オリジナルアニメ「前橋ウィッチーズ」のメインキャストによるアイドルグループ・前橋ウィッチーズのワンマンライブ「『前橋ウィッチーズ』ライブ ~Welcome to WITCH-VERSE!!」が、去る12月26日・27日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)で開催された。コミックナタリーでは27日の昼・夜公演の模様をレポートする。
最大規模のキャパで最大級の「ウィッチーズ!」コール
前橋ウィッチーズ史上最大規模のキャパシティでのライブとなった「『前橋ウィッチーズ』ライブ ~Welcome to WITCH-VERSE!!」。2024年9月の始動からワンマンライブ、数多くのリリースイベント、作品の舞台である群馬県前橋市での活動など、この1年で培って来たものを赤城ユイナ役の春日さくら、新里アズ役の咲川ひなの、北原キョウカ役の本村玲奈、三俣チョコ役の三波春香、上泉マイ役の百瀬帆南が、公演ごとに異なるゲストとともにステージで爆発させた。
「Welcome to WITCH-VERSE!!」と前橋ウィッチーズの5人が声を合わせて昼公演をスタートさせると、スポットライトを浴びた5人がそれぞれポーズを決めて登場し早速大歓声を沸き起こす。1周年記念ライブでも1曲目に選ばれた「超越魂 – Braver’s Soul -」でさらに会場のボルテージを上げると、春日の「盛り上がっていこー!」という煽りからアニメのオープニングテーマ「スゴすぎ前橋ウィッチーズ!」ではおなじみとなった「ウィッチーズ!」というコールで過去最大の声量を引き出していた。
これまでにない大きなステージを5人が駆け回る
MCで三波が「スキップで帰っちゃうくらい最高潮に盛り上げます!」と意気込む中、次の楽曲として披露されたのは「無敵☆PAYAPAYA」。前髪に指を当てるポーズで音楽が流れる前に曲がわかったファンの大歓声を受けてパフォーマンスが始まる。招き猫を思わせるキュートな振り付けで三波の宣言通り、観客を熱狂の渦に巻き込んだ。
「Shiny☆Shineなスカイブルー」ではハイテンションな楽曲らしく前橋ウィッチーズの5人もステージを下段、上段を行き来しステージ全体をつかったパフォーマンスで、ペンライトだけでなくタオルも振られるなど、観客をノリノリに。ファンのボルテージをもう一段階上げた。カラフルなステージ演出が続いた2曲から一変、クラブハウスのようなライティングがされたステージで歌うのは「GAPPO & GAPPO(feat.ケロッペ)」。ファンとの掛け合いも交えながら、ライブ前半を一気に駆け抜けた。
昼公演後半のテーマは「~貴方が望むならOPEN~ Chapter“EIKO”」
4月から7月まで「アニメを追体験する」をテーマにワンマンライブ「『前橋ウィッチーズ』ライブ ~貴方が望むならOPEN~」を全4回で開催した前橋ウィッチーズ。この日のライブでも、当時のライブを思い起こさせるアニメ本編の映像と歌唱で、「前橋ウィッチーズ」全12話を追体験するような演出が行われた。
膳栄子が魔法の花屋の初めての客として来店した第1話の映像で始まると、第1話の挿入歌「夢よ、咲け!」から「シャボン・テンション!」「You Are My World」「Meteor Shower」まで印象的な挿入歌をアニメ本編のパフォーマンス映像とともに次々と披露。栄子が力を発揮し、魔法の花屋を乗っ取る場面を挟み、春日、咲川、百瀬、本村、三波が順にステージに登場して感動的に「メジルシ」を歌い上げると会場全体が彼女たちの歌声に静かに耳を傾けた。
放送当時にも話題になった前橋ウィッチーズの5人の姿が消えた特殊エンディングが流れたあとは、花屋の乗っ取りに至るまでの栄子の映像が上映される。ここで、昼公演のゲストとして発表されていた栄子役の芹澤優が魔女見習いとなった栄子の服装を再現した衣装で登場。栄子の青薔薇を思わせる青基調のライティングがされたステージで、膳栄子ことEIKOの楽曲「Wither」「Ambivalent」を披露すると、静かながらも力強さを感じさせるダンスと圧巻の歌声で会場の空気を飲み込む。芹澤が歌い終わると堰を切ったように大歓声が沸き起こった。最後はユイナたち5人が、栄子に贈った楽曲「今は小さな蕾でも」を歌唱。物語が乗った1曲にファンも魅せられていた。
その後のMCではこのパートが「『前橋ウィッチーズ』ライブ ~貴方が望むならOPEN~ Chapter“EIKO”」をテーマとしたものであったことが明かされる。芹澤が前橋ウィッチーズの5人と一緒にステージに立つと、春日は「芹澤さんの歌唱から勇気をもらいました!」と思いを伝える。芹澤も前橋ウィッチーズの歌声に感極まるものがあったことを明かしていた。また声優、そしてアイドルとしても先輩の芹澤は直前の「キラリ Forever」の歌唱中にトラブルがあったことに触れ、それを乗り越えたメンバーをやさしい声色で褒める。さらに2日で3公演行う前橋ウィッチーズのメンバーを労いつつ近くにいた三波を抱き寄せたことをきっかけに、5人が芹澤に寄り添うと、そのハートフルな光景に大きな拍手が贈られた。
芹澤優の歌声で“やっと完成した”「今は小さな蕾でも」
前橋ウィッチーズの5人の衣装の要素を少しずつ取り入れた芹澤の衣装はこの日の2曲に向けて製作されたそう。衣装全体を見せるため芹澤がステージ中央で一回転すると、その姿に前橋ウィッチーズのメンバーも「カッコいいー!」「キャー!」と素のリアクションで笑顔を見せる。本編ではユイナたちに立ちはだかる役どころを演じた芹澤が栄子のこと嫌いじゃないですか?と観客に尋ねた場面では「大好きー!」とすぐに返事が返ってきていた。
また本村は「今は小さな蕾でも」について、「栄子ちゃんの背中を押す曲だから、ここに栄子ちゃんがいるかららこその1曲になった」と芹澤とともにこの日披露できたことを感謝。咲川も「やっと完成した感じがした」と「『前橋ウィッチーズ』ライブ ~貴方が望むならOPEN~」では叶わなかった芹澤を交えてのライブができたことを喜んだ。
春日は芹澤がアフレコ中の思いを赤裸々に語った、脚本の吉田恵里香との対談の様子収めた映像を見たことを芹澤に伝える。すると芹澤はすぐさまメンバーを気遣いつつこうして笑顔で共演できたことを喜び、メンバーのSNSを見ていることまで告白していた。6人での記念撮影後には身を寄せ合って前橋ウィッチーズのがんばりを先輩らしく称え、メンバーは「栄子先輩!」とメロメロに。芹澤が颯爽とステージを去る姿にも見とれていた。
エモエモからのワチャワチャ、でも「これが『前橋ウィッチーズ』」
本編が「それぞれのドア」で締めくくられると。春日、咲川、百瀬、本村、三波の挿入歌レコーディング時の映像がスクリーンに映され、映像に合わせて挿入歌レコーディング時に抱いていた悩みなどそれぞれの思いが語られる。「歌詞カードにマイの心情を書き込んで臨んだ」「感情のバランスが難しかった」「プレッシャーを感じて背負い込んでしまった」と思い出が伝えられたほか、「レベルアップしてこれからも披露したい」「みんなのお陰でキョウカとして歌えてるんだと自信を持てるようになった」「マイの成長を見届けてからは徐々にのびのび歌いやすくなった」「ライブで披露するたびに、メンバーと心が共鳴している」とこれからも歌っていく楽曲への思いが力強く語られた。
アンコール1曲目では「MATSURI day PARTY!!」を披露。恒例となった間奏のゲームコーナーでは全員がテーブルクロス引きを失敗し、全員で罰ゲームに挑むことに。羽田が会場ということもあり空港や飛行機を意識したシュチュエーションとセリフに繰り出し、笑いはもちろん、「かわいさ」を意識したセリフで持ち前のかわいさで歓声を起こす。“エモエモ”な過去映像からのワチャワチャとした“5人の空気感”が詰まったゲームコーナーに「温度差がすごい(笑)」と前橋ウィッチーズのメンバーも笑いつつ、春日が「これが『前橋ウィッチーズ』だよね」と笑顔で総括した。
夜公演で遂に実現!杉田智和との生の掛け合いで爆笑起こす
夜公演は「ユイナはどう?」「アズはどう?」という、これまでのワンマンライブでも行われていたケロッペの声にメンバー5人が答えるやり取りを、夜公演のゲストであるケロッペ役の杉田智和と生の掛け合いで実施。前橋ウィッチーズのステージ裏が垣間見れるような返答と、杉田の自由なアドリブの返しもあり会場が爆笑に包まれた。
そんな温かな雰囲気の会場で披露された1曲目は「スゴすぎ前橋ウィッチーズ!」。この日2公演目とは思えないパワフルなパフォーマンスでファンのテンションを上げる。さらに「絢爛SHOW TIME!!」「無敵☆PAYAPAYA」「推せる想いをぶつけちゃお?☆」とアップテンポな曲が続く中、最終公演とあり、ファンも出し惜しみのない歓声やコールでライブを盛り上げた。
“ワンマンライブの集大成”と言えるセトリに大歓声
ワンマンライブ「『前橋ウィッチーズ』ライブ ~貴方が望むならOPEN~」の「集大成」だと三波が話す通り、アニメを振り返るパートでは本編映像を交えつつ「夢よ、咲け!」「シャボン・テンション!」「You Are My World」「Meteor Shower」と、ストーリーのキーとなる挿入歌を披露。昼公演とは異なりフル尺のメドレーというセットリストで一気に会場を「前橋ウィッチーズ」の世界へと引き込む。さらに「メジルシ」「今は小さな蕾でも」と続き、最後は本編の「We are前橋ウィッチーズ!」のセリフに合わせて前橋ウィッチーズの5人が掛け声を決め、アニメ最後の挿入歌「ユメミ誇レ!ユメ咲キ踊レ!」がスタート。会場のしっとりした雰囲気を吹き飛ばす彼女たちらしい笑顔溢れるパフォーマンスを見せていていた。
息もつかせぬまま、「伝えたい気持ちと届けたい歌があるの!」と春日がファンに呼びかけ、ユイナのソロ曲「らんまんBlooming*」を歌い出す。春日が会場の歓声を独り占めにし終えると、彼女を労うように咲川、本村、三波、百瀬が登場。百瀬が「ずっと泣きそうだった」と話すと、三波もずっと泣きそうになっていたことがメンバーによって明かされていた。本編の最後はアニメ全12話のダイジェストのような映像を背に「激情≒愛情」を激しいダンスとともに披露。アニメのエンディングテーマ「それぞれのドア」を夕日の色に染まったステージで歌い切り、三波の言葉通り「ワンマンライブの集大成」と言うのにふさわしいステージを締めくくった。
オーディション映像と初々しい意気込みに観客から大きな拍手
アンコールをはさんで、夜公演では貴重なオーディション時の5人の映像が上映される。ユイナの演技に挑戦したまだ髪の長い春日は「私が大好きなキラキラを皆さんにお分けできるような、そんな存在になりたいと思っています!」とオーディションの感想を変わらないキラキラな笑顔で伝える。続く咲川が「咲川ひなのでよかったなとか、感動したとか、心に響くものが作れればいいなと思います」と初々しく成長を誓うと、本村は「運命的な作品」だと作品への思いを語っていた。
三波のパートでは所属と名前を逆に言ってしまい笑顔で訂正する姿に会場から笑い声が。それでも「一緒に歩んでいって作品を大きくして、私も大きくなっていく覚悟があります」と力強く語る姿に拍手が起こる。百瀬は「見ている人たちの心の中に踏み込むような、訴えかけるようなお芝居ができるようになりたいと思います」と真っ直ぐな決意を伝えていた。合わせて上映された最終話のアフレコ後のインタビューでは、どこかホッとした表情で放送を楽しみにする5人の姿が映し出された。
杉田智和が朗読劇でやりたい放題? 熱いお願いも飛び出す
“エモエモ”な気持ちになったあとに、笑いを忘れないのが「前橋ウィッチーズ」。ステージが明転するとワンマンライブでも恒例になっていた脚本の吉田書き下ろしの朗読劇がはじまる。朗読劇では、魔法の花屋の大掃除をするユイナたち5人とケロッペのやり取りが展開。ケロッペ役で杉田もステージに上り、台本かアドリブかわからない杉田のセリフにたびたび爆笑が沸き起こる。これに負けじと前橋ウィッチーズのメンバーも動きも使って笑いを巻き起こし、珍しいユイナのツッコミには拍手が贈られていた。最後はユイナの「来年もみーーーんなとずっとハピハピエモエモでいられますよ~に」というセリフにケロッペが「願うでもなく叶うんじゃないかな」と返し会場を沸かせた。
その後のMCでは、杉田が前橋ウィッチーズを温かく見守っていることが言葉の端々から伝わってくる。別の現場でも前橋ウィッチーズと一緒になる機会が増えていることを明かし、それを喜ぶ杉田は「前橋ウィッチーズ」の新作製作に期待を寄せた。続けて総集編を劇場で上映して応援上映をするという具体案まで出して作品への熱い思いを伝えた。
ラストはずっと一緒に歩んできたあの楽曲、この1年は「楽しかった!」
ラストを飾る楽曲は、前橋ウィッチーズの活動最初期から歌われてきた「うちらの花屋は黙ってない!」。「きみの心にきみの花を咲かせるよ」という歌詞の通り、ファンの心の中に大輪の花を咲かせた。歌唱後のMCではメンバー全員がこの1年を「楽しかった!」と振り返る。百瀬が「本当にこの5人でよかった。ありがとう」とメンバーに思いを伝えると、三波は客席を向き「みんなに出会えて幸せです。これからもずっと友達でいてください!」と“友達”と呼ぶほど絆を深めたファンたちへ呼びかける。最後に春日は「私たち前橋ウィッチーズはいつもあなたの心の中にいます。しんどいなって思うときがあったら、今日のライブやアニメだったり、私たちのことだったりを思い出してください」と思いを伝え、1年を締めくくった。
なお「『前橋ウィッチーズ』ライブ ~Welcome to WITCH-VERSE!!」各公演の模様は、バンダイチャンネル、ニコニコ生放送にてアーカイブ配信中。配信チケットを購入すると2026年1月31日まで視聴可能だ。そのほかライブでは3rdアルバム「ストレリチア」の発売や、新衣装、2026年5月開催のワンマンライブなど新情報を一挙に発表。2026年の前橋ウィッチーズの活動詳細は公式サイトや記事末の告知映像で確認を。
「『前橋ウィッチーズ』ライブ ~Welcome to WITCH-VERSE!!」セットリスト
DAY1
「スゴすぎ前橋ウィッチーズ!」 / 前橋ウィッチーズ!
「絢爛SHOW TIME!!」 / 前橋ウィッチーズ!
「ドリーミードリーミーフラワー」 / 前橋ウィッチーズ!
「Shiny☆Shineなスカイブルー」 / 前橋ウィッチーズ!
「推せる想いをぶつけちゃお☆」 / 前橋ウィッチーズ!
「夢よ、咲け!」 / 前橋ウィッチーズ!
「シャボン・テンション!」 / 前橋ウィッチーズ!
「You Are My World」 / 前橋ウィッチーズ!
「My Special Thanks!!」 / 上泉マイ(CV:百瀬帆南)
「Meteor Shower」 / 前橋ウィッチーズ!
「ハピハピになっちゃおっ!」 / 三俣チョコ(CV:三波春香)
「あゝ赤城山」 / 北原キョウカ(CV:本村玲奈)
「Cross×Millenium」 / 新里アズ(CV:咲川ひなの)
「キラリForever」 / 前橋ウィッチーズ!
「それぞれのドア」 / 前橋ウィッチーズ!
<アンコール>
「激情≒愛情」 / 前橋ウィッチーズ!
「花たちはどんな夢を見る」 / 前橋ウィッチーズ!
DAY2 昼公演
「超越魂 -Braver’s Soul-」 / 前橋ウィッチーズ!
「スゴすぎ前橋ウィッチーズ!」 / 前橋ウィッチーズ!
「無敵☆PAYAPAYA」 / 前橋ウィッチーズ!
「Shiny☆Shineなスカイブルー」 / 前橋ウィッチーズ!
「GAPPO & GAPPO(feat.ケロッペ)」 / 前橋ウィッチーズ!
「夢よ、咲け!」 / 前橋ウィッチーズ!
「シャボン・テンション!(Anime Size)」 / 前橋ウィッチーズ!
「You Are My Wolrd(Anime Size)」 / 前橋ウィッチーズ!
「Meteor Shower(Anime Size)」 / 前橋ウィッチーズ!
「メジルシ」 / 前橋ウィッチーズ!
「それぞれのドア (Instrumental)」 / 前橋ウィッチーズ!
「Wither」 / EIKO
「Ambivalent」 / EIKO
「今は小さな蕾でも」 / 前橋ウィッチーズ!
「キラリForever」 / 前橋ウィッチーズ!
「それぞれのドア」 / 前橋ウィッチーズ!
<アンコール>
「MATSURI day PARTY!!」 / 前橋ウィッチーズ!
「1,2,3 Magic!」 / 前橋ウィッチーズ!
DAY2 夜公演
「スゴすぎ前橋ウィッチーズ!」 / 前橋ウィッチーズ!
「絢爛SHOW TIME!!」 / 前橋ウィッチーズ!
「無敵☆PAYAPAYA」 / 前橋ウィッチーズ!
「推せる想いをぶつけちゃお☆」 / 前橋ウィッチーズ!
「夢よ、咲け!」 / 前橋ウィッチーズ!
「シャボン・テンション!」 / 前橋ウィッチーズ!
「You Are My Wolrd」 / 前橋ウィッチーズ!
「Meteor Shower」 / 前橋ウィッチーズ!
「メジルシ」 / 前橋ウィッチーズ!
「それぞれのドア (Instrumental)」 / 前橋ウィッチーズ!
「今は小さな蕾でも」 / 前橋ウィッチーズ!
「ユメミ誇レ!ユメ咲キ踊レ!」
「らんまんBlooming*」 / 赤城ユイナ(CV:春日さくら)
「激情≒愛情」 / 前橋ウィッチーズ!
「それぞれのドア」 / 前橋ウィッチーズ!
<アンコール>
「MAKASETENE」 / 前橋ウィッチーズ!
「うちらの花屋は黙ってない!」 / 前橋ウィッチーズ!
前橋ウィッチーズ2026年の活動告知VTR
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