舞台「サイボーグ009」七海ひろきらとキャラとの共通点は?最新技術で特殊能力を表現

舞台「サイボーグ009」の囲み取材より。

石ノ森章太郎原作による舞台「サイボーグ009」の公開ゲネプロが、本日5月18日に東京・日本青年館ホールにて行われた。

「サイボーグ009」は、世界各地から集められ、戦争兵器として改造手術を受けた9人のサイボーグ戦士の戦いの物語。ゲネプロ前に行われた囲み取材には、009/島村ジョー役の七海ひろき、001/イワン・ウイスキーの声を担当する天華えま、002/ジェット・リンク役の高橋駿一、003/フランソワーズ・アルヌール役の音波みのり、004/アルベルト・ハインリヒ役の里中将道、005/ジェロニモ・ジュニア役の桜庭大翔、006/張々湖役の酒井敏也、007/グレート・ブリテン役の川原一馬、008/ピュンマ役のToyotakaが登壇した。

石ノ森の生誕60周年を記念し、上演される今回の舞台。意気込みを聞かれた七海は、稽古の時点から活気に溢れていたと振り返りながら、「本当に全員がカッコいい舞台です。できるだけ速く、マッハ5で(笑)精一杯走り抜けたいと思います」と自信を覗かせる。桜庭は「僕自身、マンガ、劇場版が大好きなので、まだ『サイボーグ009』を知らない方にもぜひ観てもらいたいですし、この作品を知ってもらえる1つのきっかけになれば」と語りかけた。

舞台の見どころについて問われると、Toyotakaは「特殊能力の見せ方など、舞台ならではのシーンがたくさん詰まっています。思わず叫びたくなるくらい迫力満点ですのでお楽しみに」とコメント。川原も同意しながら、「音圧、ライブ感、疾走感、すべて含めて、“観劇する”というよりも“体感する”と言ったほうが似合う作品」と続ける。酒井は「どこを切り取ってもカッコいい」と太鼓判を押し、高橋は「どうしていろんな人種が(サイボーグ戦士には)集まっているのかということを考えさせられました。視覚でも楽しめますし、ストーリー性もしっかり見ていただけたら」と呼びかける。

声のみの出演となる天華は、「皆さんを客観的に観させていただいている身としての感想となるのですが」と前置きしたうえで、「人ってこんなに動けるんだというワクワク感だったり、今の時代だからできる機械の苦しみ方だったり、いろんなことが化学反応を起こして最高のものになっている。どこも目を離してほしくないと思いました。あと本編ではないですが、早めにお席に座っていただけたら、脳に何か語りかけることもあるかも知れません」と笑顔。七海は「すべてが見どころではあるんですが、0010(/プラス、マイナス)。もしかしたら勝てないんじゃないかって思う瞬間があるくらい、めちゃくちゃカッコいい」と、滝澤諒演じる0010/プラス・シキ、相澤莉多演じる0010/マイナス・リクについて触れた。

さらに演じるキャラクターに共感した部分についても質問が及ぶ。Toyotakaは「ピュンマは中立的な立場のキャラクター。彼の気持ちに共感して同じ気持ちになることが多く、演じやすかったです」と伝え、酒井は、張々湖が料理人であることから「僕の作る卵チャーハンって美味しんですよ」と言い、笑いを誘う。桜庭は、「ジェロニモは、サイボーグに改造される前からずっと身体が大きいんですよ。あそこまでの身体を手に入れるまでの道のりを考えたら、たくさん努力したんだろうなと。すごく尊敬していますし、彼を目指し僕もまだまだがんばっていきたいと思います。衣装さんに怒られない限り」と発言。それに対し「もう怒られるよ」と、一斉にツッコまれる一幕もあった。

アルベルト役を演じる里中は、「彼は苦しい時代を乗り越えていろんな経験をしてきた分、誰よりも仲間思いで、熱い心がある人物。自分も熱いほうの人間なので、そういった部分を出していけたら」と述べる。天華は「フランソワーズは戦争を経験している役どころ」と言い、「古風な部分もそうですが、彼女は平和の祈りをずっと続けていて。そういう『平和が一番』と思うところに共感しています」と語った。

特殊能力「超音速飛行」を持つジェット役の高橋は、「僕自身、実は空を飛ぶことができるんです」とアピール。周囲のとまどいを横目に、「僕自身空中を舞うことを生業というか、そういった表現を得意としているので、そこが共通点だと思うのと、ジェットは性格的に好戦的である反面、仲間を一番に思っている。仲間を大切にするところも近しいかな」と説明する。七海は「今は違うんですが、(以前は)『1人でやるぞ、がんばるぞ』という部分が、かなりあったんですよ。ジョーも割と1人で突っ走っていくところがあるので、そこは(以前の自分と)似ているかな。作中に『みんなと出会ったことによって、より大きな力を出すことができるんだ』という(ジョーの)セリフがあるんですが、今の自分には、その考え方がしっくりくるなと思いながら、口にしています」と伝えた。

囲み取材を終えるとゲネプロがスタート。舞台では009/ジョーと、0010/プラス・シキ、0010/マイナス・リクを巡るエピソードを軸に、サイボーグたちが力を合わせ、悪の組織ブラックゴーストに立ち向かう姿が描かれる。ブラックゴーストと009たちの戦闘シーンでは、「火炎放射」「変身能力」「水中活動能力」といった特殊能力を、最新技術の映像、照明、音を駆使しながら見事に表現。またアクションカムを使って戦闘の模様を接写し、リアルタイムにスクリーンに映し出すという、臨場感溢れる演出も取り入れられた。合間にはジョーたちの人間時代のエピソードを展開。サイボーグにされた理由を知り、苦悩する009たちの心情が、キャスト陣が披露する歌唱やダンスによって丁寧に紡がれる。

舞台「サイボーグ009」は、5月26日まで日本青年館で上演中。5月18日17時、5月25日12時、5月25日17時の公演は、ライブ配信も実施される。

舞台「サイボーグ009」

期間: 2024年5月18日(土)~26日(日)
会場:東京都 日本青年館

スタッフ

原作:石ノ森章太郎
演出:植木豪
脚本:亀田真二郎

キャスト

009/島村ジョー:七海ひろき
001/イワン・ウイスキー:天華えま(声の出演)
002/ジェット・リンク:高橋駿一
003/フランソワーズ・アルヌール:音波みのり
004/アルベルト・ハインリヒ:里中将道
005/ジェロニモ・ジュニア:桜庭大翔
006/張々湖:酒井敏也
007/グレート・ブリテン:川原一馬
008/ピュンマ:Toyotaka
0010/プラス 、シキ:滝澤諒
0010/マイナス、リク:相澤莉多
スカール:中塚皓平
アイザック・ギルモア:大高洋夫
BG SOLDIERS:HILOMU、Dolton、KIMUTAKU、KENTA、GeN、加藤貴彦、神谷亮太

石ノ森章太郎のノは、約60%縮小が正式表記。

(c)石森プロ (c)舞台「サイボーグ009」製作委員会