TVアニメ「最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。」の先行上映会が本日11月23日に東京・科学技術館サイエンスホールで開催され、アイビー役を務め、オープニング主題歌も歌う鈴木愛奈、エンディング主題歌を担当する丁、監督の堀内直樹が登壇した。本記事では第2部の模様をレポートする。
「最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。」は、前世の記憶を持つ気弱で優しい魔物使い(テイマー)の少女・アイビーと、彼女がテイムした最弱クラスの魔物・崩れスライムのソラによる“ほのぼのサバイバルファンタジー”。無料で開催された今回の先行上映会は、3話までの一挙上映や、鈴木、丁、堀内監督によるトーク、さらにミニライブと盛りだくさんな内容に。各部200人の定員に対し67もの景品が配られた太っ腹なプレゼント企画では、「アップロードしないでください!(笑)」と念を押しつつ放送前にも関わらずサイン入り台本をあげてしまうなど、攻めた内容でファンを楽しませた。
本編上映後の大きな拍手が止んだところで、トークパートがスタート。宣伝プロデューサーであり、この日のMCを務めた栁瀬一樹氏の呼び込みで3人が現れると改めて大きな拍手が3人に贈られた。上映後ということもあり、具体的なシーンにも触れながらトークを展開。MCから原作とエピソードの展開順が異なっていることを振られた堀内監督は「最初に第3話を観たとしたら、その後観続けようと思いました?」と、アイビーの凄惨な過去が描かれるシーンを時系列を入れ替えて第3話に持ってきたことを説明。納得の理由に監督から質問を投げかけられた観客から大きな笑いが起こった。
具体的に気になったシーンを挙げていく場面では、鈴木が孤独なアイビーを唯一助けてくれていた占い師ルーバとのシーンをチョイス。「生きる知恵だったりいろんなものを教えてくれたので、アイビーも心強かったんじゃないかと思いました」とアイビーの心境に思いを寄せていた。またこのルーバを平野文が演じていることもここで明かされる。鈴木は平野と2人で収録できたことを伝え、「隣からルーバさんの声をしっかり聞いて気持ちを込めて演じることができました。緊張したけど、すごく温かかったです」と笑顔を見せていた。
丁が挙げたのは、アイビーの手配書が街道に張り出されているシーン。強面だったり、目がキラキラに描かれていたりと、さまざまな顔の手配書に対し「コピー機みたいなものはないのかな?」と丁が素直な疑問を口にすると、堀内監督から「都会に行けば魔力の強い人がいて、そういう人はコピーしたりFAXを送ったりもできるらしい」と補足情報が。この場面では地方だったこことから手書きの手配書になったとプチ情報が明かされていた。
また鈴木も丁もスライムのソラにメロメロの様子で、ソラの登場シーンにも言及。鈴木が「こんなにかわいいスライムがいたら飼いたい」と言えば、丁もソラが初めてしゃべる姿を観て「感動して自分もアイビーになった気持ちで『しゃべった!』って気持ちが同期しちゃってました」と熱っぽく話した。
堀内監督はソラのテイムシーンについて「光の表現がうまくいった」とお気に入りのシーンであることを明かす。“最弱”であるソラは強い魔力を与えすぎても死んでしまう、アイビーが魔力を持ちすぎていても違うと、「(魔力を表す)光の微妙なさじ加減を表現できた」と好きな理由を解説した。また第3話の話題では「アイビーをいじめてしまってすみません……」とファンへ謝罪。「アイビーが今後歩んでいく動機づけになりますし、この後いろんな人と関わっていくことの説得力も出てくる」とのちの展開を輝かせるために原作よりも凄惨なシーンにしたことを伝えた。
また作品制作のディープな話題は続き、キャラクターが横顔を見せるシーンでは、口を画面に対し正面に描かないようにしていることや、アイビーが前世と会話するシーンでは髪が動いていることなど堀内監督のこだわりに鈴木と丁も感心しきりだった。
ミニライブでは、堀内監督も制作の初期段階で聴き、作品がうまくいくと確信したというオープニング主題歌、エンディング主題歌を生歌唱。まずは「派手なアクションよりも、旅の中でアイビーが成長していくことを大事した」というオープニング映像をバックに、アイビーの心情が現れた、彼女の背中を押すような楽曲「果てのない旅」を鈴木が優しい声で歌い上げる。エンディングは監督が上がってきた絵コンテを見て「やったぞ」と感じたという叙情的な映像に。スポットライトを浴びて力強く「because」を歌う丁の姿は、映像の中のアイビーと重なり幻想的な雰囲気を作り上げていた。
TVアニメ「最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。」
放送情報
TOKYO MX:2024年1月12日(金)より毎週金曜日23:00~
BS朝日:2024年1月12日(金)より毎週金曜日23:00~
ABCテレビ:2024年1月13日(土)より毎週土曜日26:30~
スタッフ
原作:「最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。」ほのぼのる500(TOブックス刊)
原作イラスト:なま
総監督:山内重保
監督:堀内直樹
シリーズ構成:高山カツヒコ
キャラクターデザイン:胡峰誠、池田結姫
モンスターデザイン:今門卓也
プロップデザイン:W18
色彩設計:吉田あゆ実
美術設定:松宮正純(スタジオロフト)
美術監督:井上俊英
撮影監督:藤島明弘
CG監督:シスターン・ルカ
編集:仙土真希(REAL-T)
音響監督:渡辺淳
音楽:夢見クジラ
音楽制作:Lantis
アニメーション制作:STUDIO MASSKET
キャスト
アイビー:鈴木愛奈
ソラ:田村睦心
シエル:麦穂あんな
ルーバ:平野文
オグト:三宅健太
ヴェリヴェラ:鳥海浩輔
セイゼルク:てらそままさき
ラットルア:八代拓
ボロルダ:杉田智和
リックベルト:安元洋貴
ミーラ:井上麻里奈
トルト / マルマ:土岐隼一
(c)ほのぼのる500・TOブックス/「最弱テイマー」製作委員会