岩明均原作によるドラマ「七夕の国」の試写イベントが、本日7月3日に東京・室町三井ホール&カンファレンスで開催された。
明日7月4日よりディズニープラスで独占配信される「七夕の国」。役に立たない超能力を持つ大学生・ナン丸が、謎の球体が人やビルを丸くエグる怪事件の真相解明に巻き込まれることから物語は展開される。本日の試写イベントには、ナン丸こと南丸洋二役の細田佳央太、東丸幸子役の藤野涼子、東丸高志役の上杉柊平、江見早百合役の木竜麻生、八木原昭役の金田哲、丸神正美役の三上博史、瀧悠輔監督が登壇した。
配信開始を明日に控え、細田は「めちゃくちゃ楽しみ。普段は緊張や不安が混じるけど、『七夕の国』に関してはもう勝手に大丈夫だろうと思ってしまう」と笑顔。役に立たない超能力を持っていること以外、平凡な大学生というナン丸の役作りについて聞かれると、細田は「本読みのときに、監督には『お芝居を軽くしてほしい』としか言われなかったです。まったく意味がわからなかったので、本読みも頭抱えて帰りましたし、撮影もずっと頭抱えてました」と正直に答える。
細田の言葉を受け、瀧監督は「まさかまったく意味がわからず帰ったとは……(笑)」と肩を落としながらも、「ナン丸は超能力者なので、細田さんも割と最初は力が入っていて、強めのキャラクターを用意してくれていた。もっと自然な感じがいいと話をしました」と解説。藤野も自身が思い描いていたキャラクター像が監督の目指すものとは違ったそうで、「意志が強い、力強い幸子になっていたけど、瀧監督からは『非現実が入っている作品だけど、人物がそこにいるってことを体現しながら演じてほしい』と言われました」と話した。
もともと原作ファンだったという監督は、映像化について「プレッシャーしかない。何十年も読んできた作品だったので今もドキドキしています」と心境を吐露。大事にした点について「岩明先生の作品どれもそうなんですが、原作の持つ独特の空気感、間合いは映像で抽出しなければいけないと思っていた」と明かす。
ドラマ出演が7年ぶりという三上は、本作への出演理由について「こういう作品好きなんです」とコメント。不思議な役なので多くを語れない、とネタバレに配慮するが、細田のほうを見て「最後は大変だったね」と話を振る。細田が「そのシーンを撮るのに3日かかりました。朝から夜までスタジオにこもりきりで」と言うと、「全部この人(瀧監督)が悪いんです」と三上。瀧監督は「そんなかかりましたっけ?」とボケつつ、「最高傑作です!」と費やした時間が映像にしっかり反映されていると胸を張った。
上杉は自身演じる高志を「歪んでいて、自分の卑屈さの吐き出し方を間違え続けてる男」と紹介。「その寂しくて悲しい男を、どういうふうに隠しながらお芝居できるかなって思いながら演じていました」と振り返る。細田から「丸神ゼミのキャストで一番はっちゃけてた」と暴露された木竜は、「生徒たちのお守り大変でした」と現場の和気あいあいとした様子を伝える。怪しげなセミナーを開く役がかなりハマっていたと司会に絶賛された金田。「普通にやったらうさんくさくなっただけ。ちょうど自分たちのネタで謎の社長みたいなキャラをやってたんで、そのまんまやったらいけました」と返した。
イベントでは「七夕の国」という作品名にちなみ、「七夕の願いごとで特別な力が手に入るとしたら」というテーマでトークする一幕も。また終盤、球体の力で日本中を恐怖に包む謎の男・丸神頼之を演じる山田孝之の「明日からの配信を記念し、ささやかながらサプライズプレゼントを届けさせていただこうと思う」という声が流れる。すると会場後方に、劇中に登場する“謎の球体”に見立てた巨大バルーンが浮遊して登場。巨大バルーンは客席の頭上をゆっくりと通ってステージに到着し、イベントを盛り上げた。
最後に主演の細田から締めの挨拶。「映像制作の第一線を走るディズニープラスで、この『七夕の国』のために素敵なキャストとスタッフの皆様が集まり、実写化するにはこれ以上ないだろうという映像ができあがっています。全身でこの超常ミステリーを感じていただいて、観終わった後に何を感じていただけるか楽しみにしています」と述べた。
ドラマ「七夕の国」
ディズニープラスのスターで2024年7月4日(木)より独占配信
スタッフ
原作:岩明均「七夕の国」(小学館刊)
監督:瀧悠輔、佐野隆英、川井隼人
脚本:三好晶子、安里麻里、瀧悠輔
脚本協力:大江崇允
プロデューサー:山本晃久、若林雄介、中野剛、高橋直也
キャスト
細田佳央太、藤野涼子、上杉柊平、木竜麻生、鳴海唯、濱田龍臣、西畑澪花、深水元基、石田法嗣、金田哲、篠原篤、谷川昭一朗、足立智充、大西武志、政修二郎、奥貫薫、忍成修吾、朝比奈彩、金山一彦、中村育二、朝加真由美、伊武雅刀、三上博史、山田孝之
※高橋直也の「高」ははしご高が正式表記。
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