世界最大級のアニメソングライブイベント「Animelo Summer Live 2026 -Messenger-」が、7月10日から12日にかけて千葉・幕張メッセで開催中。本記事では初日7月10日の“DAY1”のレポートをお届けする。
前半:岸田教団&THE明星ロケッツ~RAISE A SUILEN
今年21回目の開催となる「アニサマ」こと「Animelo Summer Live」。さいたまスーパーアリーナの大規模改修工事に伴い会場を幕張メッセに移し、例年より1カ月以上早い日程での開催となった。ライブは4~6ホールを使用し、広い空間の中央にメインステージを配置。また7~8ホールでは物販やフード販売、ミニステージなどが展開され、「アニサマ」ファンにとっても新鮮なシチュエーションで幕を開けた。
トップバッターで東山奈央とのコラボを披露した岸田教団&THE明星ロケッツは、間髪入れずに2010年のデビュー曲「HIGHSCHOOL OF THE DEAD」、2020年リリースの「nameless story」を畳みかける。コラボで披露した「GATE~それは暁のように~」は2015年の楽曲であり、彼らの歩みをたどるようなセットリストを展開すると、岸田はバンドが16年目を迎えたことに触れ、21年目を迎えた「アニサマ」の歴史へのリスペクトを語った。そして「より新しいものを作ろうという気持ちを込めた曲」と紹介し、最新曲「レベルを上げて物理で殴る」を力強くタイトルコール。彼らの楽曲の中でも特にヘヴィなサウンドとichigoの圧倒的な高音が会場に響き、観客も力強く拳を振り上げた。
前半はさまざまなスタイルの女性声優アーティストが続く。「旅しよ!don’t you?」を歌いながら、爽やかな風のようにトロッコに乗って登場したharmoeは、ステージに2人が揃うとギュッとハグを交わし、さらに息の合ったハーモニーとダンスを見せ、2人組ならではの魅力を存分に発揮する。ソロアーティストとしては初出演の青木陽菜は、「今日ここで鳴らす歌声は、誰かの心を撃ち抜く銃声のように、あなたのもとへ届きますように」という言葉の通り、射貫くようなまっすぐな視線を観客に向けながら「Ephemeral」で美しい高音を響かせた。フリルとリボンがたっぷりのピンクのミニドレスで登場した岡咲美保は、「たくさん目を合わせてくださいね!」と呼びかけてチャーミングな笑顔を振りまきながら、お祭りムード満載の「アンビリバボーアンセム」で会場を盛り上げたかと思えば、「ペタルズ」では切なげな表情でしっとりと歌い上げる場面も。さらにレイヤ from RAISE A SUILENとコラボで披露したのは、自身でもカバーしている「ブリキノダンス」。タイプの違う2人の歌姫から繰り出される早口の応酬で観客を圧倒し、多才ぶりを見せつけた。
そんな中、自分たちを「特殊な存在」だと語ったのは男性ダンス&ボーカルユニットのMADKID。「Mad Pulse」では「DIGIMON BEATBREAK」の映像に合わせてダンス、ラップとメンバーそれぞれの武器を繰り出しつつ、少年のようなエモーショナルな歌声も聴かせる。「アニサマ」への出演も重ね、着実にアニソンシーンで存在感を築き上げてきた彼らは「俺たちにしかできないブチ上げ方で、このシーンを盛り上げていきたいと思います」と伝え、「RISE」ではオーディエンスとともに盛大にシンガロング。ステージを取り囲む観客を煽りながら自身のパフォーマンスに引き込んでいく、熱量の高いステージを繰り広げた。
セクシーさとかわいさが同居する「LOVE LOVE ビーム」に始まり、「カミノシズク」「ベリーグッド・エンカウント」と最新の姿をたっぷりと見せた内田真礼。「私のメッセージを伝えさせていただきたいんですが……」と今回のライブタイトル“Messenger”にかけて切り出した内田は、「今までアニサマには10回出させていただいて、今日は初めての景色なんです」と、例年と違う「アニサマ」に観客も戸惑ったのではないかと話す。そして2024年に2日目のトリを務めたことに触れ「いろいろなことが重なって、もうこの活動しんどいかもしれないと思ったときがあったんですが、アニサマに助けられました」と強い思いを語ると、「アニサマ」への感謝の気持ちを込めて作った曲だという「Astrogator」を披露。白いペンライトが星空のように光る客席をやわらかな笑顔で見つめながら、優しい歌声を会場の隅々まで響かせた。
前半ラストを飾ったのは「BanG Dream!」発のガールズバンド・RAISE A SUILEN。会場の各所からそれぞれメンバーがトロッコで登場し、ゆっくりとステージに集まって楽器を構える姿に、会場のあちこちから歓声が上がる。レイヤ役のRaychellの澄んだ歌声から始まる「’FIGHT’ ADDICT」で早くもオーディエンスを存分に煽ると、夏の定番曲「灼熱 Bonfire!」、ダンサブルな「V.I.P MONSTER」を畳みかけ、会場のボルテージを上げていった。最後の楽曲は2022年、コロナ禍の影響で発声禁止で行われた「アニサマ」で披露した「DRIVE US CRAZY」。Raychellは「みんなの声が聴こえなくてとても悔しい思いをしました」「みんなの最高の声を全力で私たちにぶつけてほしい」と力強いまなざしで語りかけ、「アニサマ、かかってこい」と挑発的な視線を向けると、圧倒的にパワフルなボーカルを響かせる。出演を重ねるたびにパワーアップしていくバンドの攻撃的なサウンドが会場を包み込み、貫禄さえ感じさせるパフォーマンスで前半を締めくくった。
後半:fripSide~May’n
休憩を挟みざわつく会場の空気を切り裂くように、fripSideの「dawn of infinity」で後半がスタート。ペンライトでオレンジ色に染まった会場に、コールが響きわたる。続いてfripSide feat. Yoshino Nanjoとしてリリースした「Secret Operation」を、「Secret Operation -fripSide Edition-」としてお届け。そして「fripSideにとっても、ヴォーカル2人にとっても大事な曲」と「future gazer」を紹介すると、観客からは大きな歓声が上がる。阿部寿世と上杉真央が奏でるハーモニーに乗りながら、観客は大きなコールとジャンプで盛り上がった。トロッコで登場した蒼井翔太は、背中に天使の翼が生えた衣装で「Tone」を歌唱。「give me ♡ me」では「give me」「love me」のコールアンドレスポンスや「しょーたん♡Fu」のコールで大盛り上がりとなる中、「絶世スターゲイト」でステージを締めくくった。
「ラブライブ!」シリーズのいきづらい部!は、今回が初出演。暗闇の中、メンバーカラーのスポットライトに照らされて高橋ポルカ役の綾咲穂音、麻布麻衣役の遠藤璃菜、五桐玲役の宮野芹、駒形花火役の藤野こころ、金澤奇跡役の坂野愛羽、調布のりこ役の瀬古梨愛、春宮ゆくり役の奥村優季、此花輝夜役の天沢朱音、山田真緑役の小戸森穂花、佐々木翔音役の涼ノ瀬葵音が現れると、観客は大きな歓声で迎えた。彼女たちはデビュー曲「What is my LIFE?」と、「Dou-Da? DOING!」で息の合ったダンスを披露。「REGAIN AGAIN LLLLOVE」のイントロが流れると観客は沸き立ち、入れ替わりながら歌うメンバーをカラフルなライトで応援する。最後にはメンバーが人文字で「LOVE♡」の文字を作り、ファンに思いを返した。
2027年3月11日に開催される武道館ライブをもって、個人名義での歌手活動を休止すると発表している東山奈央。「とおりゃんせ」を歌った後、今回の出演について「私にとっては、ラストアニサマ」と観客に伝える。「声優としての原点の曲」と紹介し、中川かのん役を演じた「神のみぞ知るセカイ」挿入歌の「ハッピークレセント」を笑顔で歌い上げた。MCでは「本当に何もできなかったちっぽけな私が、今こうやって大きいステージでみんなと楽しんじゃえる自分になれたのも、アニサマで毎年いろんなことをやらせていただいたおかげだなって思ってます」と感謝を述べ、「みんなと作れた思い出があったから、本当に大好きな自分に変わることができた」と笑顔を見せた。最後に歌手としての原点となるデビュー曲「True Destiny」を歌う際には、「みんなと思い出を作るということを最大に優先させて歌います」と宣言。会場中央のメインステージを駆けまわり、観客の顔を目に焼き付けるように客席に近づきながら声を届ける。歌い終えた東山は、「アニサマ本当にありがとう!」と瞳を潤ませて、惜しまれながらステージを降りた。
しんみりとした空気を塗り替えるように、angelaがステージに上がり「最最最高級のお世話して」で元気を振りまく。挨拶も早々に「あと35曲残ってるんだけど」とジョークをかましつつ、内田と蒼井をステージに呼び込む。angelaが手がけた「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」第1期のオープニングテーマ「乙女のルートはひとつじゃない!」を、主人公カタリナ・クラエス役の内田と、ジオルド・スティアート役であり、エンディングテーマも担当した蒼井と歌うというコラボに、ひときわ大きな歓声が上がる。3人は明るい音楽に合わせ「まわる麗しき恋模様」の歌詞に合わせてくるくる回るなど、コミカルなパフォーマンスも交えながら、縦横無尽にステージを動き回った。コラボの熱気も冷めやらぬ中、atsukoはアニメレーベル「スターチャイルド」の発足45周年に触れ、「オタクのみんなだったら、必ず一度はどこかで“スタチャ作品”に出会っていると思います」と語る。観客の期待が高まる中、「機動戦艦ナデシコ」主題歌の「YOU GET TO BURNING」がスタート。アニメの映像が流れ、歓声が上がる会場にパワフルな歌声を響かせる。最後は「明日へのbrilliant road」の振り付けで観客と一体になり、次なる出演者にステージを託した。
トリを飾ったのは、昨年20周年イヤーに突入したMay’n。しっとりとしたピアノの音色に合わせてステージ中央へと歩みを進め、激しいロックナンバー「graphite/diamond」で一気にアクセル全開になる。「みんな体力残ってんの!?」と観客を煽り、観客がそれに応えるように雄叫びを上げる中、「Scarlet Ballet」の演奏が始まる。赤とオレンジのペンライトが染める会場に、May’nの力強い歌声が響きわたった。「アニサマ」11回目の出演にして、今回初めてトリを務めるMay’nは。10代の頃に出演した「アニサマ」が初めての大きなイベントだったと回想し、「とても大切で、とても思い入れのあるイベント」と思いを伝え、「初めてトリを務めさせていただくこと、すごく、幸せに思います!」と笑顔を見せた。そして観客と「アニ」「サマ」というコールアンドレスポンスを楽しみ、最後の楽曲へ。ステージ上に「超宇宙刑事ギャバン インフィニティ」の宇宙刑事ギャバンたちが現れ、May’nもヒーローの一員となったようにポーズを決めると「LOVE IS THE STRONGEST」を高らかに歌い上げた。最後にはDAY1の出演者たちが次々とステージに再登場。全員で「アニサマ2026」テーマソングの「ONENESS」を合唱し、初日を締めくくった。
「Animelo Summer Live 2026 -Messenger-」7月10日(金)セットリスト
- GATE~それは暁のように~ / 岸田教団&THE明星ロケッツ×東山奈央(TVアニメ「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」オープニングテーマ)
- HIGHSCHOOL OF THE DEAD / 岸田教団&THE明星ロケッツ(TVアニメ「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」オープニングテーマ)
- nameless story / 岸田教団&THE明星ロケッツ(TVアニメ「とある科学の超電磁砲T」エンディングテーマ)
- レベルを上げて物理で殴る / 岸田教団&THE明星ロケッツ(TVアニメ「野生のラスボスが現れた!」オープニングテーマ)
- 旅しよ!don’t you? / harmoe(TVアニメ「ざつ旅-That’s Journey-」オープニングテーマ)
- トゥインクル・デイズ / harmoe(TVアニメ「いずれ最強の錬金術師?」エンディングテーマ)
- ワールズエンドトリガー / 青木陽菜(TVアニメ「カードファイト!! ヴァンガード Divinez 幻真星戦編」後半オープニングテーマ)
- Ephemeral / 青木陽菜(TVアニメ「魔法少女リリカルなのは EXCEEDS Gun Blaze Vengeance」エンディングテーマ)
- JOY!! / 岡咲美保(TVアニメ「没落予定の貴族だけど、暇だったから魔法を極めてみた」エンディングテーマ)
- アンビリバボーアンセム / 岡咲美保
- ペタルズ / 岡咲美保(TVアニメ「ジャヒー様はくじけない!」第2クールエンディング主題歌)
- ブリキノダンス / 岡咲美保×レイヤ from RAISE A SUILEN
- Mad Pulse / MADKID(TVアニメ「DIGIMON BEATBREAK」主題歌)
- FLY / MADKID(TVアニメ「佐々木とピーちゃん」Season1オープニングテーマ)
- RISE / MADKID(TVアニメ「盾の勇者の成り上がり」オープニングテーマ)
- LOVE LOVE ビーム / 内田真礼(TVアニメ「魔都精兵のスレイブ2」エンディング主題歌2)
- カミノシズク / 内田真礼(TVアニメ「神の雫」第1クールエンディングテーマ)~ベリーグッド・エンカウント / 内田真礼(TVアニメ「花織さんは転生しても喧嘩がしたい」エンディング主題歌)
- Astrogator / 内田真礼
- ‘FIGHT’ ADDICT / RAISE A SUILEN(TVアニメ「カードファイト!! ヴァンガード Divinez デラックス決勝編」#09「導きの二人」エンディングテーマ)
- 灼熱 Bonfire! / RAISE A SUILEN(「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」)~V.I.P MONSTER / RAISE A SUILEN(「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」)
- DRIVE US CRAZY / RAISE A SUILEN(「バンドリ!ガールズバンドパーティ!」)
- dawn of infinity / fripSide(TVアニメ「魔法使い黎明期」オープニング主題歌)
- Secret Operation -fripSide Edition- / fripSide(TVアニメ「夜桜さんちの大作戦」第1期第2クールオープニングテーマ)
- future gazer / fripSide(OVA「とある科学の超電磁砲」オープニングテーマ)
- Tone / 蒼井翔太(TVアニメ「この音とまれ!」オープニングテーマ)
- give me ♡ me / 蒼井翔太(TVアニメ「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X」エンディングテーマ)
- 絶世スターゲイト / 蒼井翔太(TVアニメ「ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション」主題歌)
- What is my LIFE? / いきづらい部!(「イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD」)
- Dou-Da? DOING! / いきづらい部!(「イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD」)
- REGAIN AGAIN LLLLOVE / いきづらい部!(「イキヅライブ! LOVELIVE! BLUEBIRD」)
- とおりゃんせ / 東山奈央(TVアニメ「かくりよの宿飯 弐」オープニング主題歌)
- ハッピークレセント / 東山奈央(TVアニメ「神のみぞ知るセカイ」挿入歌)
- True Destiny / 東山奈央(TVアニメ「チェインクロニクル ~ヘクセイタスの閃~」エンディングテーマ)
- 最最最高級のお世話して / angela(TVアニメ「才女のお世話 高嶺の花だらけな名門校で、学院一のお嬢様(生活能力皆無)を陰ながらお世話することになりました」オープニングテーマ)
- 乙女のルートはひとつじゃない! / angela×内田真礼×蒼井翔太(TVアニメ「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」オープニングテーマ)
- YOU GET TO BURNING / angela(TVアニメ「機動戦艦ナデシコ」主題歌)
- 明日へのbrilliant road / angela(TVアニメ「宇宙のステルヴィア」オープニングテーマ)
- graphite/diamond / May’n(TVアニメ「アズールレーン」オープニング主題歌)
- Scarlet Ballet / May’n(TVアニメ「緋弾のアリア」オープニングテーマ)
- LOVE IS THE STRONGEST / May’n(「超宇宙刑事ギャバン インフィニティ」主題歌)
- ONENESS / アニサマ2026-DAY1-出演アーティスト(アニサマ2026テーマソング)
(c)Animelo Summer Live 2026