「ぼっち・ざ・ろっく!」ワンマンから半年、結束バンドが奇跡のような一夜を回想
はまじあき原作によるTVアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」のライブイベント「結束バンド LIVE-恒星-」が、11月30日まで劇場上映されている。これに合わせ、本日11月19日に東京・新宿バルト9で舞台挨拶が開催された。
5月21日に東京・Zepp Hanedaで開催された「結束バンド LIVE-恒星-」。劇場上映は、このライブイベントのBlu-ray / DVDが11月22日に発売されることを記念して行われている。本日の舞台挨拶には、後藤ひとり役の青山吉能、伊地知虹夏役の鈴代紗弓、山田リョウ役の水野朔、喜多郁代役の長谷川育美が登壇。司会から衣装について触れられると、長谷川はライブイベントの衣装をアレンジして着てきたと話す。
ライブイベントを振り返り、青山は「一番近くで支えてくれていたのが姉だったので、ライブが終わって、関係者挨拶で姉の姿を見た瞬間、齢27にして大号泣するという。自分の中でもやり切ったなっていう感じがあったので、感慨深かったです」とコメント。鈴代は曲のつながりについて言及し、「アニメの流れとは違う、ライブだからできた空気感みたいなのがすごくありました」と述べる。
水野は「何かを歌ったのと、何かをしたのは覚えてるんですけど、しゃべった記憶がなくて……。人ってあんなにテンションが上がると記憶が飛ぶんだなっていうのを改めて実感しました」と回想。長谷川は「ネタバレになっちゃうかもしれないんですけど……私、結構(ステージに)出てるんですね」とわかりきった前提で笑いを誘いつつ、「こういう(アニメと連動した)形のライブはずっとやりたいと思ってたので、お話をいただいたときも絶対にやりたい!と答えさせていただいたんです。だからリハのときからめちゃめちゃ楽しかったんですけど、私もライブが終わって、関係者挨拶で両親のもとに駆けつけた瞬間に『わあっ!』って超号泣してしまって。それだけ自分の中でも、気づいてなくても背負ってたものがあったんだろうな」と当時の思いを吐露する。
続いては1人ひとりのパフォーマンスに焦点を当て、注目ポイントをトーク。まず長谷川について、青山は「安定感がすごい。どんだけ歌ったって体力が絶対に途切れないところ」、鈴代は「口から音源。音源、以上です!」、水野は「佇まいがカッコいい。プロです!」と称賛する。1人の紹介につき1分程度と司会に言われていたため、青山の発案で「。(句点)は2つまで」と制限していた登壇者たち。あまりにテンポよく進んだため、長谷川は「変なゲームが始まったかと思った」と突っ込む。
意外と時間に余裕があったため、ここからは句点の制限なしでゆっくりと話していくことに。水野について、長谷川は「めっちゃ歌がうまい。カラオケに何度か一緒に行ったことがあるけど、そこでもライブでも思ったのが高音がきれい!」と讃える。鈴代は歌のうまさや緊張を見せない堂々たる態度について触れつつ、「終わった後の朔ちゃん、かわいかったなー! あれは癖になりますね」とニヤリ。青山は「実声からファルセットに上がるときの抜け方がとんでもなくきれいなんです。音源を聴いてるだけでも『上手いな』というより『気持ちいいな』ってなるのが、ライブだとより際立っていて。声の揺れすらも芸術にしてしまっているところがいい」と褒める。
鈴代について、長谷川は「“鈴代紗弓”にしか作れない空気感。光り輝いてた!」とコメント。同意見だという青山が「『太陽みたいな人』ってたびたび言ってるんですけど、虹夏ちゃんもまさに太陽みたいな人で。3次元でこんなに虹夏ちゃんの人は見たことない。役に出会うべくして出会ったんだなっていうのがライブでよりわかりました」と続けると、鈴代が「はまじあき先生、虹夏ちゃんを生み出してくれてありがとうございます」と原作者に感謝する。
最後はバンドのフロントマンとしてステージに立った青山について。登壇者たちはネタバレをしないよう、ギターを“黒いもの”と言い換えながら話を進めていく。長谷川は「化け物! ずっと楽屋も一緒だったけど、隙あらば長くて重めの黒いものを持ってウロウロ。ボルテージ上がりまくってる会場に、始めて1年も経ってない人が黒いものを持って……」と、その度胸を称える。水野は「舞台袖から見てたんですけど、集中してる表情だったり、ステージからちょっと漏れている光とか、黒いものを持って立っている姿が、絵画みたいな神々しい感じがあって。真剣なよっぴさんの顔を見て、でっけえ背中だなと思いました」とコメント。その言葉を聞き、青山はくるりと回って「でっけえ背中です!」と後ろ姿を見せる。
注目ポイントについて話した後は、印象に残っている楽曲の話題に。青山は「小さな海」を挙げ、「バラードで、結束バンドの曲の中でも珍しい曲調。セトリのどこに置いたら落ち着くんだろう?といちオタクとして考えてたんですけど、なるほどなというところにありました」と述べる。鈴代はライブで初披露された「光の中へ」を挙げ、「新曲だったので、そこにいく流れとかも興奮しましたし、結束バンドの新しい一面が聴けるような曲で印象的」と話す。水野はずっと言い続けていると「星座になれたら」と挙げ、「あれをステージで、育美さんボイスで聴けるっていう時点でテンションマックスだったんですけど、実際に生で聞いて泣いちゃいました」と回想。長谷川は鈴代と同じく「光の中へ」を挙げ、「『恒星』で歌って完成した感があるなって。ほかの曲だとアニメでこのシーンが……とかが浮かぶんだけど、『光の中へ』は新曲っていうのでライブの思い出としてすごく強く残っている」と振り返った。
最後、青山は「放送から1年経って、まだこうやって『後藤ひとり役の青山吉能です』と言わせていただけることがすごくうれしく思います」「今回はライブの劇場上映ということで、結束バンドってこんなにも恵まれているのに、ワンマンを一度しかやっていないという……もう行くところまで行っちまえよ!とも思うんですけど、その奇跡感みたいなものも含めて、なんか結束バンドらしいというか、あの一夜だけの輝きみたいなものがあったのかなと思います」と挨拶。結束バンドの掛け声「Thank you!」で締め、舞台挨拶は幕を閉じた。
(c)はまじあき/芳文社・アニプレックス