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フジテレビアニメ発表会で野沢雅子が「かめはめ波!」、神谷浩史は「うる星」で燃え尽きる

フジテレビのアニメ放送枠「ノイタミナ」「+Ultra」「B8station」などの新情報を解禁する「フジテレビ アニメラインナップ発表会 2024」が、3月11日に東京・フジテレビ本社ビルで行われた。

今年の「フジテレビ アニメラインナップ発表会」では、2024年に放送される深夜アニメ枠「ノイタミナ」「+Ultra」「B8station」の放送ラインナップおよび解禁情報に加え、ショートコンテンツや映画などの最新情報を発信。冒頭の挨拶では、専務取締役の大多亮氏が「偉大なる方がお亡くなりになりました。鳥山明先生と声優のTARAKOさんです」と2人の訃報に触れ、「おふたりの多大なる功績に深く感謝申し上げるとともに、謹んでお悔やみ申し上げます」と追悼の意を表した。

まずは「+Ultra」のステージから幕をあける。「喧嘩独学」のステージに、志村光太役の丹羽哲士、金子亨役の岡本信彦、八潮秋役のファイルーズあい、朝宮夏帆役の石川由依、新庄玲央役の石川界人が登場した。アニメ初主演となる丹羽は「電話をもらったとき、頭が今まで感じたことのない喜びでパーンってなって」と役が決まった喜びを表現する。また作品については共感できる部分が多いと語り、「最初は不安になるんですが、ボコボコにされるたびに這い上がっていく姿に心を打たれます」と魅力を語った。

この日解禁されたPVが上映されたのち、キャスト陣は自身が演じるキャラクターについて説明。岡本は「カネゴン(金子亨)は今まで演じてたキャラの中ででも最弱(笑)。でも演じていて楽しいです」と語り、ファイルーズは「秋がなぜおっさん口調なのか気になったと思うんですよ(笑)。今は多くは語れないんですけど、後々明かされていくのでお楽しみに」とアピールする。石川由依は、「朝宮は本当にいい子なんですけど、周りが濃すぎてちょっと霞んでしまうんじゃないかなと心配(笑)」と苦笑い。また志村と敵対するキャラクター・新庄を演じる石川界人は「あんまりこういう役をやることないんですが、振り切って演じさせてもらってます。ヒールと呼ばれる我々にも注目してもらえたら」と意欲を明かした。

続いて「ノイタミナ」のステージには、「うる星やつら」より諸星あたる役の神谷浩史、ラム役の上坂すみれが登壇。印象に残っているエピソードについて聞かれると、神谷は「イヤーマッフルの怪」と「系図」というエピソードを挙げる。「宇宙人がもってきたイヤーマッフルをつけると中身が入れ替わっちゃうという、今となってはよくある設定の話なんですが、僕はテンちゃんと入れ替わって」と、テンの独特の言葉遣いを演じるのが楽しかったと明かす。さらに後半に展開された「系図」は原作では連載初期の話であることから、「30巻以降に登場する因幡くんが出てくる話とくっつけるというテクニカルな構成になっていて、原作ファンとしても驚きました」と原作ファンらしい着眼点を見せた。

一方の上坂はラムが牛になる回をチョイス。「お話的にはギャグぽい要素もあるんですけど、ラムちゃんが牛になってもあたるはそばにいてくれるのかって真剣に考えてるラムちゃんがかわいくて……」と顔を綻ばせると、神谷も「面白かったよね。壮大なボタンの掛け違いする話だから」と賛同した。さらに2期で思い入れのあるキャラクターを問われると、神谷は因幡をあげ「もともと因幡くんは好きなんですが、今となっては憎いです。原作を終わらせるために登場したと言っても過言ではないので」と語り、アニメも因幡の登場によって終わりを意識してしまうと述べた。

最後の挨拶でも、アニメが終わりに向かっていることを残念がる神谷。「終わってしまったら僕は次、何を生きがいに生きていけばいいのか……最終回を録り終えたら燃え尽きてしまうかもしれない」と述べながらも、「絶対悪いようにはしませんので、最後までお付き合いください」と自信をのぞかせる。上坂も「終わりが待ってると思うと寂しいですが、あの原作のラストを初めて読んだときの衝撃を、アニメでも皆さんにぜひ味わってもらいたい」とアピールした。

続けて「先輩はおとこのこ」より、花岡まこと役の梅田修一朗と蒼井咲役の関根明良が登場し、自身が演じるキャラクターについて語る。梅田はまことを演じることについて、「まこと先輩のようなキャラクターとは出会ったことがなかったので、僕にとっても初めての経験でした。でも(ほかのキャラクターと)特別に違うことはなく、1人の男の子として向き合いました」と明かす。一方の関根も、咲を演じることについて「スタジオでも作品の雰囲気を作ってくれるので、私が感じたそのものを出せるように、素直に出せるようにしています。あまりこねくり回さないように」と続けた。

また作品の魅力について、関根は「複雑ですごく繊細で優しい物語。皆さんが楽しんでいただけるように、私たちも作品に寄り添って作っていきたいです」とアピール。梅田も「まこととまことの大事な人と、まことを取り囲む世界をしっかり皆さんに伝えられるようにと臨んでます。ぜひまことたちの今を感じてもらえたらと思います」と作品の見どころを語り、ステージを締め括った。

「B8station」のステージには、「時光代理人 -LINK CLICK- II」よりトキ / 程小時役の豊永利行が登場した。約2年ぶりに第2期が始まることに対し、豊永は「だいぶもどかしい思いをされた方がいらっしゃったのでは」と述べ、1期の最後は相棒のヒカルが刺されたシーンで終わったために、「僕らも『えー!』ってなったまま2年間音沙汰なかったので(笑)。どうなってるんだろうなって気になってました」と振り返る。さらに2期から登場する新キャラクター・銭進役のキャストが中村悠一だと発表されると、豊永は「なんかちょっとラスボス感あるな(笑)」と感想を語っていた。

2期の内容について、豊永は「1期はオムニバス形式で、ハートフルなエピソードが多かったんですが、2期からは犯人探しが始まりますから。まったく違う見え方が楽しめるんじゃないか」と説明。1期をまだ観たことのない人には「1期からご覧になっていただいたほうがいい作品」とアピールしながらも、「ハードボイルドな展開が繰り広げられますので、ぜひ最後までご覧いただきたい」とファンの期待に応える内容になっていることを匂わせた。

そして作品タイトルからキャストまで一挙発表となった「下の階には澪がいる」のコーナーには、杉浦陽役の河本啓佑、桃井真珠役の大久保瑠美、三国紗羅役の沼倉愛美が登場した。河本は「陽は特に秀でたところもないけどマイナスなところも持ってない、親しみやすいキャラクター」、大久保は「真珠は陽の先輩で初恋の人。陽から愛されてるんですけど、それに気づいているのかいないのか、のらりくらりと振り回す女の子」、沼倉は「紗羅は積極的な女の子で、合コンで出会う初対面のときから陽くんにグイグイ(笑)」とそれぞれが演じるキャラクターについて解説する。

さらに作品のタイトルにもなっている澪というキャラクターについて、河本は「元人気アイドルで、誰が見ても美人と言われるような人だけど、性格が過激。気に入らないことがあると我慢できずに暴力を振るってしまうようなキャラクター」と説明。しかし時折見せる弱さやかわいらしい部分が魅力だと明かすと、大久保も「なぜか全部許したくなっちゃうっていうような女の子」と語る。そして河本は「魅力的な女性キャラクターが揃っているので、視聴者が陽に共感してもらえるように演じていきたい」と意気込んでみせた。

発表会の最後を飾るのは「ドラゴンボールDAIMA」のステージ。悟空役の野沢雅子は今日のために作ったという「ドラゴンボール」のジャンパーを着用し、カプセルコーポレーション・トーキョーの伊能昭夫氏とともに姿を現した。鳥山によるまったく新しい物語が展開される「ドラゴンボールDAIMA」について、野沢が「今回、悟空は小さくなれるんですよね。あとは言えないんですけど(笑)。私は先を知ってるからついしゃべっちゃいそうになるんですけど、なるべくお話ししないようにしてます」と語ると、伊能氏も「ある陰謀で小さくなってしまったということになってます。その活躍に期待してほしいです」と言葉を選びながら説明。さらに「鳥山先生の創られた作品世界をしっかり作っていくのが我々の使命だと思います。最高の作品に仕上げて皆さんにお届けしたい」と力強く語った。

さらに「ドラゴンボールDAIMA」の見どころについて、野沢は「『ドラゴンボール』って先がわからないじゃないですか。次はどうなるのかなってワクワクしながら見られる作品。ぜひ期待しながら待っていてほしいですね」とアピール。伊能氏も「まだ誰も知らないお話。アニメを見て初めてストーリーを体感することになるので、期待してほしい」と述べた。そして最後は野沢の「かめはめ波!」というセリフで、イベント全体を締め括った。