大泉洋「世界で一番尊敬してる」とのび太を絶賛「やるときはやる男なんですよ!」
「映画ドラえもん のび太の宝島」の大ヒット御礼舞台挨拶が、本日3月18日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、キャプテン・シルバー役の大泉洋とトマト役の高橋茂雄(サバンナ)が登壇した。
カリブ海を舞台に、大航海時代の海賊が隠した財宝を探してドラえもんと仲間たちが冒険を繰り広げる本作。のび太たちを襲う海賊船の船長で、宝島に眠る財宝の鍵を握る人物・シルバー役を演じた大泉は「ちょっと怖い役でありながらも、実は心優しいお父さん……そこまでは言っていいですか? 私、よく『ネタバレだ』って怒られるんですけど(笑)」と自身の演じたキャラクターを解説する。舞台挨拶には大泉と高橋のほか、ドラえもんとのび太が出席しており、大泉はのび太に対し「私、今世界で一番尊敬しているのあなたですよ」と絶賛する。それを聞いたのび太は「えー! そうなんですか? やったー! やるときはやる男なんですよ!」と自慢げだった。
また、今作で2年連続ゲスト声優を務めた高橋は「海賊トマトという役をやらせていただいたんですが、皆さん(どこに出演していたか)わかっていただけましたか?」と映画を観たばかりの観客に問いかけるも返答がなく、大泉も「わかんないでしょ?」と同意。不満そうにする高橋は「こないだ、映画を観に行った後輩に『今年の(『ドラえもん』の)映画、めっちゃおもろいから観に行ったほうがいいですよ!』って言われて。僕が出てるのを知らないやつおって」とプライベートでのエピソードを話し、観客の笑いを誘う。大泉の「お上手すぎて、あまりにも自分を消しすぎたなと私は思いましたよ」という感想に、「いやいや、そんなことない!」と主張した。
のび太からの「子供の頃に夢中になっていたことはありますか?」という質問に、大泉は「もちろん『ドラえもん』に夢中になってましたけど」と前置きをしつつ、落語が大好きだったことを明かす。「毎日、落語のテープばっかり聞いてましたね。柳亭痴楽さんの落語を耳で覚えてました、私は」と話し、スラスラと落語を読み上げ、高橋から「もうええわ!」とツッコミが入るまで続けた。一方の高橋はプロレスが好きだったと述べ、「小学生のときに初めてプロレスを観に行って、スタン・ハンセンっていうプロレスラーを観まして。ロープをぶわーっと振り回すんですよ。子供心にめちゃくちゃ怖くて」と振り返る。さらに、そこで振ったロープが客席にいたおばあちゃんに当たったことを気にしているハンセンの姿を見て『実は優しいんや』って好きになりました。ちなみにおばあちゃんは途中からエキサイトして試合を観てました(笑)」と語った。
またイベントでは、本作に主題歌と挿入歌を提供した星野源からの手紙が読み上げられた。星野は手紙の中で「去年の夏に初めて打ち合わせをしたあの日、藤子プロの皆さんやシンエイ動画の皆さんから並々ならぬ情熱を感じ、主題歌を制作する身として逃げずに真正面からぶつかり、面白い音楽を届けたいと強く思いました」と楽曲制作について振り返り、「完成した作品を観たとき、美しい美術やキャラクターの生命力が溢れ出すような作画に圧倒され、素晴らしいサウンドにひたり、キャストの皆様の演技に感動しました」と映画の感想を述べた。
さらに星野がパーソナリティを務めるラジオ番組「星野源のオールナイトニッポン」にゲスト出演したドラえもんが「大泉さんって涙が出るんですか?」と発言したことに触れると、大泉からツッコミが入る。「え、僕そんなこと言ったかな?」ととぼけるドラえもんに対し、大泉が「ネットニュースになってたよ。なんか俺の記事が出とるなと思ったら、血も涙もない男みたいな……」と詰め寄ると、ドラえもんはあたふたした様子を見せる。しかし「でも洋さん、実際はどうなんですか? お芝居以外で涙が出るんですか?」とドラえもんから逆に質問されると、大泉は思考を巡らせ「えーと……ペットが飼い主に手紙を書くみたいな番組があって、それ観て号泣しました。2、3年前の話ですけど」と絞り出すと、「え、じゃあ僕たちの映画を観て3年ぶりに大泉さんが泣いたってことですね?」とドラえもん。さらに「3年間枯れた泉が、ドラえもんで湧き出したと」と高橋もそれに続いた。
イベントの最後にはフォトセッションを実施。MCがドラえもんに対し「大泉さんと仲良くしてくださいね」と声をかける中、大泉はドラえもんが隣に来たことで自分のスペースが狭くなったことをジェスチャーで表現。そんなやり取りに会場からは笑いが漏れ、イベントは和やかな雰囲気のまま終了した。「映画ドラえもん のび太の宝島」は全国にて公開中。