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手塚治虫「ミッドナイト」を全編iPhone撮影で実写化 監督は三池崇史、賀来賢人が出演

手塚治虫「ミッドナイト」が初の実写化。全編iPhone 15 Proで撮影された、19分間のショートフィルムがYouTubeで公開されている。

「ミッドナイト」は1986年5月から1987年9月にかけて週刊少年チャンピオン(秋田書店)で発表された、手塚にとって最後の週刊誌連載作品。深夜の街を走る無免許のタクシードライバー・ミッドナイトが出会う、奇妙な乗客たちを描くヒューマンドラマだ。ミッドナイトは“第5の車輪”を搭載した特別仕様のタクシーで、どんな道でも駆け抜ける。

ショートフィルムは、iPhoneのみを使用して写真や映像を撮影するというAppleの企画「iPhoneで撮影 – Shot on iPhone」で制作されたもの。劇中でミッドナイトはカエデという若い女性トラック運転手に出会い、とある事情で命を狙われている彼女の逃亡に手を貸す。ネオン煌めく東京で繰り広げられる一夜限りのカーチェイスが見どころだ。

監督は三池崇史、ミッドナイト役は賀来賢人、殺し屋役は小澤征悦、カエデ役は加藤小夏。この4人は本日3月6日に行われたプレス向けプレミア試写会にも出席した。またエンディングテーマソングには、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの「ミッドナイト・クラクション・ベイビー」を使用。YouTubeでは本編のほか、撮影の舞台裏動画も公開されている。

三池崇史監督コメント

本企画について

手塚先生は、エンターテインメントを志す者にとって神のような存在です。先生の作品を「iPhoneだけで実写化する」という大冒険、とても幸せに思っています。企画をいただいた時、「iPhoneだけで映画が出来るのだろうか?」という不安もありましたが、その機能をテストする中で不安は消し飛ばされ、撮影が始まる頃には「iPhoneだからこそ生み出せる映画になる」と確信していました。撮影が始まるとスタッフ全員がiPhoneの表現力に魅了され、クリエイターとして楽しく充実した時間を楽しみました。
そして、映画のカメラじゃできないようなことを可能にする力を、iPhoneは持っていると感じました。皆さんもiPhoneの機能をフルに引き出して、日常をクリエイティブな世界にして下さい。

アクションモードについて

アクションモードは、躍動する者の表情を的確に捉え、心を映し出すモードです。例えば、カエデが父親の不吉な知らせを聞いて駆け付けるというシーン。激走する少女。その全力で走る姿にiPhoneは彼女の「驚きと不安」、「嘘であってほしい」という感情を映し出しました。通常のスタビライザーの機能を超えた優れた表現力です。しかも画質の劣化も感じさせない。魔法のようなモードです。

シネマティックモードについて

シネマティックモードは、ルックを映画的にする機能なのですが、それよりも撮影後にフォーカスを調整できる機能に感動しました。撮影後に自分の好きな所に、好きなタイミングでピントを合わせることができる。このような通常の撮影機材では不可能な機能がどんどん追加され、映画人の常識を打ち破ってくれることを期待しています。

iPhoneについて

多くの人にとってiPhoneはいつでもどこでも一緒にいる存在、だから、日常生活の中の何気ないことでも、今にしか撮れない奇跡的な瞬間を記録することができるわけですよね。それはきっとすごく価値のあることだと思うし、そういういつでも撮れるカメラって他にないじゃないですか、そこが一番iPhoneらしいと思います。

※手塚治虫の「塚」は旧字体が正式表記

(c)Tezuka Production (c)Apple.Inc