手になってるみたいです(笑)。でもこんなふうに「デジモン」や好きなアニメについて話せる機会が来るとは想像もしていなかったので、本当に光栄です。ありがとうございました。