「超かぐや姫!」山下清悟監督が予想外の反響に感謝、夏吉ゆうこのアドリブ秘話も

「超かぐや姫!」舞台挨拶にて、左から入野自由、永瀬アンナ、夏吉ゆうこ、早見沙織、山下清悟監督

オリジナルアニメ映画「超かぐや姫!」の劇場公開記念舞台挨拶が、本日2月22日に東京・新宿バルト9で開催された。上映後の舞台挨拶にはかぐや役の夏吉ゆうこ、酒寄彩葉役の永瀬アンナ、月見ヤチヨ役の早見沙織、帝アキラ役の入野自由、山下清悟監督が登壇。本記事には結末に関するネタバレが含まれるので、鑑賞前の方はご注意を。

山下監督も「なんでこんなことになってるのかわからない」

元気よく「かぐやっほー!」と挨拶した夏吉、「えっと……かぐやっほーかな……?」と挨拶の言葉に迷う永瀬、「みんな、ヤオヨロー!」と澄んだ声を響かせる早見と、まるでキャラクターそのままのような様子で登壇したキャスト陣。入野はそんな様子を微笑んで見守りながら「よう、子ウサギども」と帝のセリフを披露し、山下監督は満員の観客に「本日は来ていただきありがとうございます!」と笑顔で感謝を述べた。

1月22日の配信開始からSNS上で大きな話題を集め、劇場上映も席が取りづらいほどの反響を集めている「超かぐや姫!」。夏吉は「アフレコの段階から『きっとものすごいものができてしまうぞ』と思っていたんですが、まさかここまでとは」、永瀬は「いろんな方から『超かぐや姫!』すごいねって話をたくさんしていただいています」、早見は「ここまで皆さんを作品の核の部分に引き込む引力がある作品が生まれたことにびっくりしています」と、それぞれ驚きと喜びを伝えた。入野は反響はもちろんうれしいと前置きしつつ、「やっぱりアニメーションってすごく時間がかかるんです。1秒1秒、アニメーターの方が1枚1枚丁寧に描いて、膨大な時間と作業が形になって、それがこういう反響をいただいて監督やアニメーターの方、スタッフの皆さんが、喜びを迎えられたことが本当にうれしいです」と制作陣に労いの言葉を贈った。

山下監督は「スタートはNetflix独占配信ということで、公開前に言われていたことは、『独占は無理なんじゃない?』みたいな。『配信(のみ)で話題になった作品って1つもないじゃん』と、仲間内からもかなり言われていました。だからこそ、どうしたらより多くの方に観ていただけるかということをかなりずっと考えて、それは僕だけじゃなくプロデューサーやツインエンジンの方も巻き込んで考えていったところでした」と、公開前に抱いていた懸念を率直に明かす。一方で「配信前にLive2Dの動画や歌ってみたの動画を出したときに、もうすごく反響があって。その時点でも『こんなことになるなんて』って驚いていたんです。配信がスタートして『こんなに反響が』と喜んでいたら、『ray 超かぐや姫!Version』のMVが出たあたりでまた想定以上の反響をいただいて、劇場公開されて『また!?』みたいな。なんでこんなことになってるのかわからないほどの反響をいただいていますし、その都度すごくうれしい気持ちになっておりました」と、予想以上の反響に心から喜んでいる様子だった。

夏吉がアドリブで仕込んだニコ動世代の小ネタ

配信作品ということもあり、すでに何度も鑑賞しているファンも客席には多い。そんな2回目、3回目での注目ポイントを聞かれると、夏吉は「私だったら、最初は映像や音響のすごさに、ただただ圧倒されちゃうかなって思うので、2回3回観ると何気ない日常パートすら愛しくなるし、個人的にはヤチヨのお芝居や一言一言がすごく心に刺さってくる」と、結末を知ることでまったく違って見えることをアピール。特に好きなシーンとして劇中曲「ハッピーシンセサイザ」が流れる引っ越し直後のシーンを挙げ、「その後の急展開が待っているから、何気ないように見えて、これが最後の幸せかな、みたいな雰囲気もあって大好きなシーンです」と話すと、山下監督からは「企画の初期から“不吉の予感”という言葉で呼んでいて、2回目に観ると悲しいと思うんです。幸せそうなシーンであればあるほど悲しくなるというのは、すごく好きで狙ってやっていたのでうれしいです」と夏吉の着眼点を喜んだ。

また永瀬からは「夏吉さんに話を聞いてびっくりしたんですが、最初のほうでかぐやがダダをこねるときに、ニコニコ動画の音(メロディ)でダダをこねてるんですよ」と、夏吉のアドリブにまつわるエピソードが。「かぐや姫」の物語を聞かされたかぐやが、それはバッドエンドだと嫌がるシーンで、ニコニコ動画のサウンドロゴに似せたメロディでダダをこねているシーンがあり、夏吉は「台本には書いてなかったんです。あの文化がわかる者としては、ひっそりそういうのを入れていきたいなと。バレないかなと思って(笑)」と話すが、山下監督いわく「気づいてましたよ(笑)」とのこと。そして早見が挙げたのは「Ex-Otogibanashi」のライブシーン。曲の最終盤で「そうよ 私」と歌うヤチヨが目に涙をにじませている描写に触れると、山下監督は「早見さんの歌に感情がものすごく乗っていて、コンテにはなかったんですが、足したんです」と明かす。早見も驚く中、山下監督は「単に震えるとか涙声とかじゃなく、本当に感情の入った感極まった声で、本当にすごくて。(ボーカル)単品で聴いていただきたいくらい」と太鼓判を押した。

入野は「ブラックオニキス的に言うと、ゲーム内の戦闘シーンのカメラワークや動き」と、山下監督の得意分野でもあるアクションシーンに言及。また「いろんな音が入る場面は、何を聞かせたら印象的に聞こえるのかっていうのがすごく計算されて作られていると感じて。劇場ではより感じられると思います」と、山下監督をはじめスタッフ陣のこだわりをアピール。そして最後に夏吉は「『超かぐや姫!』に関わってくださった皆さんが、幸せそうだな、と感じることが多くて。かぐやたちみたいに、どんどん関わってくれた人が幸せになればいいなと思っています。観てくださった皆さんにも、かぐやたちのようなまぶしい幸せが訪れますように」と言葉を贈った。

「ツクヨミ感謝祭」の開催も発表

また舞台挨拶の中では新情報として、「ツクヨミ感謝祭」の開催も発表された。これは劇中で描かれた仮想空間“ツクヨミ”をVRプラットフォーム・VRChat上に“箱庭VRワールド”として制作し、ステージで3Dかぐやによるオンラインイベントを行うというもの。併せてクラウドファンディングサイト・ソレオスでオリジナルグッズの受注販売を行い、この売上金はツクヨミの“箱庭VRワールド”制作費、3Dかぐやオンラインイベントの制作費に充てられる。なお、本日スタートしたクラウドファンディングはすでに目標支援額の100%に到達した。

オリジナルアニメ映画「超かぐや姫!」

2026年2月20日(金)より1週間限定劇場公開
Netflixにて世界独占配信中

スタッフ

監督:山下清悟
脚本:夏生さえり、山下清悟
ツクヨミキャラクターデザイン:へちま
現実キャラクターデザイン:永江彰浩
ライブ演出:中山直哉
美術監督:宍戸太一
色彩設計:広瀬いづみ
ツクヨミコンセプトデザイン:東みずたまり、フジモトゴールド(ゴキンジョ)
現実コンセプトデザイン:刈谷仁美
CG監督:町田政彌(スティミュラスイメージ)
CG背景:草間徹也(キューンプラント)
編集:木南涼太
撮影監督:千葉大輔(Folium)
音楽:コーニッシュ
音響監督:三好慶一郎
企画・プロデュース:山本幸治
製作:コロリド・ツインエンジンパートナーズ
アニメーション制作:スタジオコロリド、スタジオクロマト

劇中歌楽曲提供

ryo(supercell)、yuigot、Aqu3ra、HoneyWorks、40mP、kz(livetune)

キャスト

かぐや:夏吉ゆうこ
酒寄彩葉:永瀬アンナ
月見ヤチヨ:早見沙織
帝アキラ:入野自由
駒沢雷:内田雄馬
駒沢乃依:松岡禎丞
綾紬芦花:青山吉能
諌山真実:小原好美
FUSHI:釘宮理恵
忠犬オタ公:ファイルーズあい
乙事照琴:花江夏樹

(c)コロリド・ツインエンジンパートナーズ