魚豊原作によるTVアニメ「チ。 ―地球の運動について―」第3章の主要キャストとして島袋美由利、日野聡が出演。併せて本PV第2弾が公開された。
島袋が演じるのは、移動民族の娘・ドゥラカ。村の発展に大きく寄与した功績がある才女で、父を幼い頃に亡くした経験から“不安がなくなるまで金を稼ぐ”という信念を持っている。日野が演じるのは、異端解放の部隊長・シュミット。人倫に汚された神を復活させようとしている自然主義者で、C教の正統派を弱体化させるために活動している人物だ。
本PV第2弾は、地動説を証明するために信念と命を懸けたラファウ、バデーニ、オクジー、ヨレンタのセリフから始まる。そして地動説に関する本に衝撃を受けるドゥラカと、「既存秩序と対峙し新たな地平を次世代に広げることだ」と話しその本を出版しようとするシュミットとの出会いなどが映し出される。またヨルシカが歌う新たなエンディング主題歌「へび」の一部を解禁。これらの発表に伴い、島袋、日野、ヨルシカのn-bunaからはコメントが寄せられた。
さらに1月11日放送の第16話「行動を開始する」のあらすじ・場面カットが到着。第16話では、バデーニ、オクジー、ヨレンタの悲劇から25年後の世界が描かれる。また第16話から登場するC教の異端審問官・マズル役を入野自由が担当することも明かされた。
「チ。 ―地球の運動について―」は、地動説を証明することに自らの信念と命を懸けた者たちの物語。原作はビッグコミックスピリッツ(小学館)で連載された。
島袋美由利(ドゥラカ役)コメント
原作・台本を読んだときの感想
地動説に魅了され、打ち震え、命を賭してでも真理を追い求める彼らの姿を美しく思う一方で畏怖を覚えました。
ドゥラカというキャラクターについて
ドゥラカは記憶力や思考力もありますし、何より肝が据わっていて勇敢です。父を亡くした経験から「金を稼ぐ」ことを信念としていて、神そのものを信じていない。これまでの登場人物とは少し異なり俗っぽいところがある人物です。
ファンに向けてひと言
これまで繋がれてきた地動説というバトンを、何かしらの学問に精通しているわけではないドゥラカが受け取ることになりました。
彼女がどういう経緯で地動説を知ることになるのか、異なる信念を持つ人との対話を経てどう変化していくのか。ぜひご注目ください。
日野聡(シュミット役)コメント
原作・台本を読んだときの感想
我々が実際には見ることは出来ない過去の歴史を目の当たりにしているようで、その臨場感とロマンに圧倒され、心から感動しました。
生きていく中でつい当たり前のように過ごしていることにも、常に疑問を持ち、思考し、向き合う大切さを思い出させてもらいました。
シュミットというキャラクターについて
シュミットは俗物的な思想には批判的な意見を持っている人物で、自然の現象にこそ神が宿ると考えている『自然崇拝』を理念に行動する人物です。一見変わった人物にも見えますが、生死に対しても非常に達観した考えを持ち、常に冷静な判断が出来る人物ですね。
ファンに向けてひと言
非常に壮大で且つ深いテーマの物語で、歴史を動かす一手に命を賭け奮闘して来た人達の生き様に魅力された方々も多いと思います。私もその1人です。
この素晴らしい原作のアニメ化に、キャストの1人として参加する事ができて幸せです。放送を是非お楽しみ頂けたら嬉しいです。
ヨルシカ・n-bunaコメント
ある日見たへびの鱗が綺麗だったので、へびをテーマにした曲を書いていた時、ふとチ。との親和性を感じました。
聖書では知恵の実を食べる人間と、それを唆したへびの構図が有名ですが、それはシンプルな知への欲求の比喩だと解釈できます。
そこから、へびが春に眠りから目覚め、外に這い出して世界を知る歌を書きました。
また、この歌が典拠としているのは唐代の詩人、元稹の「離思」の一節です。
曾经沧海难为水
除却巫山不是云
意訳すると「大海を知った後ではただの水では満足できない。巫山の雲以外を雲とは思えない」大海も巫山の雲も、元稹が亡き妻に向けた比喩です。シンプルで奥行きのある愛の詩です。
「チ。 ―地球の運動について―」
NHK総合:毎週土曜日23:45~
スタッフ
原作:魚豊「チ。 ―地球の運動について―」(小学館「ビッグスピリッツコミックス」刊)
監督:清水健一
シリーズ構成:入江信吾
キャラクターデザイン:筱雅律
音楽:牛尾憲輔
音響監督:小泉紀介
オープニング曲・主題歌:サカナクション「怪獣」
エンディング曲:ヨルシカ「へび」
アニメーション制作:マッドハウス
キャスト
ドゥラカ:島袋美由利
シュミット:日野聡
ラファウ:坂本真綾
ノヴァク:津田健次郎
フベルト:速水奨
オクジー:小西克幸
バデーニ:中村悠一
ヨレンタ:仁見紗綾
※島崎信長の崎はたつさきが正式表記。