丸尾末広原作による舞台「怪奇幻想歌劇『笑う吸血鬼』」が本日12月28日に大阪ビジネスパーク円形ホールにて上演初日を迎えた。開幕にあたって、キャストからのコメントと、ゲネプロの写真が到着した。
「笑う吸血鬼」は謎の女・“駱駝女(らくだおんな)”からの血を受けて吸血鬼となった、14歳の美少年・毛利耿之助の憂鬱と悲しみを描くホラー。脚本を丸尾丸一郎(劇団鹿殺し)、演出を山崎彬(悪い芝居)が担当する。
初日を迎えるにあたり、毛利耿之助役の大原海輝は「一言で言うと最高です! この日を迎えられることにすべての人に感謝です」と謝辞を述べる。今回が初の座長公演となったことについては「心境としては、始めから変わりません。ただ、大原海輝だからこそできる“毛利耿之助”。この座組だからこそできる“笑う吸血鬼”であればいいんです」と意気込んだ。
飛鳥凛は、自身の演じるヒロイン・宮脇留奈について「過激で感情移入しづらいので、留奈としては劇中彼女なりの信念一貫性を持つ事を大切にしてきました」とコメント。「(物語の)始まりと終わりで留奈自身が大きく変化するので、流れ、気持ちの切り替わる部分を中学生の彼女なりに考え続けてきたのですが、それが一番悩みました」と役どころの難しさについて語った。
作品中で大きな変化を伴う橘マコト役を演じたゆうたろうは、「僕自身、元々感情が表に出ない人間なんですが、マコトくんを演じてるうちに少しずつですが喜怒哀楽の4つの感情が表側に出てきた気がしてます。あと意識して会話するようになりました(笑)。ふとした時の会話でこんな気持ちあんな気持ちが自分の中であるので、ほんの少しの感情でもしっかり発見して素材として持ち歩くようになりました」と、舞台を通じての自身の変化についてコメントした。
作品の見どころを問われたゆうたろうは「原作読んだ時、台本を読んだ時、正直ずっと不安でした」と明かしながら、「でも毎日もがき苦しんで考えて沢山挑戦してるとやっぱり大きな発見があって。今回の作品は特に自分の中の発見、そして可能性が広がる作品でした。なので個人的には最初のマコトくんと最後のマコトくんの違いを見ていただけけたらなと思います……!」と意気込む。
同じく飛鳥は「作品自体にもものすごいパワーがあるのですが、今回舞台化にあたり、歌・ダンス、キャスト全員のエネルギーでお客様をのみこめるぐらいの爆発的舞台になりました。年末この作品で良い2017年だったと締めくくってくださると嬉しいです。劇場でお待ちしております!!」と述べる。
大原は「すべてが見どころです。すべてに目を離さず、見て頂けると幸いです。支えられ積み重なり合い、出来上がった作品となっております。唯一無二です」と自信をのぞかせる。さらには「明確なスタートとゴールがあるものの、答えや正解はありません。出演している仲間の思いは舞台上にあります。僕の言葉がありつつも、見て頂いたみんなが感じたものがすべてです」と、これから訪れる観客へメッセージを送った。
怪奇幻想歌劇「笑う吸血鬼」
公演:2017年12月28日(木)~31日(日)
会場:大阪ビジネスパーク円形ホール
スタッフ
原作:丸尾末広「笑う吸血鬼」(ビームコミックス/KADOKAWA 刊)
脚本:丸尾丸一郎(劇団鹿殺し)
演出:山崎彬(悪い芝居)
企画・プロデュース:4cu
制作協力:プラグマックス&エンタテインメント
製作:怪奇幻想歌劇「笑う吸血鬼」製作委員会、「based on origin」project
キャスト
毛利耿之助:大原海輝
宮脇留奈:飛鳥凛
橘マコト:ゆうたろう
辺見外男:高本学
駱駝女:柄谷吾史
橘和子:幸田尚子
沼夫人:野村麻衣(悪い芝居)
バヤカン:森田真和
中山知美:中西柚貴(悪い芝居)
永田悟:池田謙信
近藤哲也:浅野康之(劇団鹿殺し)
カン:近藤茶(劇団鹿殺し)
(c)怪奇幻想歌劇「笑う吸血鬼」製作委員会