劇場アニメ「劇場版Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ」の完成披露上映会と舞台挨拶が、本日2月15日に東京・丸の内ピカデリーにて開催された。
「Infini-T Force」はタツノコプロの55周年を記念して制作される作品で、ガッチャマン、テッカマン、ポリマー、キャシャーンといったタツノコを代表するヒーローが、共闘し悪に立ち向かう物語。イベントには南部博士役の船越英一郎、コンドルのジョー/ジョージ浅倉役の鈴木一真、ガッチャマン/鷲尾健役の関智一、界堂笑役の茅野愛衣が登壇した。最初の挨拶では、現在57歳の船越から「タツノコプロのアニメをシャワーのように浴びて育ってきた」という言葉も。本作について「オールドファンの皆さんの期待を絶対に裏切ることのないアニメになっています」と自信をのぞかせる。
テレビシリーズも放送された「Infini-T Force」だが、船越と鈴木が演じたのは劇場版で初登場したキャラクター。鈴木は「コンドルのジョーは健の味方か敵かどうかまだわからない」とネタバレを気にしながら、「健とジョーは光と影というか、ジョーが汚れれば汚れるほど健が輝くというコントラストを楽しみました」と述べる。また船越が演じた南部博士について「南部博士のあんな姿も見れるんですよ!」と煽る関。船越も「びっくりしますよ!」と観客に呼びかけ、ヒントとして「夢が叶いました」とだけ語った。
ここからは関が演じた本作の主人公・健へと話題が移る。テレビシリーズでは笑に、おじさん扱いされることも多かった健。茅野は「あんなカッコいいおじさんいたらいいですよね」と言うが、劇中での健は24歳の設定。関も24歳という年齢をしっかりとは把握してなかったらしく、船越から「知らないで演じてたの!?」とツッコミが。関は監督からのリクエストで「いわゆる、昭和の熱血なお兄ちゃんという気持ちで演じていました」と弁解した。
また司会から「自分が思うヒーローとは、正義とは何か」という質問を受けたキャスト陣。関は「(『星雲仮面マシンマン』の)マシンマンとか、(『兄弟拳バイクロッサー』の)バイクロッサー」と言うが「父がヒーローです!」とすぐに言い換えると、茅野も「私も父ということにしておいてください」と乗っかる。
鈴木はルパン三世を挙げ、小学生のときに観た「ルパン三世 カリオストロの城」に衝撃を受けたとのことで、初めてお金を貯めて買った車が劇中に登場する「FIAT 500」であることを明かす。船越は「我欲を捨てて、自分を滅して、人のために尽くすことのできる人」と述べると、関は大きく頷き「そう考えると僕はヒーローと対極にいて我欲ばっかりです」と笑いを誘った。
終盤、関はタツノコ作品のキャラクターが集結する「Infini-T Force」で、これまでは鷲尾健のみが「ガッチャマン」の世界から参戦していることが心細かったと吐露。同じ「ガッチャマン」から本作に登場する船越と鈴木に感謝し、特に船越演じる南部博士が素敵だったと賞賛する。それを受け船越は「本当にありがとう。我欲を捨てたメッセージをいただきました」とお礼を言うも、自分も褒めてほしいがための発言かと関を疑っていた。
壇上では「ヒーローが実際に現れたら?」という質問に、関が遅刻しそうなときに助けてもらうと答え、船越から「我欲の塊だね」と指摘される一幕も。茅野も「笑のようにヒーローと同居してみたい」と言うが、やはり現場への移動時に助けてもらいたいという思いが理由のひとつにあるそうで、関に「僕と変わらないですよね?」と言われてしまう。最後に関は、まだ登場してきてないタツノコ作品のキャラクターがいることに触れ「これからも『Infini-T Force』の世界が続きますよう」と願い、イベントは幕を閉じた。
「劇場版Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ」は、2月24日より全国公開。キャストには関、茅野、船越、鈴木のほか、テッカマン/南城二役の櫻井孝宏、ポリマー/鎧武士役の鈴村健一、キャシャーン/東鉄也役の斉藤壮馬らが名を連ねている。
(c)タツノコプロ/Infini-T Force 製作委員会