愛知・ジブリパーク内のジブリの大倉庫にて、本日7月8日に2つの新企画がスタート。これに先がけ昨日7月7日に記者会見が開催され、「パノラマボックス展」をテーマにした第1部には宮崎吾朗監督、「魔女の谷の夜」をテーマにした第2部には宮崎吾朗監督と山下明彦監督が登壇した。
「パノラマボックス展」は、宮崎駿監督がジブリパークのために手がけた“パノラマボックス”を並べる企画展。パノラマボックスとは、中を覗くと奥行きのある仕掛け絵が広がる絵箱のことで、「風の谷のナウシカ」から「君たちはどう生きるか」までの長編アニメーション作品などを題材に31点を描き下ろした。
宮崎吾朗監督はパノラマボックスの魅力を「覗くと面白いんですよね。平面の要素を重ね、実は立体の空間を作っているんだということがよくわかる展示になっています」と語る。また「パノラマボックス展」を開催するに至った経緯について、「宮崎駿はジブリパークの建設で、基本的にタッチしていなかったんです。そんな中で、何か自分の爪痕を残したいという気持ちがあったようで。『作ってやる!』とおっしゃいまして」と笑いながら振り返る。さらに小さな子供や車椅子利用者でも見られるよう、展示の高さを低めに設定していると明かし、「本当に面白いのは窓の中に頭を突っ込むような見方をすると、空間が広がってくるところなんです」と語った。
宮崎吾朗と山下明彦が監督を務めた「魔女の谷の夜」は、ジブリがジブリパークのために新たに制作した初のオリジナル短編アニメーション映画。魔女の谷を舞台に宮崎吾朗監督が原案を書き下ろした物語で、閉園後のジブリパークで起きる出来事が描かれる。宮崎吾朗監督は「いわゆるテーマパークで乗って遊べるアトラクションがジブリパークにないので、何かあったほうがいいのかなと。でもジブリが携わっているのでアトラクションを作るよりも、映画を作るというのが一番のアトラクションになるのではないかと考えました」と制作に込めた思いを述べる。
山下監督は、宮崎吾朗監督から原案を渡されたときを回想し、別の作品でやろうとしていたところ、宮崎吾朗監督から「実はもう一案あるんです」と出てきたのがこの作品のスケッチだったと明かす。「ひと目見て、『面白い!』と。すぐに絵が浮かんだので『これでいこう』と決まり、すべてが順調に進みました」と語り、 「『魔女の谷』という舞台が間近にあり、映画を見るのが先か後か、現地を見るのが後か先か、2通りどっちも楽しめますよ」とアピールした。また宮崎吾朗監督は「山下監督が制作しただけあって“動き回り続ける”というのが特徴。そこを楽しんでいただきたいです」と自信を見せた。
また企画展示室の「ジブリがいっぱい展」も、展示内容をリニューアル。高畑勲監督や宮崎駿監督とともにジブリの設立に参加し、数々の作品を世に送り出した鈴木敏夫プロデューサーにまつわる展示が新たに加わっている。