ドラマ「幽☆遊☆白書」冨樫義博が撮影見学、コミカルなシーンに緊張走る
冨樫義博原作によるドラマ「幽☆遊☆白書」の“決戦前夜祭”と銘打った全世界最速上映イベントが、去る12月13日に東京・有明アリーナで開催された。
本日12月14日、Netflixで世界独占配信がスタートするドラマ「幽☆遊☆白書」。イベントには浦飯幽助役の北村匠海、蔵馬役の志尊淳、飛影役の本郷奏多、桑原和真役の上杉柊平、雪村螢子役の白石聖、ぼたん役の古川琴音、雪菜役の見上愛、鴉役の清水尋也、コエンマ役の町田啓太、幻海役の梶芽衣子、戸愚呂兄役の滝藤賢一、戸愚呂弟役の綾野剛、月川翔監督の総勢13人が出席した。
MCのジョン・カビラに1人ひとり呼び込まれ、5000人の観客の前に現れた登壇者たち。北村は「いまだかつてこの規模感のイベントはなかったなと。こんなにたくさんの方が待っててくださっていたんですね」と会場を見渡し、「制作期間が5年かかってます。今日皆さんに世界で一番早くこの作品を観ていただいて、どんな感想を持ってもらえるのか楽しみです」と笑みを浮かべる。志尊は「こんな熱量で観ていただけるのは役者冥利に尽きます」と、本郷は「スタッフ・キャスト一同、魂を削って一生懸命作った作品なので、ぜひ楽しみにしていてください」と挨拶。綾野は「こんな景色を見させていただいて大変うれしく思っています。今からは皆さんが見たことない景色を、僕たちが見せる番だと思っています」と晴れやかな顔で述べる。
完成した作品の感想を聞かれ、北村は「監督に『こりゃあとんでもないものできましたね』と言いたい気持ちでいっぱいになりました」とコメント。「幽助の信じる正義感が全5話に表れていると思います。アクション練習を含めると、かなり長く役に向き合ってきたのですが、その時間が凝縮されていたと感じました」と述べる。本郷は「アクションシーンやVFX、観たことない映像の連続。1人で観てたんですが、ずーっと大騒ぎしてました」と、その大騒ぎぶりを再現しながら映像の迫力を絶賛。清水は「美術、衣装、お芝居も撮影も、どの部門をとっても最高峰の技術が詰め込まれてる。これこそが本物の超大作だと思いました」と自信をのぞかせる。
霊光波動拳の使い手である幻海を演じ、撮影ではアクションシーンにも挑んだ梶は現在76歳。「この年齢でこの役がくるっていうのが信じられない。私でよろしいんでしょうかって3回ぐらい申し上げました」と話し、「終わってみれば、なんだかすごい作品に出させていただいたなと。私の人生の中でも宝物になるだろうと思います」とにこやかに述べる。滝藤も「若いみんなのエネルギーと情熱がすごくて、おじさんは毎日クタクタでボロボロでした。でも、アクションはぶったまげると思います」とアピール。月川監督は実写化のオファーを受けたときのことを「あまりにも不可能な挑戦に思えました。だからこそ、挑戦する価値のある作品だなと思って、ぜひやらせてくださいと乗り出しました」と回想した。
撮影時のエピソードを聞かれ、北村はアクションシーンに触れながら「現場で出るごはんが美味しかった。さすがNetflix様だなと。僕とか桑原(役の上杉)は身体も作っていたので、お互いに『食べれるよね?』『ごはん2杯いけるよね?』ってチクチク言い合いながら食べました」と食事に言及。北村とプレッシャーを掛け合っていたという上杉は「VFXを使った撮影は初めてでした。滝藤さん演じる戸愚呂兄と戦うシーンがあって、どう撮るんだろうと思っていたら、現場にこんなちっちゃい滝藤さんの人形が……」と手で大きさを表しながら話す。滝藤が「120cmのね。もう遠目で見たらわからないぐらいそっくりの」と説明すると、上杉は「VFXってこれなのか!って混乱しちゃいました」と笑いを誘う。
古川は町田演じるコエンマが印象的で、演技以外のときも頭から離れなかったそう。「町田さんのおしゃぶり姿を見て、2回驚きました。1回目は大人になってもこんなにおしゃぶりが似合う人がいるんだと。2回目はおしゃぶりをくわえているうちに、顎がどんどんしゃくれていくんです。『あれ……?』って」と言うと、町田が「顎もしゃくれるし、エラが張ってくるんです。特注おしゃぶりで、(くわえやすいように)歯でちょっとだけ噛めるぐらいの長さにしてもらったの」と明かす。町田は「え、そのエピソードでいいの?(笑)」と心配そうに尋ねるが、古川は「はい、楽しかったです」とおっとり答えた。
また町田からは自身のシーンを9割ほど撮影していたが、1年後に全部撮り直したというエピソードが。町田は「現場に行ってみたら、3倍ぐらいセットが増えていました。本当にこだわって、よりいいものにするために、こんな決断ができるのがすごい」と述べる。その撮影が行われたコエンマルームには原作者の冨樫が訪れ、幽助とのシーンを見学したそう。北村は「コミカルなシーンでしたけど、長い撮影の期間で一番緊張感がありました」と回想し、町田は「先生に好意的な言葉をかけていただいて、それが力になりましたし、画にも表れてるんじゃないかな」と述べた。
アメリカのロサンゼルスに赴き、日本人初という特殊な撮影に挑戦したという綾野と滝藤の2人。綾野は「簡単に言うと、宙返りを3回やってくださいというシーンを顔だけで表現するんです。役によっては指先まで神経を使うこともある中で、顔だけで表現することはとても贅沢なことのように思えて。そこで100パーセントを作るのは幸せな時間でしたし、作品作りのうえでの脳トレというかアップデートにもなりました」と話す。最先端の技術が駆使された本作だが、撮影においてアナログな面も多々あったそう。役のうえで弟の肩に乗っていた滝藤は、「最初、ここから始まったんです」と綾野の肩を後ろから掴んで撮影方法を再現してみせた。
イベントではスクリーンを使い、幽助の必殺技・霊丸が世界一周するような演出も。最後、北村は「僕らの考える『幽☆遊☆白書』、実写での表現、100点を追い求めて撮影を重ねてきました。構想、準備、撮影、いろんなことを含めると長い年月が経ちましたが、やっと届けられるということですごく感慨深いです。これまで長らく愛されてきた『幽☆遊☆白書』という作品を、改めて皆さんの青春として愛していただければ光栄です」と締め括った。
Netflixオリジナルシリーズ「幽☆遊☆白書」
2023年12月14日(木)にNetflixで世界独占配信開始
スタッフ
原作:冨樫義博「幽☆遊☆白書」(ジャンプ・コミックス刊)
監督:月川翔
脚本:三嶋龍朗
VFXスーパーバイザー:坂口亮(Scanline VFX)
エグゼクティブプロデューサー:坂本和隆(Netflix コンテンツ・アクイジション部門 バイス・プレジデント)
プロデューサー:森井輝
制作協力:THE SEVEN
制作プロダクション:ROBOT
企画・製作:Netflix
キャスト
北村匠海、志尊淳、本郷奏多、上杉柊平、白石聖 、古川琴音、見上愛、清水尋也、町田啓太、梶芽衣子、滝藤賢一、稲垣吾郎、綾野剛