「FGO」ことスマートフォン向けゲーム「Fate/Grand Order」の9周年を記念したリアルイベント「FGO Expo ~Fate/Grand Order Fes. 2024 9th Anniversary~」が8月3日、4日の2日間にわたり千葉・幕張メッセにて開催された。コミックナタリーでは、8月4日の会場の様子をレポートする。
9周年を記念して3本のPVが公開に。シャフトも制作を担当
7月30日に9周年を迎えた「FGO」。イベントは幕張メッセの4ホール分を会場とし、「FGO」単独では過去最大規模での開催となった。博覧会を意味する“Expo”と題された今回のイベントでは5つのパビリオンを展開し、展示物やアトラクションなどさまざまなコンテンツが用意された。オープン時にはキャラクターの着ぐるみやコスプレイヤーが来場者を迎える。新たな着ぐるみとして、リヨ「ますますマンガで分かる!Fate/Grand Order」よりゴルドルフと、槌田原作によるショートアニメ「Fate/Grand Order 藤丸立香はわからない」より藤丸立香が加わり賑やかなお出迎えとなった。
会場のモニターやYouTubeの中継配信では、ステージの前後に9周年を記念するアニメPV3本が披露された。それぞれ日本、北米、中国をテーマとしたPVが一挙に公開され、9周年のイベントに華を添える。アニメーション制作は、日本がテーマの「Fate/Grand Order Explore Movie 2024 “nippon memoir”」をラウズアクト、北米がテーマの「Fate/Grand Order Explore Movie 2024 “WANTED!”」をシャフト、中国がテーマの「Fate/Grand Order Explore Movie 2024 “Food & Adventure”」をHANABARA Animationが担当した。
選んだサーヴァントと宝探しの冒険へ
多くの来場者が真っ先に足を運ぶのは「カルデアパビリオン」のアトラクション「カルデア・トレジャーハンティング!」。ここでは選んだサーヴァントとの冒険が、Live2D映像とバイノーラルのフルボイスで体験できる。筆者は6騎のサーヴァントから、羽海野チカがキャラクターデザインを務めたサーヴァント・オベロンを選択。今回のイベントに合わせて描き下ろされたスチームパンクな衣装のオベロンとともに、蒸気街を探検する物語を体験した。冒険中には、あるハプニングによりオベロンと急接近する一幕も。5分以上あるボリュームたっぷりのストーリーで、オベロンに話しかけられているような気分が楽しめた。
会場では多数の録り下ろしボイスも聞くことができる。「ぐだぐだパビリオン」の「ぐだぐだ神殿」ではおみくじを引くと、田村ゆかり演じる卑弥呼と、小澤亜李演じる壱与のボイスが流れた。また「ハワトリアパビリオン」の「森の魔女の家」では石川由依演じる雨の魔女トネリコと、和氣あず未演じるバーヴァン・シーの会話が、2人のシルエットの映る窓から聞こえてくる。そのほかキャラクターパネルの近くで聞こえる声、アトラクション中に流れるキャラクターのアナウンスなど、多くのボイスが録り下ろしで届けられた。
「FGO 藤丸立香はわからない」のアトラクションも登場
「わかる!わからない?パビリオン」には、「ますますマンガで分かる!Fate/Grand Order」と、「Fate/Grand Order 藤丸立香はわからない」のアトラクションが登場。たくさんのキャラクターの中から「ますますマンガで分かる!Fate/Grand Order」の女主人公を見つけるゲームと、ボールを並べて“魔神ココナッツミルク”を完成させる「魔神ココナッツならべ」を楽しむ来場者の姿が見られた。また大型のパネルには「Fate/Grand Order 藤丸立香はわからない」のアニメ制作の行程解説や、「ますますマンガで分かる!Fate/Grand Order」の物語の歩みが掲示されていた。
ゲーム内の期間限定イベントに登場した場所やキャラクターを再現した立体展示も設けられ、多くの人が写真撮影を楽しむ。「ニュー坂本探偵事務所」再現展示の小物や壁の掲示物は細やかに作り上げられ、その中央に岡田以蔵のキャラクターパネルが展示された。「モエルンノス フォトスポット」は、巨大なモエルンノスの上に乗って記念撮影できる。またマアンナ号のコックピットを再現した展示も、来場者たちが足を止めて鑑賞していた。
植田佳奈が歓声に涙、トークや新情報に沸いたステージ
2日間のイベントの最後を飾るステージ「『Fate/Grand Order』カルデア放送局 9周年SP」には石川、植田佳奈、川澄綾子、島崎信長、高橋李依、豊永利行が出演し、MCをマフィア梶田が務めた。例年最後のステージイベントではゲームの最新情報が発表されることもあり、ステージにはたくさんの人が集まった。豊永がオベロンのセリフのような挨拶をして会場の熱気を引き上げる。「FGO」のステージイベントにたびたびコスプレをして登壇する島崎は、今回リアルイベントのために描き下ろされた巌窟王モンテ・クリストの衣装で登場。観客からは笑いが起こりつつも、島崎は大きな歓声で迎えられた。
バラエティコーナーでは、石川、島崎、高橋のチームマシュと、植田、川澄、豊永のチームアルトリアに分かれて「FGOユーザーアンケート予想」で対決。ユーザーが事前に答えたアンケートの結果を2チームが予想して、正解数を競った。最初のお題は「先生に向いてそうな人は?」。チームマシュは“島崎、石川、川澄”を、チームアルトリアは“島崎、石川、豊永”と予想する。両チームから名前が挙がった島崎がウキウキとした表情を見せるも、結果は“石川、川澄、豊永”とユーザーからは選ばれずがっくりと肩を落とした。続く「『FGO Fes.』会場で、はしゃいでいそうなサーヴァントは?」というお題の予想で、チームアルトリアがチームマシュの正解数を上回り、勝負はチームアルトリアの勝利に終わった。
ステージでは昨日発表された「Fate/Grand Order 藤丸立香はわからない」Season2の話題にも触れられた。アニメの配信タイミングが、スライドに「昼ごろ」「夕方ごろ」とゆるく記載されていることについてキャスト陣がツッコミを入れる。なお島崎も配信時間については「わからない」とのこと。その後もゲームの最新情報に会場が沸く中、9周年に合わせて実装されるサーヴァントであり、ビーストクラスのスペース・エレシュキガルが発表される。この日ひときわ大きな歓声が会場に響きわたり、声を担当した植田もその反響の大きさに喜びの涙を浮かべた。さらに第2部終章が2025年に展開されることが明かされ、イベントのフィナーレに相応しい盛り上がりの中、9周年を祝うイベントは幕を下ろした。
※島崎信長の崎はたつさきが正式表記。