今日は何の日?~マンガで覚えるたのしい記念日~ 第37回 5月21日は「探偵の日」

「探偵の日」バナー

カレンダーを見ると「○○の日」と書いてあり、その日が何かの記念日になっていると気が付くことがあります。何かの日だと知るだけで、ちょっと今日が特別に感じて何かしたくなるもの。そんなときは、記念日に関係したマンガを読んでみるのはどうでしょう。本日5月21日は「探偵の日」にちなんだマンガをご紹介します。

なお「今日は何の日?~マンガで覚えるたのしい記念日~」は、今回が最終回。2022年6月からの1年間で、37個の記念日を紹介してきました。皆さん記念日は覚えられましたか? 本コラムで取り上げられなかった記念日もまだまだたくさん存在するので、これからも記念日に気がついたら、ぜひ関連するマンガを探してみてください。大好きなマンガと重なったその日は、きっとあなたにとっての「マンガで覚えるたのしい記念日」になるはず!

文・構成 / コミックナタリー編集部

五十嵐正邦「まったく最近の探偵ときたら」(KADOKAWA)

世間を騒がす天才!だったのは過去の話……昔はすごかった“元”名探偵の中年

警察も手こずる難事件を即解決し、「いささか刺激が足りなかったかな?」と嘯けばファンから黄色い声援が上がる高校生名探偵・名雲桂一郎!として世間を騒がせたのはもう昔の話。35歳になった名雲は、探偵は続けているものの冴え渡った慧眼は鳴りを潜め、若さにまかせて無理をしたツケだけが体に残る中年となっていた。少し体勢を変えるだけで腰をやってしまうし、大学生の依頼人から「オールラウンドサークル」に入っていると言われても「オールラウンドサークルって何?」と若者の文化や言葉がわからず、まったく時代についていけない始末。そんな名雲のもとに、助手になりたいという女子高生・真白がやってきて……。経験は豊富だが体も頭もサビつきまくりのおじさん探偵と、体力には自信ありでなにやら名雲と一緒に探偵をすることにこだわる少女という、歳の差タッグが意外なコンビネーションを見せる探偵コメディ!

「まったく最近の探偵ときたら」 – ComicWalker(KADOKAWA)

稲井カオル「平凡探偵つきなみ」(白泉社)

「この事件…ごはんが進みます」謎をおかずにごはんを食べる名探偵

増え続ける犯罪件数に反比例し、警察の信用がガタ落ちした日本。政府は“探偵に対し警察に近しい権利を認める”とした通称「探偵法」を施行する。その結果、探偵は人気商売となり“探偵戦国時代”が到来。ライバルに差をつけるべく「『角界のホームズ』どすこい探偵」「魅惑のセクシー探偵」「アイドル探偵」「CA探偵」「マジシャン探偵」などのイロモノ探偵が世には跋扈した。主人公の探偵・月浪は、抜群の推理力を誇るが普通ゆえに人気がなく、そんな彼の知名度を上げたい助手はキャラ付けを提案。「この事件…ごはんが進みます」が決めセリフで、謎をおかずにごはんを食べる「炊きたて!白米探偵」をやったり、悪魔を祓って謎を解く「エクソシスト探偵」になったり、無茶な設定に首をかしげながらも探偵としての個性を打ち出そうと月浪はがんばる! なお「平凡探偵つきなみ」は未単行本化作品だが、白泉社のマンガParkで全話配信中だ。

「平凡探偵つきなみ」 – マンガPark(白泉社)

澤江ポンプ「パンダ探偵社」(リイド社)

どんどんパンダ化していく体と心。変身病の青年が働く、探偵事務所の物語

体が少しずつ動植物に変化していき、最終的には人格も失われ完全に別の生き物へと変容する不治の病・変身病が存在する社会。変身病でジャイアントパンダになる途中の青年・半田は、変身病に関わる案件専門の探偵事務所で働き始める。変身病の影響で嘘が見抜けるようになり、家族といるのが苦痛になってしまった少女は家出。父親からの依頼で少女の身辺調査を行っていた半田は、鳥になりゆく彼女の思いと覚悟に触れる。ヘビ化した夫の世話をする老婦人、オリンピック出場が決まっていたのにイルカ化が判明した水泳選手、シカ化が進行し人としての倫理観が喪失した男性、演奏すると植物化が進んでしまう天才ピアノ奏者……人でなくなっていく変身病患者たちと関わる中で半田は、自分がいずれパンダになるという事実と向き合っていく。

「パンダ探偵社」 – トーチweb(リイド社)