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「エヴァフェス」トークで庵野秀明、鶴巻和哉、前田真宏が30歳までにすべきこと語る

「エヴァンゲリオン」シリーズ初のフェス「EVANGELION:30+; 30th ANNIVERSARY OF EVANGELION」が、本日2月21日に神奈川・横浜アリーナで開幕。碇ゲンドウ役の立木文彦とEXILE・FANTASTICSの世界が参加したファッションショー、そして赤木リツコ役の山口由里子と伊吹マヤ役の長沢美樹、庵野秀明監督、鶴巻和哉監督、前田真宏監督によるトークショーを含むステージイベント「DAY 1 UNION PART」が開催された。

立木文彦「これからは声優兼モデルでいこうかな」

「EVANGELION FASHION’S CARNIVAL」は、「エヴァンゲリオン」公式アパレルブランド・RADIO EVA、EVANGELION:95による初のファッションショー。ブランドのアパレルを身に纏ったモデル20人によるランウェイウォーキングから始まり、ダンスパフォーマンスへ移行する。またソロパートでは世界が登場し、見事なダンスを見せた。拍手で見送られつつ世界が退場すると、ダンサーたちに混じってサプライズゲストの立木が登場。このイベントのため特別にあつらえられたというスーツをはためかせて観客にアピールする立木には、このイベント中で一際大きな歓声が贈られた。

パフォーマンス終了後には立木と世界によるトークがスタート。出番の前に展示エリア「EVA EXTRA 30」で開催中のファンズマーケットで買い物をしてきたという世界は、大の「エヴァンゲリオン」ファンだという。オファーを受けた際にダンスのモチーフの候補にリリスが挙がったが、「リリスはあまり動かないので、最終的にゼルエルになりました」とコメント。「これからは声優兼モデルでいこうかな」とジョークを飛ばしつつ自身のパフォーマンスを振り返った立木は、ジャケットの内側のデザインも見せながらスーツについて説明し、再度アピールした。

山口由里子、長沢美樹、鶴巻和哉監督が挙げた印象的なシーン

立木と世界と入れ替わりで山口、長沢、庵野監督、鶴巻監督、前田監督が壇上に上がると、キャストと監督陣によるトーク企画「クリエイターズトーク」が始まる。事前にファンから募集した質問に時間の限り答えていくという企画で、MCの松澤ネキが質問を読み上げた。「特に思い入れのあるシーンは?」という質問に長沢は、「新世紀エヴァンゲリオン Air/まごころを、君に」でマヤがLCLに変化するシーンをピックアップ。「最後に呼ぶのは先輩なんだなって。庵野監督からは絶頂に達する気持ちで、先輩と3回読んでほしいと言われたのをよく覚えてます」と明かした。

山口は「新世紀エヴァンゲリオン」から、全裸のリツコがゼーレの面々に尋問されるシーンを挙げる。「リツコとしても自分としても衝撃だった」と当時の心境を漏らした山口は、その後リツコがセントラルドグマにシンジを連れてすべて暴露するシーンを演じた際のことにも触れつつ、「本当につらくて……屈辱もあるけど、ゲンドウに対する気持ちもあるし。あれは挫折なのか……でもそれがあったからリツコは振り切れた。ゲンドウはなんて酷いんだ、監督もなんて酷いんだと思ってましたよ」と庵野監督へ話を振る。すると、当の本人は「あれも鶴巻なんですよ」と一言。オープニングイベントで宮村優子から、あるシーンについて問われたときと同じかわし方に会場が沸き、鶴巻監督は苦笑していた。

そんな鶴巻監督が印象に残っているシーンとして挙げたのが、宇宙を舞台にアスカやマリが奮闘する「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の冒頭だ。アニメの制作を「みんなで積み木を積み上げていくみたいな作業」と表現した鶴巻監督は、約40年のキャリアの中で「1番うまく、高いところまで積み木が積み上がった」と話し、「途中から宇宙科学考証の方のアイデアが入ったり、3DCGの担当者やアニメーターがすごくがんばってくれた結果、非常にテンションが高く、クオリティが高いシーンになりました。あそこは今でもめっちゃ好きですね」と語った。

庵野秀明「30歳までに自分のピークをどこまで高く上げられるか」

また「30歳までにやっておくべきことはありますか?」という質問に前田監督は、「僕らもいい大人なのに子供みたいなことをしてきたわけで。難しいなあ……」とうなりながら、「本当にやらなきゃいけないものは向こうからやってくるので、無理して背伸びする必要はない気がします」と話す。鶴巻監督は「25歳までの貯金で食っている身からすれば、なんでもやっておいていい」とコメント。「当時は絵がどんどんうまくなるのが楽しくて、絵だけ描いていればいいやと思っていたんですが、今にして思うと、あのとき読んでいた小説や観た映画がほぼ今の自分を形作っているなと。今は何を観ても次の仕事のために観てしまうので。だから好きなことは全部やっておくべきかな」と話した。

そして庵野監督は、「宇宙戦艦ヤマト」のディレクターを務めた石黒昇が「大抵のクリエイターのピークは30歳前後」と言っていたと紹介し、「30歳までに自分のピークをどこまで高く上げられるか」が大事だとコメント。「30歳からあとは落ちていくだけなので、そこでいかに落とさないか。運がよければふわっと上がることもあるけれど。それがクリエイターの人生なので」と持論を展開する。さらに、「僕のアニメーターとしての技術的なピークは『王立宇宙軍 オネアミスの翼』です。アニメーションとしてすごいのは自主制作アニメの『DAICON Ⅳ』。『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』では原画もやったんですが、今の若い人には全然敵わないなと思った」と率直な思いを明かし、「学生のときにいろいろな勉強した方がいい」と付け加えた。

「EVANGELION:30+; 30th ANNIVERSARY OF EVANGELION」

期間:2026年2月21日(土)~23日(月・祝)
会場:神奈川県 横浜アリーナ

(c)カラー (c)カラー/Project Eva. (c)カラー/ EVA製作委員会