オジロマコト原作による実写映画「君は放課後インソムニア」の公開記念舞台挨拶が、本日6月24日に東京・TOHOシネマズ新宿で開催された。
「君は放課後インソムニア」は石川県七尾市を舞台に、不眠に悩む男子高生・中見丸太と、同じ悩みを抱える女子高生・曲伊咲を描く青春ストーリー。舞台挨拶には曲伊咲役の森七菜、中見丸太役の奥平大兼、曲早矢役の工藤遥、伊咲の父親役の斉藤陽一郎、伊咲の母親役のMEGUMI、丸太の父親役の萩原聖人、池田千尋監督が登壇した。
昨日公開された同作への反響を聞かれ、森は「親友が『君ソム』と奥平くんが大好きで、公開を楽しみにしてくれてたんです。マンガとアニメを予習して『今から観に行くんだー!』って言ってくれている姿を見て、ほかにもこんな人たちがいるのかなとうれしくなりました」とにっこり。奥平は「(公開前日の)一昨日の夜は眠れなくって、すごくソワソワしていました」と明かす。池田監督は満席の会場を見て「お話をいただいてから撮影までに2年半ほどあり、そこからまた1年。ずっとこの作品のことを考えてきました」と思い述べ、「ぜひ映画館で見てもらいたい映画です。絵も音も空気感も、たぶん空気感は本当の意味では真っ暗な箱の中で見てもらわないと100パーセントは伝わらない気がしていて。どんな形でも観ていただけることはうれしいのですが、今日劇場に観てきてくださることがすごくうれしい」と語る。
工藤はダブル主演の森と奥平について「2人がすごく仲良くって、現場で一緒にポータブルのゲームとかやってるんです。あまりにかわいらしすぎて、ずっと見ていられる」とコメント。その感情は劇中の伊咲と丸太にも感じたそうで「かわいくって泣くっていうことを人生で初めて体験したのがこの映画」と話す。奥平はそんな工藤を「どこかお姉ちゃんのような存在」と感じていたそう。夜中に神社での撮影があった際、工藤が捕まえたクワガタを至近距離で見せてきて驚かしてきたという微笑ましいエピソードを披露する。
続いては、伊咲と丸太を見守る大人役のキャストがトーク。斉藤は脚本を読んで「青春の輝きや眩しさ、そこに流れてる時間をいかに壊さないようにするか考えないとなと思った」と述べる。MEGUMIは「七菜ちゃんは天才で、奥平くんはまた違う種類の天才。七菜ちゃんはすごく自然体で、本番になったらフワッと伊咲に入っていく。奥平くんは体内に蠢いているものがあるけど、アウトプットのときには“静”になっている」と主演の2人を称賛し、「私は暑さにやられて休憩中に白湯とか飲んでたら、2人がキャッキャキャッキャしてて。自分は本当に澱み切ってしまったんだなと反省しました」としみじみ。すると、森が「横から見てて、すっごいお肌綺麗だなと思って。そのためにはたぶん、暑い中でもお白湯を飲むってことなんですね」とMEGUMIの美の秘訣を考察する。
萩原は「とにかく今しかないんだっていう2人のキラキラが閉じ込められている」と映画を紹介。「心の叫びを言うと、羨ましい……! 憧れました。もうあの頃には戻れないと」と本音も漏らす。池田監督は家族のシーンを撮るうえで心がけたことを聞かれ、「私も親の世代に入り、あの頃に言われたことやされたことはこういうことだったのか!とわかることが増えてきて。子供に対する厳しさと愛情は3人それぞれにあるので、そこは大事にしていきたいなと思った」と答える。
最後に奥平は「学生のときに観て、大人になってからまた観ると、観え方が変わってくるかも。アニメとマンガも同時に展開されているので、そちらもチェックしていただけたら」と挨拶。森は「ありえないキラキラじゃなくて、すぐそばにあるかもしれないし、あったかもしれないきらめきを映した映画です。過去や今のキラキラや、家族の優しさや周りの人とのつながりに気付けるかも。世の中も少しずつ落ち着いてきて、人との関わりも直接取れるようになった今、それらを再確認するきっかけになればいいなと思います」と締め括った。
実写映画「君は放課後インソムニア」
2023年6月23日(金)公開
原作:オジロマコト「君は放課後インソムニア」(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)
監督:池田千尋
脚本:高橋泉、池田千尋
出演:森七菜、奥平大兼、桜井ユキ、萩原みのり、上村海成、安斉星来、永瀬莉子、川崎帆々花、工藤遥、斉藤陽一郎、田畑智子、でんでん、MEGUMI、萩原聖人
企画・制作プロダクション:UNITED PRODUCTIONS
製作:映画「君ソム」製作委員会
配給:ポニーキャニオン
※川崎の崎はたつさきが正式表記。