「泥濘の食卓」吉沢悠と櫻井海音、齊藤京子との“パラサイト不倫”に引きずり込まれる
伊奈子原作によるTVドラマ「泥濘の食卓」に吉沢悠、櫻井海音が出演する。
「泥濘の食卓」は主人公の捻木深愛(ねじきみあ)が、バイト先のスーパーの店長と不倫の恋に落ち、店長の息子、そして店長の妻にまで近寄っていき、徐々に家庭を泥濘へと引きずり込んでいく物語。実写版では“パラサイト不倫ドラマ”と銘打ち、深愛役を齊藤京子(日向坂46)が演じる。
吉沢は深愛がバイトをするスーパーの店長で、不倫相手となる那須川夏生を担当。櫻井は那須川のひとり息子で、スーパーで出会った深愛に惹かれていく高校生の那須川ハルキを演じる。吉沢、櫻井からは出演にあたってコメントが寄せられた。ドラマ「泥濘の食卓」は10月21日よりテレビ朝日系24局でオンエア。
吉沢悠(那須川夏生役)コメント
原作を読んだ感想
20代前半くらいの頃、悩んだことがあったときに、どの大人に相談していいのか分からず、これで合ってるのかどうかを導いてくれる人が周りにあまりいなかったんです。今回原作を読んで、深愛は自分が抱えていることを近くにいる店長に伝えることで、少しでも前に進もうとしている点では、世間的にいいかどうかは別として、彼女の中では1つの正解なのかなと思います。一般的にストーカーと捉えられることも、実は本人の中では一生懸命生きているだけみたいな、そういう世界感を描いているなと感じました。
オファーを受けた際の気持ちと、演じるにあたっての思い
今回、不倫をしているおじさんという役のオファーをいただきましたが、なぜ今この話が来ているのかと考えた時に、「今の年齢だからできること」なんだろうなと思いました。今回に限らずですが、自分がやってきていない役柄を演じるのは光栄でもありますが、大変です。でも、そういう経験を積んでいかないと俳優として落ちていくと思いますし、役者として経験してきた貯金で演じる、というところに甘んじてはいけないと思うので、挑戦する気持ちでこの役に挑みたいです。
主演の齊藤京子、息子役の櫻井海音の印象
齊藤さんとはご一緒するのが初めてで、ハキハキ明るいイメージがあります。初単独主演でご本人は緊張しているのかもしれませんが、周りを不安にさせないような雰囲気をお持ちで、本読みの際は回数を重ねるごとに監督のオファーにきっちり応えていて、柔軟性がある方だなという印象も受けました。
櫻井さんも初共演で、普段は笑顔の可愛い好青年というイメージですが、役に入ると、ハルキが抱えている闇を「こうやって演じよう!」と強い意志を持って挑もうとしているのが伝わります。
そういう若い人たちと一緒にやっていくことで、自分が忘れてしまっている感覚などが再び生まれたら面白いな、と期待しています。
視聴者へメッセージ
原作の世界観を見ると、結構特殊な世界の話という印象を持たれると思います。安里麻里監督は、いい意味で“危ない”感覚を持っている方で、作品に対する情熱がもの凄く、いかにこの原作をドロドロに料理してやろうかという熱意を感じるんです。その方がメイン監督として、生身の人間を動かしていく上で、不倫ドラマが好きな方や危険な世界感が好きな方が惹かれるような作品になっていくのではないかと思うので、そこを楽しみにしていただけたらと思います。
櫻井海音(那須川ハルキ役) コメント
原作を読んだ感想
出演が決まってから原作を読んだので、最初はフラットな気持ちで読みたいなと思いながらも、どうしてもハルキに感情移入しちゃって、どんどん気持ちが暗くなっていきました。でも、きっとそういう気持ち一つひとつ、キャラクターが放つ個性みたいなものがこの作品の魅力であり、面白いところだと思っているので、原作にいるハルキをちゃんと表現出来たらなと思っています。
実は、最初に読んだ時はハルキがいちばん“まとも”な人間だと思っていたんです。でも、何回か原作を読み返すうちに、実はハルキもヤバい要素を持っているんじゃないかと思い始めたんです。深愛が父親の不倫相手とわかっても好きでい続けていたり、幼なじみの女の子に手を上げたり…そういう部分はけっして“まとも”とは言えないんですけど、一方で、そこがすごく人間っぽくて、泥臭くていいなというか、「“泥濘”だなぁ!」って感じですね。僕はもう、ハルキの気持ちにしか共感できないです…!
オファーを受けた際の気持ちと、演じるにあたっての思い
オファーをいただいた時は、素直にうれしかったですね。今まで演じてきた役がわりとナチュラルな役が多かったので、ちょっとダークというか、闇を抱えた人物を演じられることもうれしかったですし、原作を読んでより面白い作品だと思ったので、この作品にハルキとして出させていただけることの喜びが強いです。撮影がとても楽しみです!
主演の齊藤京子、父親役の吉沢悠の印象
齊藤さんや吉沢さんをはじめ、皆さん本当に作品を良くしようという気持ちや、目指す方向性が一緒だなと感じました。それは監督さんやスタッフさん含めて、全体が同じ方向に向かえる現場、そして作品になるんじゃないかなと思いますし、今から現場が楽しみです。とてもやり甲斐のある撮影になりそうだなと思っています。
齊藤さんは、いつも「キョコロヒー」を拝見させていただいているので、「あ、本物だ!」って思いました。いつか「キョコロヒー」出たいなぁ…。
吉沢さんとは衣裳合わせの際にご挨拶させていただいた時も、本読みが始まる前にお話させていただいた時も、すごく優しい印象でした。また作品に対する向き合い方が、「すごくかっこいいな!」と思いました。
視聴者へメッセージ
ハルキは本当にどんどん、ことごとく状況が悪化していくので、そこには感情移入はできないと思いますが、「あぁ、かわいそうだなぁ…!」と、逆にそこが面白いと思ってもらえるように、うまくエンタメに昇華したいなと思っています。原作が持つパワーをそのまま引き継ぎながら、ひとつのエンターテインメントとして、ドラマとして、面白いと思ってもらえる作品にしたいと思っていますので、ぜひ楽しんで見ていただけたらと思います。
ドラマ「泥濘の食卓」
テレビ朝日系:2023年10月21日(土)より毎週土曜日23:30~24:00
スタッフ
原作:伊奈子「泥濘の食卓」(新潮社バンチコミックス刊)
脚本:倉光泰子、神田優、安里麻里
演出:安里麻里、角田恭弥
音楽:横山克
ゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)
プロデューサー:高崎壮太(テレビ朝日)、近藤多聞(C&I エンタテインメント)
共同プロデューサー:村山えりか(C&I エンタテインメント)
制作協力:C&I エンタテインメント
制作:テレビ朝日
キャスト
捻木深愛:齊藤京子(日向坂46)
那須川夏生:吉沢悠
那須川ハルキ:櫻井海音