舞台「宇宙よりも遠い場所」が本日5月17日に東京・渋谷区文化総合センター大和田伝承ホールで開幕した。コミックナタリーでは、初回公演に先がけて本日行われた舞台挨拶と公開ゲネプロの様子をレポートする。
舞台「宇宙よりも遠い場所」は、何かを始めたいと思いながら、なかなか1歩を踏み出すことができずにいる高校2年生・キマリこと玉木マリが主人公。同じ高校に通う小淵沢報瀬との出会いがきっかけで、その後引き合うように知り合った三宅日向、白石結月と共に南極を目指す4人の少女の青春物語が展開される。
ゲネプロ前に行われた舞台挨拶には、キマリ役の堀内まり菜、報瀬役の石井陽菜、日向役の岸みゆ(#ババババンビ)、結月役の北澤早紀(AKB48)が登場。堀内は「南極を目指して、自分自身をさらけ出して進化していく4人の姿を追いかけながら、私たちも稽古でむき出しになって精一杯取り組んできました」と稽古を振り返る。キマリを演じるにあたっては「キマリちゃんの胸の内に溢れるワクワクを演じて表現したいなと考えています」とコメントした。
2018年に放送されたTVアニメ「宇宙よりも遠い場所」のファンである石井は、役を演じるにあたりいろいろな考えが巡ったことを振り返る。「見に来てよかったなと思える作品をお届けすることが私たち役者のすべてだと思っております」と作品に真摯に向き合う姿勢を見せ、「皆さんも一緒に南極に来てください」とメッセージを送った。
岸は今回が舞台初挑戦。舞台経験者に囲まれつつも、芝居について「日向ちゃんと同じ気持ちで、1歩みんなと一緒に踏み出せるように、精一杯がんばりたいと思います」と元気いっぱいにコメント。「ぜひ岸みゆの初挑戦を見届けていただけたらうれしいです」と意気込んだ。
北澤は結月に友達がいないことに触れた後、メインキャストの4人の関係について「けっこう今、仲良くなっちゃっているので、冒頭シーンで仲良くなりすぎないように気をつけながらがんばります」と笑顔を見せる。キャスト陣の仲睦まじい様子が伝わり、和やかな雰囲気で挨拶は締めくくられた。
舞台挨拶の後はゲネプロへ。オープニングではキマリ、報瀬、日向、結月が息の揃ったダンスを笑顔で披露した。道中のシンガポールではパスポート紛失のハプニングがありながらも、いよいよオーストラリアから船で出港。アニメの全13話を凝縮したように、登場人物それぞれが抱えるものにスポットが当てられていく。船の中から、回想として描かれる日本での風景まで、シンプルなセットで見事に表現された。また初めて南極の氷を踏み締め、ようやく念願を果たした報瀬が感情をあらわにするシーンにも注目。エンディングのカーテンコールでは、キャスト全員でアニメのエンディングテーマ「ここから、ここから」を歌唱し閉幕した。
舞台は5月21日に千秋楽を迎えるまで、全7公演行われる。なお本日上演された初日公演と、5月20日16時からの公演は、Streaming+にてライブ配信を実施。アーカイブも閲覧可能で、初日公演は5月23日23時59分まで、5月20日の公演は5月26日23時59分まで視聴できる。
舞台「宇宙よりも遠い場所」
日時:2023年5月17日(水)~21日(日)
場所:東京都 渋谷区文化総合センター大和田 伝承ホール
スタッフ
原作:よりもい
作・演出:土田英生(MONO)
共同脚本:鈴木智晴(劇団東京都鈴木区)
キャスト
玉木マリ:堀内まり菜
小淵沢報瀬:石井陽菜
三宅日向:岸みゆ
白石結月:北澤早紀
高橋めぐみ:田口華
玉木リン:清司麗菜
白石民子:緒月遠麻
前川かなえ:石丸奈菜美
小淵沢貴子:安藤瞳
藤堂吟:桑原裕子
迎千秋:中村まこと
(c)YORIMOI PARTNERS (c)舞台「よりもい」製作委員会2023